原神夢小説
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ざわざわと木々がわざとらしく話をしている夜
わたしは魈の傍でひとりため息をつく
「…今日で3日」
魈が目を覚まさなくなって3日。突然わたしの元へ来たと思うと「眠い」と一言、倒れるように眠りについた
業障のせいだろうか、魈はわたしに弱さを見せることはなかった
…わたしは、そんな貴方の弱さも受け入れたいのに
「ねぇ、魈。わたしに出来ることはある?」
魈は静かに横たわっている
寝息は耳をすませてようやく聞こえる
「…」
魈の胸に手を置く。とくんとくん…と心臓の音
…あぁ…ちゃんと生きてる。
「魈…寝てるから言うけど、わたし…貴方がわたしの手を振りほどいても離れないからね。ううん…離れてあげない」
どんな言葉よりも、それがわたしの貴方への愛
「…愛情という惨いものをくれたのは貴方だよ」
魈の髪を撫でる
整った顔立ちは少年のあどけなさを残している
このまま、魈が目を覚まさなかったら。
「…っ」
髪を撫でる手が震える。もし、もしそうなったら
「怖いよ…魈…っ」
涙があふれて、とまらない
「魈…魈…っ」
「名無し」
ふわり、月影のようにやさしい声
「魈…!」
顔を上げると魈がわたしをみつめていた
「名無し、泣いているのか」
「…っ」
「我が、泣かせたか?」
「っ…ぐすっ」
魈はしばらく、わたしが落ち着くまで髪を撫でてくれた
やさしい手に愛しさが膨らむ
「随分と寝ていたようだ。…心配をかけた」
「魈が無事ならそれでいいの。…でも、不安だったよ」
「名無し…」
魈がわたしを抱きしめる
とくん、とくん…と少し早い心臓の音
…あぁ…ちゃんと愛されてる。
「我はお前の傍を離れない」
「魈…?」
「我は、お前の手を振りほどいたりもしない」
それ程に、お前に好意を寄せている
「…っ」
顔が熱くなるのがわかる
「名無し。…我を見ろ」
言われた通り魈を見ると、そのまま口付けを交わした
「…名無し。離れてくれるな」
我は、お前を…
そこから先は、月が寝静まった柔らかな朝まで。
end
わたしは魈の傍でひとりため息をつく
「…今日で3日」
魈が目を覚まさなくなって3日。突然わたしの元へ来たと思うと「眠い」と一言、倒れるように眠りについた
業障のせいだろうか、魈はわたしに弱さを見せることはなかった
…わたしは、そんな貴方の弱さも受け入れたいのに
「ねぇ、魈。わたしに出来ることはある?」
魈は静かに横たわっている
寝息は耳をすませてようやく聞こえる
「…」
魈の胸に手を置く。とくんとくん…と心臓の音
…あぁ…ちゃんと生きてる。
「魈…寝てるから言うけど、わたし…貴方がわたしの手を振りほどいても離れないからね。ううん…離れてあげない」
どんな言葉よりも、それがわたしの貴方への愛
「…愛情という惨いものをくれたのは貴方だよ」
魈の髪を撫でる
整った顔立ちは少年のあどけなさを残している
このまま、魈が目を覚まさなかったら。
「…っ」
髪を撫でる手が震える。もし、もしそうなったら
「怖いよ…魈…っ」
涙があふれて、とまらない
「魈…魈…っ」
「名無し」
ふわり、月影のようにやさしい声
「魈…!」
顔を上げると魈がわたしをみつめていた
「名無し、泣いているのか」
「…っ」
「我が、泣かせたか?」
「っ…ぐすっ」
魈はしばらく、わたしが落ち着くまで髪を撫でてくれた
やさしい手に愛しさが膨らむ
「随分と寝ていたようだ。…心配をかけた」
「魈が無事ならそれでいいの。…でも、不安だったよ」
「名無し…」
魈がわたしを抱きしめる
とくん、とくん…と少し早い心臓の音
…あぁ…ちゃんと愛されてる。
「我はお前の傍を離れない」
「魈…?」
「我は、お前の手を振りほどいたりもしない」
それ程に、お前に好意を寄せている
「…っ」
顔が熱くなるのがわかる
「名無し。…我を見ろ」
言われた通り魈を見ると、そのまま口付けを交わした
「…名無し。離れてくれるな」
我は、お前を…
そこから先は、月が寝静まった柔らかな朝まで。
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