爆豪勝己連載の番外編を置いていきます。
向日葵 番外編
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路地裏を歩いているとゴミ共がうじゃうじゃと湧いてきた。鬱陶しく思いながらも無視して通り過ぎようとすると、俺のそんな態度が気に食わなかったらしく絡んできやがった。せっかく見逃してやろうと思ったのに馬鹿な奴らだ。個性を使いそのゴミ共を燃やしてやった。蒼い炎に包まれたゴミ共は、一斉に悲鳴を上げる。こんなに汚いゴミでも、綺麗なもんだな。思わず笑いが漏れる。コイツらが燃え尽きるサマでも見届けてやるか。そう思って眺めているとふと、背後から視線を感じた。通行人か。警察でも呼ばれたら厄介だ。殺すか。そう思いながら振り返ってみると、白いワンピースを着た女らしき姿が見えた。が、すぐに消えた。姿を消す個性でも持っているのだろうか。面倒な奴に目撃されちまったようだ。内心舌打ちをしつつ、まだそう遠くへは行っていないだろうと思い、女を探すことにした。
◇
路地を少し歩くと予想通り。白いワンピースを着た茶髪のガキが、息を上げながらガタガタと震えている。先程の女で間違いないだろう。
「あ、そうだ。警察…警察呼ばないと…」
「そんなもん呼んでどうする気だ?お嬢さん」
震える声でブツブツと呟いているガキに向かって声を掛けると、肩をビクリとさせながら、恐る恐るといった様子で振り返った。俺と目が合うとそいつはさらに震え、「あ…あぁ…」などと声を上げながら後退り始めた。一歩下がる毎に俺もそれに合わせて一歩ずつ近づく。それを何度か続けるているとそのうち、ガキの背が壁へとぶつかった。その瞬間、そいつの顔色が面白いほど真っ青になった。
「残念だったなー。逃げ場なくなっちまった。ケーサツでも呼ぶか?」
そう言いながら詰め寄ると、震え続けながら地面へとへたり込んだ。カタカタと震えたまま怯えきった目で俺のことを見つめるガキと目を合わせるためにしゃがんで顔を覗き込むと、そのガキは泣き出した。そんな様子を見ていると楽しくなってきて笑いが零れてきた。
「泣くほど俺が怖いか。可哀想になー。けど、俺を恨むなよ。恨むならこんな時間にこんな路地裏を1人で通った自分自身を恨めよな、ガキ」
そうなるべく優しく頭を撫でてやりながら言うと、ガキは相変わらず震えたまま
「こ、殺さ、ないで…くだ、さい…!」
そう懇願してきた。そんなに怯えながらも声出して命乞いするのか。ガキの割に意外と度胸あるんだな。まぁだからって見逃してなんてやらないがな。
「見られたからには殺さねぇと証拠が残っちまうからなぁ。それは出来ねぇ相談だ」
見ただろ?俺があのゴミ共を燃やしてるとこを、そう尋ねると更に泣き出した。加虐心を煽るのが上手いガキだ。面倒だと思っていたが楽しくなってきた。
「泣くなよー。まるで俺が悪いみたいじゃねぇか。言ったろ?恨むなら俺じゃなくて自分を恨めってな」
そう言ってガキの顔を改めて見てみて、そいつに見覚えがある事に気がついた。どこで見たんだ。こんなガキに知り合いはいないハズだ。そう思い顎を掴んでじっと顔を見つめてみるが、思い出せない。
「おいガキ。名前なんだ」
そう問うと震えた声のまま
「無居…歌歩…」
そう名乗った。その名前を聞き、死柄木が爆豪を勧誘した後に連れて来いと写真を見せてきたガキだということを思い出した。よりにもよってそんな奴に見られるとはな。面倒臭ぇ。文句言われるだろうが殺すよりはマシだろう。そう考えてソイツを持って帰ることに決め、首を絞めた。最初は俺の手を外そうと引っ掻いてきたりと無駄な抵抗をしてきたが、すぐに力尽きたらしく「たす、け、て…かつ、き、く…ん…」という言葉を最後に気を失った。
