爆豪勝己連載の番外編を置いていきます。
向日葵 番外編
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第一印象は、正直あまり良くなかった。クラスメイト達が「無居はいつも笑ってて可愛くて癒される」と言っているのを聞いた時、確かに小柄で可愛らしい見た目の奴だとは思ったがいつも作り笑いをしていて、気味が悪いというか…あまり好きではないタイプだなと。そんな印象の奴だった。
「心操君の個性ってどういうものなの?」
新学期が始まって間もない頃、隣の席同士でペアを組み、お互いのことを深く知れという課題を出されたことがあった。小学生みたいな授業だな、面倒臭いと思いつつ教科担当の指示に従い受けていると無居にそんな質問をされた。
「俺の個性は洗脳だ。口をきいたやつを思うままに操ることが出来る」
そういうと「洗脳?」と、俺の言葉を復唱してきた。…こいつもきっと、悪い事し放題だねとか言ってくるのだろう。また間接的に、ヴィラン向きだね、と言われるんだ。今更傷つきはしないが、俺はこいつにあまりいい印象を抱いていないから嫌味の1つでも言ってしまうかもしれない。気を付けないと。そんなことを思っていると
「そうなんだ。すごい個性だね!そんなに強くて頼りになる個性を持っている人が仲間にいてくれたら、きっと他のヒーローは心強いだろうね」
と、いつもの作り笑いとは違った無邪気で優しげな笑顔で、俺の個性のことを褒めた。
今まで、俺の個性のことをそんな風に言ってくれた奴なんていなかった。だからすごく驚いた。
きっとこいつは…思ったことを何気なく言っただけなのだろう。だけどその一言は、俺にとっては救いのような一言だった。
初めて『ヒーローになれるよ』と、肯定して貰えたような気がした。
いつも作ったような笑顔をしている気味の悪い、少し苦手な奴…そう思ってたそいつのことが、初めて自分のことを肯定してくれた、初めて好きになった人に変わった瞬間だった。
そして俺はその数日後に知る。俺の恋はきっと、一生叶うことはないのだろう、ということを。
「心操君の個性ってどういうものなの?」
新学期が始まって間もない頃、隣の席同士でペアを組み、お互いのことを深く知れという課題を出されたことがあった。小学生みたいな授業だな、面倒臭いと思いつつ教科担当の指示に従い受けていると無居にそんな質問をされた。
「俺の個性は洗脳だ。口をきいたやつを思うままに操ることが出来る」
そういうと「洗脳?」と、俺の言葉を復唱してきた。…こいつもきっと、悪い事し放題だねとか言ってくるのだろう。また間接的に、ヴィラン向きだね、と言われるんだ。今更傷つきはしないが、俺はこいつにあまりいい印象を抱いていないから嫌味の1つでも言ってしまうかもしれない。気を付けないと。そんなことを思っていると
「そうなんだ。すごい個性だね!そんなに強くて頼りになる個性を持っている人が仲間にいてくれたら、きっと他のヒーローは心強いだろうね」
と、いつもの作り笑いとは違った無邪気で優しげな笑顔で、俺の個性のことを褒めた。
今まで、俺の個性のことをそんな風に言ってくれた奴なんていなかった。だからすごく驚いた。
きっとこいつは…思ったことを何気なく言っただけなのだろう。だけどその一言は、俺にとっては救いのような一言だった。
初めて『ヒーローになれるよ』と、肯定して貰えたような気がした。
いつも作ったような笑顔をしている気味の悪い、少し苦手な奴…そう思ってたそいつのことが、初めて自分のことを肯定してくれた、初めて好きになった人に変わった瞬間だった。
そして俺はその数日後に知る。俺の恋はきっと、一生叶うことはないのだろう、ということを。