爆豪勝己連載の番外編を置いていきます。
向日葵 番外編
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
目を開くといつも通り、自分の部屋にいて。いつも通りの日常が始まるんだ。目覚まし時計の音がうるさいなと思いつつ起きて、制服に着替えたり顔を洗ったりしてそれで、おばあちゃんの作ってくれたご飯を食べて学校へ行く。そんな日常がまた続くんだ。そうに決まっている。
そんな淡い期待をしながら目を開き、そして絶望するということを繰り返して何日になるのだろう。
「お前結構図太いな。誘拐されて椅子に括り付けられた状態で爆睡するとかどんなメンタルだよ」
呆れたように荼毘が珍しく話しかけてきた。どうやら今は死柄木やトガヒミコなど、他の人達は居ないらしい。
「あの……い、いい加減、…家に、帰らせてください……」
「俺に言うなよ。そういうことはリーダーに頼め」
恐る恐る懇願してみたが軽くあしらわれた。俯きながら自分の足元を見つめる。あの日、路地裏さえ通らなければこんな目に遭わずに済んだのだろうか。友達と遊ぶのに夢中にならずに帰り時間が遅くならなかったら、この人が人を殺しているところを目撃さえしなければ、こんなことにはならなかったのだろうか。後悔しても後悔してもどうにもならない。また、涙が零れそうになる。
「ハッ…なんだよ、また泣いてんのか?」
いつの間にか荼毘が目の前まで来ていて、私を嘲笑いながら見下ろしていた。逃げようとするが、椅子に縛りつけられていて逃げられる訳もない。
「お前学習しねぇな。何度そうやって逃げようとした?痛いだけでなんにもならねぇってまだわかんねぇのか?」
ケラケラと笑いながら話しかけてこられた。怖い。
「イカレ野郎がお前のこと可愛い可愛いっつってんの理解出来ねぇと思ってたが確かにこういうとこは可愛いかもな」
嘲笑いながら頭を撫でて来る。
「馬鹿すぎて愛着湧きそうだ」
手を振り払いたいが、出来ない。
「やめて、触らないで…!」
悲鳴じみた金切り声を上げることしか出来ない。そんな私のことを尚、嘲笑いながら
「ひっでぇなぁ、まるで俺が汚ぇみたいな物言いじゃねぇか。傷付くなぁ」
と、心にも思っていないように言う。
「あー…でもまぁ実際この手見たら汚ぇって思うか。こんな焼け爛れちまった手に触られんのは嫌だよなぁ」
そう言いながら頬を掴まれた。そのまま顔を無理矢理上に向かされて、強制的に荼毘と目が合わされる。視界がまた歪んでくる。顔を必死に動かして離れようとしてみるが、そんなの当然無駄である。無駄な抵抗をする私が面白いのか、荼毘はしばらく私のことを見つめている。目を逸らしたいが、逸らすことが出来ない。怖い。……けど、あれ…この人のこの目、どこかで見たことがあるような……。でも見たことあるとしたらどこで……?
「あっ?んだよ、もう終わりか?」
つまんねーな、と吐き捨てられて頬を離された。
「貴方の目、誰かに似てる気がする……」
ぼそっと呟くと、ぴくりと荼毘の肩が動いた。するとまたニヤッと笑い、「誰に似てんだ?」と投げかけてきた。どう答えるべきなのかわからずに黙り込んでいると「なぁ。俺の目。誰に似てるんだよ」そう言いながら私の頬を撫でながら再び尋ねて来た。
「わかり、ません……」
先程までとはまた違った、得体の知れない恐怖に襲われつつも何とか答える。すると荼毘はまたよりいっそう楽しそうに笑いながら「そうか。まぁ、いつかきっと、お前も知る日が来るかもな。それまで楽しみにでもしてれば。……歌歩ちゃん」と、頭を撫でながら言われた。
私の頭を撫でながら笑う顔は、背筋が凍るほど恐ろしくて。頭にこびりついて離れなくなりそうだ。
そんな淡い期待をしながら目を開き、そして絶望するということを繰り返して何日になるのだろう。
「お前結構図太いな。誘拐されて椅子に括り付けられた状態で爆睡するとかどんなメンタルだよ」
呆れたように荼毘が珍しく話しかけてきた。どうやら今は死柄木やトガヒミコなど、他の人達は居ないらしい。
「あの……い、いい加減、…家に、帰らせてください……」
「俺に言うなよ。そういうことはリーダーに頼め」
恐る恐る懇願してみたが軽くあしらわれた。俯きながら自分の足元を見つめる。あの日、路地裏さえ通らなければこんな目に遭わずに済んだのだろうか。友達と遊ぶのに夢中にならずに帰り時間が遅くならなかったら、この人が人を殺しているところを目撃さえしなければ、こんなことにはならなかったのだろうか。後悔しても後悔してもどうにもならない。また、涙が零れそうになる。
「ハッ…なんだよ、また泣いてんのか?」
いつの間にか荼毘が目の前まで来ていて、私を嘲笑いながら見下ろしていた。逃げようとするが、椅子に縛りつけられていて逃げられる訳もない。
「お前学習しねぇな。何度そうやって逃げようとした?痛いだけでなんにもならねぇってまだわかんねぇのか?」
ケラケラと笑いながら話しかけてこられた。怖い。
「イカレ野郎がお前のこと可愛い可愛いっつってんの理解出来ねぇと思ってたが確かにこういうとこは可愛いかもな」
嘲笑いながら頭を撫でて来る。
「馬鹿すぎて愛着湧きそうだ」
手を振り払いたいが、出来ない。
「やめて、触らないで…!」
悲鳴じみた金切り声を上げることしか出来ない。そんな私のことを尚、嘲笑いながら
「ひっでぇなぁ、まるで俺が汚ぇみたいな物言いじゃねぇか。傷付くなぁ」
と、心にも思っていないように言う。
「あー…でもまぁ実際この手見たら汚ぇって思うか。こんな焼け爛れちまった手に触られんのは嫌だよなぁ」
そう言いながら頬を掴まれた。そのまま顔を無理矢理上に向かされて、強制的に荼毘と目が合わされる。視界がまた歪んでくる。顔を必死に動かして離れようとしてみるが、そんなの当然無駄である。無駄な抵抗をする私が面白いのか、荼毘はしばらく私のことを見つめている。目を逸らしたいが、逸らすことが出来ない。怖い。……けど、あれ…この人のこの目、どこかで見たことがあるような……。でも見たことあるとしたらどこで……?
「あっ?んだよ、もう終わりか?」
つまんねーな、と吐き捨てられて頬を離された。
「貴方の目、誰かに似てる気がする……」
ぼそっと呟くと、ぴくりと荼毘の肩が動いた。するとまたニヤッと笑い、「誰に似てんだ?」と投げかけてきた。どう答えるべきなのかわからずに黙り込んでいると「なぁ。俺の目。誰に似てるんだよ」そう言いながら私の頬を撫でながら再び尋ねて来た。
「わかり、ません……」
先程までとはまた違った、得体の知れない恐怖に襲われつつも何とか答える。すると荼毘はまたよりいっそう楽しそうに笑いながら「そうか。まぁ、いつかきっと、お前も知る日が来るかもな。それまで楽しみにでもしてれば。……歌歩ちゃん」と、頭を撫でながら言われた。
私の頭を撫でながら笑う顔は、背筋が凍るほど恐ろしくて。頭にこびりついて離れなくなりそうだ。