デクVSかっちゃん
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「負けた方がほぼ無傷で、勝った方が倒れてら……」
お茶子ちゃんは個性のキャパオーバーで、出久は何発も食らった勝己の爆撃の所為で気を失った。
出久は保健室に運ばれ、残りの三人が講評を受ける。
勝己はずっと黙っている。
「――ヒーローチームの勝ちは『訓練』だという甘えから生じた反則のようなものですわ」
整然とさっきの訓練の分析を述べる八百万さん。凄い。
「ま……まあ飯田少年もまだ固すぎる節はあったりするわけだが……まあ……正解だよ。くう……!」
オールマイトが少し悔しそうながらも親指を立てる。全部言われてしまったようだ。
「常に下学上達! 一意専心に励まねばトップヒーローになどなれませんので‼」
ああ、そうか。この人は推薦入学か。道理で凄いわけだ。
それで確かこのクラスのもう一人の推薦入学は……轟くんだっけ。雰囲気からしてただ者じゃない感じだ。
勝己は講評以後一言も話すことなく、初めての戦闘訓練は終わり……
「緑谷少年以外は大きな怪我もなし! しかし真摯に取り組んだ‼ 初めての訓練にしちゃ皆、上出来だったぜ!」
「相澤先生の後でこんな真っ当な授業……なんか拍子抜けというか……」
「真っ当な授業もまた私たちの自由さ! それじゃあ私は緑谷少年に講評を聞かせねば! 着替えて教室にお戻り‼」
オールマイトが大急ぎで私たちの前から去って行った。
「……」
勝己は授業が終わっても口を開かない。誰も寄り付かない。
「魚住、爆豪の所行かなくていいの?」
瀬呂くんが話しかけてくれる。
「行きたいのはやまやまなんだけど、ね。難しいや」
何を言えばいいのか。少し話すのが怖い。
放課後。
机でうたた寝して目が覚めて勝己の席を見ると、荷物も勝己もいなかった。
「あれ⁉ 勝己は?」
「さっき黙って帰っちゃったよ」
「うそ⁉」
私を置いて帰ったのか⁉
「さっきデクくんも追いかけて行ったよ!」
「ありがとう、お茶子ちゃん! また明日!」
大急ぎで荷物をまとめて教室を出た。
昇降口に出久の背中が見えた。
「あ、出久ー‼」
「あ、奏ちゃん……」
腕にギプスをした出久が振り返る。リカバリーガールに治してもらえなかったみたいだ。
「勝己は⁉」
「かっちゃんなら先に行っちゃったよ。すぐそこだから十分追いつけるよ」
「ありがと、出久! ――あ、そうだ。出久“個性”おめでと」
何で発現できたのか、何でそんな増強の個性だったのかはわからないけど、誰よりもヒーローが大好きな出久に言っておきたかった。
「ありがとう、奏ちゃん」
へにゃりと出久は笑った。
「勝己ー! もー置いていくなんてひどいよ」
やっとの事で追いついた勝己はどうやら一皮剥けて立ち直ったようだった。
ちょっと目元が赤くなっていて泣き顔のようなものが見れたからラッキーだった。
お茶子ちゃんは個性のキャパオーバーで、出久は何発も食らった勝己の爆撃の所為で気を失った。
出久は保健室に運ばれ、残りの三人が講評を受ける。
勝己はずっと黙っている。
「――ヒーローチームの勝ちは『訓練』だという甘えから生じた反則のようなものですわ」
整然とさっきの訓練の分析を述べる八百万さん。凄い。
「ま……まあ飯田少年もまだ固すぎる節はあったりするわけだが……まあ……正解だよ。くう……!」
オールマイトが少し悔しそうながらも親指を立てる。全部言われてしまったようだ。
「常に下学上達! 一意専心に励まねばトップヒーローになどなれませんので‼」
ああ、そうか。この人は推薦入学か。道理で凄いわけだ。
それで確かこのクラスのもう一人の推薦入学は……轟くんだっけ。雰囲気からしてただ者じゃない感じだ。
勝己は講評以後一言も話すことなく、初めての戦闘訓練は終わり……
「緑谷少年以外は大きな怪我もなし! しかし真摯に取り組んだ‼ 初めての訓練にしちゃ皆、上出来だったぜ!」
「相澤先生の後でこんな真っ当な授業……なんか拍子抜けというか……」
「真っ当な授業もまた私たちの自由さ! それじゃあ私は緑谷少年に講評を聞かせねば! 着替えて教室にお戻り‼」
オールマイトが大急ぎで私たちの前から去って行った。
「……」
勝己は授業が終わっても口を開かない。誰も寄り付かない。
「魚住、爆豪の所行かなくていいの?」
瀬呂くんが話しかけてくれる。
「行きたいのはやまやまなんだけど、ね。難しいや」
何を言えばいいのか。少し話すのが怖い。
放課後。
机でうたた寝して目が覚めて勝己の席を見ると、荷物も勝己もいなかった。
「あれ⁉ 勝己は?」
「さっき黙って帰っちゃったよ」
「うそ⁉」
私を置いて帰ったのか⁉
「さっきデクくんも追いかけて行ったよ!」
「ありがとう、お茶子ちゃん! また明日!」
大急ぎで荷物をまとめて教室を出た。
昇降口に出久の背中が見えた。
「あ、出久ー‼」
「あ、奏ちゃん……」
腕にギプスをした出久が振り返る。リカバリーガールに治してもらえなかったみたいだ。
「勝己は⁉」
「かっちゃんなら先に行っちゃったよ。すぐそこだから十分追いつけるよ」
「ありがと、出久! ――あ、そうだ。出久“個性”おめでと」
何で発現できたのか、何でそんな増強の個性だったのかはわからないけど、誰よりもヒーローが大好きな出久に言っておきたかった。
「ありがとう、奏ちゃん」
へにゃりと出久は笑った。
「勝己ー! もー置いていくなんてひどいよ」
やっとの事で追いついた勝己はどうやら一皮剥けて立ち直ったようだった。
ちょっと目元が赤くなっていて泣き顔のようなものが見れたからラッキーだった。