幸崎天音は、天才マッドサイエンティストだった。友だちを求めて人形遊びをしていたはずが、いつの間にか機械人形の研究開発の一員となっていた。謎の組織に唆されるまま、禁断の技術を得て人間を機械人形に改造していた天音だが、コードネーム堕天使、璃音が頑として天音から離れなくなったため、元々の研究動機を満たされることになる。改めて己の所業を振り返り、組織に疑問を持った天音は、組織の粛正の対象となってしまった。残された猶予は一ヶ月。大人しく粛正されるつもりだった天音は、しかし璃音の言葉がきっかけとなり、自身を機械人形に改造して逃げ延びることを選ぶ。不足する材料、不足する人手、不足する時間。機械人形の素体は小さく若返った姿となり、精神を構成するプログラムは不完全な状態。偶にバグり、エラーを吐き出す精神を抱えながらも、天音は璃音と逃げ出した。