爆豪告白大作戦
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翌日、出久が敵と遭遇したことがあり、例年使わせてもらっている林間合宿先をキャンセルして、行き先は当日まで明かさない運びとなったと伝えられた。
こうして、あまりにも濃厚だった雄英の前期は幕を閉じ、あっという間に夏休みの林間合宿当日がやって来た。
「え?A組補習いるの? つまり赤点取った人がいるってこと⁉ ええ⁉ おかしくない⁉ おかしくない⁉ A組はB組よりずっと優秀なはずなのにぃ⁉ あれれれれれぇ⁉」
物間くんは変わらず、心がアレなようで、拳藤さんに回収されていった。
物間くんの隣で物間くんの発言を聞いていた語部さんが手を振ってきた。
少し困惑しながらも手を振り返した。
そして、移動のバスの中――
私は女子のジャンケンであぶれてしまい、一番後ろの座席でのびのびしていた。
途中で青山くんがバスに酔ったらしく(原因は鏡を見つめ続けた所為)、クラス全員で青山くんの気を紛らわせる企画で騒いでいた。
それに、轟くんが切島くんの調べた酔い止めのツボを押そうとしていたとき、いつぞやのハンドクラッシャーを思い出したらしく、その時、あの場にいた私と出久や飯田くんは吹き出してしまった。
私はしばらく笑いを止めることができず、しりとりをしているときもずっとマナーモードの状態で座席に蹲っていた。
そこから、やれクイズ、峰田の官能小説の話、梅雨ちゃんの不思議なでき事、等々であっという間にバスの目的地と思われる場所に到着した。
パーキングだと思っていたが、何もない。綺麗さっぱり何もない。
と言うか道の途中。周りには何も見えない。
「よーう、イレイザー‼」
「ご無沙汰してます」
何もない代わりに何故かあった車の影から出てきた人影が相澤先生に声をかけた。
「煌めく眼でロックオン!」
「キュートにキャットにスティンガー‼」
「ワイルド・ワイルド・プッシーキャッツ‼‼」
猫を模したヒーロースーツの女性二人が出てきた。
プッシーキャッツ。聞いたことある名前だ。
「今回お世話になるプロヒーロー『プッシーキャッツ』の皆さんだ」
「連名事務所を構える四名一チームのヒーロー集団! 山岳救助などを得意とするベテランチームだよ! キャリアは今年でもう十二年になる…」
「心は十八‼」
「へぶ」
早口でまくし立てた出久がピクシーボブの肉球に攻撃される。
女性に年齢はタブーなのに、言及してしまったのはよくない。
「ここら一帯は私らの所有地なんだけどね、あんたらの宿泊施設はあの山のふもとね」
マンダレイが指さしたのは崖の下の森の中の一角だ。
遠い。
「え……? じゃあなんでこんな半端なところに……」
「いやいや……」
「バス……戻ろうか……な? 早く……」
クラスの皆に不穏な空気が伝わる。相澤先生の合理的虚偽に慣らされたA組は察しがよくなっている。
そう、つまりそういうことだ。
「今は午前九時半。早ければぁ……十二時前後かしらん」
「ダメだ……おい……」
「戻ろう!」
「バスに戻れ‼ 早く‼」
「十二時半までに辿り着けなかったキティはお昼抜きね」
「悪いね諸君。合宿はもう」
ゴゴゴゴゴゴ
バスが止まっていた、私たちが立っていた場所の土が動き始めた。
私たちは崖の下に放り出された。
「始まってる」
相澤先生の声が遠くに聞こえた。
こうして、あまりにも濃厚だった雄英の前期は幕を閉じ、あっという間に夏休みの林間合宿当日がやって来た。
「え?A組補習いるの? つまり赤点取った人がいるってこと⁉ ええ⁉ おかしくない⁉ おかしくない⁉ A組はB組よりずっと優秀なはずなのにぃ⁉ あれれれれれぇ⁉」
物間くんは変わらず、心がアレなようで、拳藤さんに回収されていった。
物間くんの隣で物間くんの発言を聞いていた語部さんが手を振ってきた。
少し困惑しながらも手を振り返した。
そして、移動のバスの中――
私は女子のジャンケンであぶれてしまい、一番後ろの座席でのびのびしていた。
途中で青山くんがバスに酔ったらしく(原因は鏡を見つめ続けた所為)、クラス全員で青山くんの気を紛らわせる企画で騒いでいた。
それに、轟くんが切島くんの調べた酔い止めのツボを押そうとしていたとき、いつぞやのハンドクラッシャーを思い出したらしく、その時、あの場にいた私と出久や飯田くんは吹き出してしまった。
私はしばらく笑いを止めることができず、しりとりをしているときもずっとマナーモードの状態で座席に蹲っていた。
そこから、やれクイズ、峰田の官能小説の話、梅雨ちゃんの不思議なでき事、等々であっという間にバスの目的地と思われる場所に到着した。
パーキングだと思っていたが、何もない。綺麗さっぱり何もない。
と言うか道の途中。周りには何も見えない。
「よーう、イレイザー‼」
「ご無沙汰してます」
何もない代わりに何故かあった車の影から出てきた人影が相澤先生に声をかけた。
「煌めく眼でロックオン!」
「キュートにキャットにスティンガー‼」
「ワイルド・ワイルド・プッシーキャッツ‼‼」
猫を模したヒーロースーツの女性二人が出てきた。
プッシーキャッツ。聞いたことある名前だ。
「今回お世話になるプロヒーロー『プッシーキャッツ』の皆さんだ」
「連名事務所を構える四名一チームのヒーロー集団! 山岳救助などを得意とするベテランチームだよ! キャリアは今年でもう十二年になる…」
「心は十八‼」
「へぶ」
早口でまくし立てた出久がピクシーボブの肉球に攻撃される。
女性に年齢はタブーなのに、言及してしまったのはよくない。
「ここら一帯は私らの所有地なんだけどね、あんたらの宿泊施設はあの山のふもとね」
マンダレイが指さしたのは崖の下の森の中の一角だ。
遠い。
「え……? じゃあなんでこんな半端なところに……」
「いやいや……」
「バス……戻ろうか……な? 早く……」
クラスの皆に不穏な空気が伝わる。相澤先生の合理的虚偽に慣らされたA組は察しがよくなっている。
そう、つまりそういうことだ。
「今は午前九時半。早ければぁ……十二時前後かしらん」
「ダメだ……おい……」
「戻ろう!」
「バスに戻れ‼ 早く‼」
「十二時半までに辿り着けなかったキティはお昼抜きね」
「悪いね諸君。合宿はもう」
ゴゴゴゴゴゴ
バスが止まっていた、私たちが立っていた場所の土が動き始めた。
私たちは崖の下に放り出された。
「始まってる」
相澤先生の声が遠くに聞こえた。