……助けて勝己君?あぁ、そういやコイツと爆豪は幼馴染だとか言ってたな。随分と頼りにしているんだな、殺されるかもしれないっつー寸前の時に助けを求めるなんて。私のヒーローですとでも言うのか?けど、
「残念だったなー。勝己君、絶対に助けになんて来ねーよ」
俺はすでに意識のないガキを肩に担ぎながら呟き、路地裏を後にしてアジトへの帰路についた。
◇
路地を少し歩くと予想通り。白いワンピースを着た茶髪のガキが、息を上げながらガタガタと震えている。先程の女で間違いないだろう。
「あ、そうだ。警察…警察呼ばないと…」
「そんなもん呼んでどうする気だ?お嬢さん」
震える声でブツブツと呟いているガキに向かって声を掛けると、肩をビクリとさせながら、恐る恐るといった様子で振り返った。俺と目が合うとそいつはさらに震え、「あ…あぁ…」などと声を上げながら後退り始めた。一歩下がる毎に俺もそれに合わせて一歩ずつ近づく。それを何度か続けるているとそのうち、ガキの背が壁へとぶつかった。その瞬間、そいつの顔色が面白いほど真っ青になった。
「残念だったなー。逃げ場なくなっちまった。ケーサツでも呼ぶか?」
そう言いながら詰め寄ると、震え続けながら地面へとへたり込んだ。カタカタと震えたまま怯えきった目で俺のことを見つめるガキと目を合わせるためにしゃがんで顔を覗き込むと、そのガキは泣き出した。そんな様子を見ていると楽しくなってきて笑いが零れてきた。
「泣くほど俺が怖いか。可哀想になー。けど、俺を恨むなよ。恨むならこんな時間にこんな路地裏を1人で通った自分自身を恨めよな、ガキ」
そうなるべく優しく頭を撫でてやりながら言うと、ガキは相変わらず震えたまま
「こ、殺さ、ないで…くだ、さい…!」
そう懇願してきた。そんなに怯えながらも声出して命乞いするのか。ガキの割に意外と度胸あるんだな。まぁだからって見逃してなんてやらないがな。
「見られたからには殺さねぇと証拠が残っちまうからなぁ。それは出来ねぇ相談だ」
見ただろ?俺があのゴミ共を燃やしてるとこを、そう尋ねると更に泣き出した。加虐心を煽るのが上手いガキだ。面倒だと思っていたが楽しくなってきた。
「泣くなよー。まるで俺が悪いみたいじゃねぇか。言ったろ?恨むなら俺じゃなくて自分を恨めってな」
そう言ってガキの顔を改めて見てみて、そいつに見覚えがある事に気がついた。どこで見たんだ。こんなガキに知り合いはいないハズだ。そう思い顎を掴んでじっと顔を見つめてみるが、思い出せない。
「おいガキ。名前なんだ」
そう問うと震えた声のまま
「無居…歌歩…」
そう名乗った。その名前を聞き、死柄木が爆豪を勧誘した後に連れて来いと写真を見せてきたガキだということを思い出した。よりにもよってそんな奴に見られるとはな。面倒臭ぇ。文句言われるだろうが殺すよりはマシだろう。そう考えてソイツを持って帰ることに決め、首を絞めた。最初は俺の手を外そうと引っ掻いてきたりと無駄な抵抗をしてきたが、すぐに力尽きたらしく「たす、け、て…かつ、き、く…ん…」という言葉を最後に気を失った。
……助けて勝己君?あぁ、そういやコイツと爆豪は幼馴染だとか言ってたな。随分と頼りにしているんだな、殺されるかもしれないっつー寸前の時に助けを求めるなんて。私のヒーローですとでも言うのか?けど、
「残念だったなー。勝己君、絶対に助けになんて来ねーよ」
俺はすでに意識のないガキを肩に担ぎながら呟き、路地裏を後にしてアジトへの帰路についた。