爆豪告白大作戦
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敵の歯が迫る。
変幻自在に伸びる敵の歯が容赦なく私たちに襲い掛かってくる。
轟くんの氷壁で防ぐことはできているが、状況はよくならない。
「この『歯』くっそかたい! 折って武器にもできない!」
攻撃道具にできないかと思って歯をへし折ろうとしたけれど、なかなかに硬い。
マンダレイからのテレパスで交戦は禁止されている。けど、このまま逃げるなんて到底無理だ。
「あの手……常闇くんと障子くんが心配だし……」
手が切り落とされていた。目の前の敵の仕業だ。出血を止めないといけない。
『A組B組総員――プロヒーローイレイザーヘッドの名に於いて戦闘を許可する‼』
二度目のマンダレイのテレパス。
個性の使用許可が出たということは、先生、ヒーローたちの手が回ってないのか?
『――敵の狙いの一つ判明――‼ 生徒の「かっちゃん」と「奏ちゃん」‼』
「はぁ⁉」
私と勝己の声が重なった。私たちのことをこんなふうに呼ぶ奴なんて一人しかいない。
『「かっちゃん」と「奏ちゃん」はなるべく戦闘を避けて‼ 単独では動かないこと‼わかった⁉ 「かっちゃん」「奏ちゃん」‼』
「出久か……!」
何をやってたらそうなるんだよ、出久! お前まだスタート地点にいるだろ、森に入って来てないから敵にも会ってねぇだろうが……!
「聞こえてたか⁉ おまえら狙われてるってよ」
敵に向かって行こうとした勝己に迫りくる歯を氷壁で防いで轟くんが言った。
「聞こえてる!」
「かっちゃかっちゃうるっせんだよ、頭ン中でえ……クソデクが何かしたな、オイ。戦えっつったり戦うなつったりよお~~~ああ⁉」
「狙われてるのわかったって、今の状況変わんねぇんだし、戦うしかないじゃんか……!」
氷で敵を捕らえようとしても敵が歯を使って移動して捕えきれない。
「くそっ」
「地形と『個性』の使い方がうめえ」
「見るからにザコのひょろガリのくせしやがってんのヤロウ……!」
戦いなれてる敵…場数も踏んでんのか、くそ……
退路がない。後ろにはガスだまり。
轟くんの左や、勝己の爆破じゃ周りの木に燃え移ってこっちが火だるまになる。
「奏、歌ぁ‼‼」
「あんなバーサク野郎じゃ望みが薄すぎ‼」
上空にいる奴だと声も届きにくい状態だ。せめて人魚になれれば…いや、今は人魚に変われる水がないし、人魚になれたとしても人間に戻るのにまだ時間がかかる。得策じゃない。
「近づけねえ‼ クソ最大火力でブッ飛ばすしか……」
「だめだ!」
「木ィ燃えてもソッコー氷で覆え‼‼」
「爆発はこっちの視界も塞がれる! 仕留めきれなかったらどうなる⁉ 手数も距離も向こうに分があんだぞ!」
「――! 轟くん、霜!」
轟くんの右の個性の限界が来てる。氷壁が出せなくなったら敵に押し切られて負け確だ。
「――いた! 氷が見える。交戦中だ!」
この声……
森の中からの声。そして、どでかい音。木々がなぎ倒されていく。
「爆豪! 轟! どちらか頼む――……光を‼」
障子くん――と大きな影。
「黒影……?」
ぷちとさっきまで私たちが苦戦していた敵を常闇くんの黒影が踏みつぶす。
「かっちゃん! 奏ちゃん!」
障子くんに背負われていた出久が顔を見せた。
ボロボロの姿だった。
変幻自在に伸びる敵の歯が容赦なく私たちに襲い掛かってくる。
轟くんの氷壁で防ぐことはできているが、状況はよくならない。
「この『歯』くっそかたい! 折って武器にもできない!」
攻撃道具にできないかと思って歯をへし折ろうとしたけれど、なかなかに硬い。
マンダレイからのテレパスで交戦は禁止されている。けど、このまま逃げるなんて到底無理だ。
「あの手……常闇くんと障子くんが心配だし……」
手が切り落とされていた。目の前の敵の仕業だ。出血を止めないといけない。
『A組B組総員――プロヒーローイレイザーヘッドの名に於いて戦闘を許可する‼』
二度目のマンダレイのテレパス。
個性の使用許可が出たということは、先生、ヒーローたちの手が回ってないのか?
『――敵の狙いの一つ判明――‼ 生徒の「かっちゃん」と「奏ちゃん」‼』
「はぁ⁉」
私と勝己の声が重なった。私たちのことをこんなふうに呼ぶ奴なんて一人しかいない。
『「かっちゃん」と「奏ちゃん」はなるべく戦闘を避けて‼ 単独では動かないこと‼わかった⁉ 「かっちゃん」「奏ちゃん」‼』
「出久か……!」
何をやってたらそうなるんだよ、出久! お前まだスタート地点にいるだろ、森に入って来てないから敵にも会ってねぇだろうが……!
「聞こえてたか⁉ おまえら狙われてるってよ」
敵に向かって行こうとした勝己に迫りくる歯を氷壁で防いで轟くんが言った。
「聞こえてる!」
「かっちゃかっちゃうるっせんだよ、頭ン中でえ……クソデクが何かしたな、オイ。戦えっつったり戦うなつったりよお~~~ああ⁉」
「狙われてるのわかったって、今の状況変わんねぇんだし、戦うしかないじゃんか……!」
氷で敵を捕らえようとしても敵が歯を使って移動して捕えきれない。
「くそっ」
「地形と『個性』の使い方がうめえ」
「見るからにザコのひょろガリのくせしやがってんのヤロウ……!」
戦いなれてる敵…場数も踏んでんのか、くそ……
退路がない。後ろにはガスだまり。
轟くんの左や、勝己の爆破じゃ周りの木に燃え移ってこっちが火だるまになる。
「奏、歌ぁ‼‼」
「あんなバーサク野郎じゃ望みが薄すぎ‼」
上空にいる奴だと声も届きにくい状態だ。せめて人魚になれれば…いや、今は人魚に変われる水がないし、人魚になれたとしても人間に戻るのにまだ時間がかかる。得策じゃない。
「近づけねえ‼ クソ最大火力でブッ飛ばすしか……」
「だめだ!」
「木ィ燃えてもソッコー氷で覆え‼‼」
「爆発はこっちの視界も塞がれる! 仕留めきれなかったらどうなる⁉ 手数も距離も向こうに分があんだぞ!」
「――! 轟くん、霜!」
轟くんの右の個性の限界が来てる。氷壁が出せなくなったら敵に押し切られて負け確だ。
「――いた! 氷が見える。交戦中だ!」
この声……
森の中からの声。そして、どでかい音。木々がなぎ倒されていく。
「爆豪! 轟! どちらか頼む――……光を‼」
障子くん――と大きな影。
「黒影……?」
ぷちとさっきまで私たちが苦戦していた敵を常闇くんの黒影が踏みつぶす。
「かっちゃん! 奏ちゃん!」
障子くんに背負われていた出久が顔を見せた。
ボロボロの姿だった。