爆豪勝己連載の番外編を置いていきます。
向日葵 番外編
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「すごい!真っ白!!」
降り積もった雪を見ながら、エリちゃんがはしゃいでいる。
「おい、あぶねぇから走ったりすんなよ」
そう注意する勝己君に「うん、気を付ける…!」と答えるエリちゃんが可愛くて笑みが零れる。
「エリちゃん寒くない?」
「寒い…。でも雪で遊びたいから我慢する!」
決意を固める様にエリちゃんが言うと、「風邪ひいちまったらやべぇから10分くらい遊んだら部屋戻るぞ」と、勝己君がエリちゃんにマフラーを巻いてあげながら話しかけている。
「うん!」
元気よく返事するエリちゃんの頭をぶっきらぼうに撫でながら「約束だからな?」と言っている勝己君を見ていたら、なんだか心が温かくなってきた気がする。勝己君って不器用で口が悪いけど、優しいよなって思っていたらなんだか、幼稚園の頃に雪が降った日の記憶が蘇ってきた。
◇
『うさぎさん作れない…』
前日に降り積もった雪で雪うさぎを作ろうとしたけれども、上手く出来ずに思わずつぶやいてしまった。しょぼんとしていると、
『歌歩ちゃんどうしたの?』
出久君が心配した様子で声を掛けてきた。
『ママがね、昨日雪でうさぎさん作ってくれたの。だから歌歩も作ってみようと思ったんだけど、上手く出来ないの…』
そう答えると、『そうなんだ…僕も一緒に作ってみる!』と言って出久君も雪を弄り始めた。
2人で一生懸命雪うさぎを作ろうとした。が…
『うさぎさん出来ないね…』
『出来ないね…難しい…』
全く出来なくて、2人で溜息をついた。うさぎさんどうやったら出来るのかな…と2人でしょぼんとしていると、『おい。お前ら2人でさっきから何暗い顔してんだよ』他の子たちとはしゃぎながら雪合戦をしていた勝己君が声を掛けながら私たちのところへやって来た。
『雪でうさぎさん作ろうとしてるんだけどね、出来ないの…』
そう答えると『うさぎ?んだよおめぇらそんな簡単なのも作れねぇのかよ』とバカにしたように言われた。すごく腹の立つお顔。今思い出してもイラっとする。
『つか歌歩。お前手真っ赤じゃねぇかよ。手袋してねぇのか?』
私の手をじっと見ながら勝己君が尋ねてきた。
『あっ…うん、手袋お家に忘れて来ちゃったの』
と答えると『ハァ?!しもやけとかになっちまったらどうすんだよ、ドジだな』呆れた様に言われた。勝己君意地悪。そう思いながらムスッとしていると突然、勝己君の両手に私の両手が包まれた。
『つめてっ!お前どんだけ雪触ってたんだよ?!』
そういったかと思うと、私の手を温める様に手で包みながら『はぁ…』と、そっと息を吹きかけている。
『わっ…あったかい…!』
という私に、『もっとあったかくしてやるよ。おら、これつけろ!』と言って、自分の手袋を私に渡してきた。
『でも…歌歩がつけたら勝己君の手袋なくなっちゃうよ?』
『俺はいいんだよ!お前がつけとけ!』
と、半ば強制的に手袋を付けられた。
『あったかい…勝己君ありがとう!!』
お礼を言うと、勝己君は目を逸らしながらぶっきら棒に『別に!』と答えた。
『かっちゃん、大丈夫?顔真っ赤だよ?』
風邪引いちゃった?と、心配そうに聞いている出久君に『うるせぇ!!黙ってろ!!!』と怒鳴っている。そんな勝己君は出久君の言う通り耳まで真っ赤になっている。大丈夫かな、教室の中戻った方がいいかなと思ったが、『おいうさぎ!作るぞ!!』と宣言する勝己君に、私と出久君は元気に『うん!!』と返事をして、3人で仲良く雪うさぎや雪だるまを作って遊んだ。すっごく楽しかったな。
◇
「歌歩さん!見て見て、かっちゃんさんがうさぎさん作ってくれた!!」
嬉しそうにはしゃぐエリちゃんの声に、現実に引き戻された。
「うわぁ可愛い!良かったね、エリちゃん」
というと、エリちゃんは底抜けに幸せそうな笑顔で「うん!!」と言った。可愛い。頭を撫でると、更に嬉しそうに笑ってくれた。
「おい。もう満足したろ?部屋戻るぞ」
戻ったらココアでも淹れてやるよ、という勝己君の言葉を聞くとエリちゃんはさっき以上に嬉しそうに「うん!!かっちゃんさんありがとう!!」と、飛び切りの笑顔で返事をした。そんなエリちゃんから目を逸らす勝己君は、耳まで真っ赤になってる。…あの頃と変わらず、勝己君は優しくて照れ屋さんだな。ちょっとだけ、可愛いかも。勝己君が可愛いと思う日が来るなんて思わなかったな。そう思ったことは、私だけの内緒だ。
降り積もった雪を見ながら、エリちゃんがはしゃいでいる。
「おい、あぶねぇから走ったりすんなよ」
そう注意する勝己君に「うん、気を付ける…!」と答えるエリちゃんが可愛くて笑みが零れる。
「エリちゃん寒くない?」
「寒い…。でも雪で遊びたいから我慢する!」
決意を固める様にエリちゃんが言うと、「風邪ひいちまったらやべぇから10分くらい遊んだら部屋戻るぞ」と、勝己君がエリちゃんにマフラーを巻いてあげながら話しかけている。
「うん!」
元気よく返事するエリちゃんの頭をぶっきらぼうに撫でながら「約束だからな?」と言っている勝己君を見ていたら、なんだか心が温かくなってきた気がする。勝己君って不器用で口が悪いけど、優しいよなって思っていたらなんだか、幼稚園の頃に雪が降った日の記憶が蘇ってきた。
◇
『うさぎさん作れない…』
前日に降り積もった雪で雪うさぎを作ろうとしたけれども、上手く出来ずに思わずつぶやいてしまった。しょぼんとしていると、
『歌歩ちゃんどうしたの?』
出久君が心配した様子で声を掛けてきた。
『ママがね、昨日雪でうさぎさん作ってくれたの。だから歌歩も作ってみようと思ったんだけど、上手く出来ないの…』
そう答えると、『そうなんだ…僕も一緒に作ってみる!』と言って出久君も雪を弄り始めた。
2人で一生懸命雪うさぎを作ろうとした。が…
『うさぎさん出来ないね…』
『出来ないね…難しい…』
全く出来なくて、2人で溜息をついた。うさぎさんどうやったら出来るのかな…と2人でしょぼんとしていると、『おい。お前ら2人でさっきから何暗い顔してんだよ』他の子たちとはしゃぎながら雪合戦をしていた勝己君が声を掛けながら私たちのところへやって来た。
『雪でうさぎさん作ろうとしてるんだけどね、出来ないの…』
そう答えると『うさぎ?んだよおめぇらそんな簡単なのも作れねぇのかよ』とバカにしたように言われた。すごく腹の立つお顔。今思い出してもイラっとする。
『つか歌歩。お前手真っ赤じゃねぇかよ。手袋してねぇのか?』
私の手をじっと見ながら勝己君が尋ねてきた。
『あっ…うん、手袋お家に忘れて来ちゃったの』
と答えると『ハァ?!しもやけとかになっちまったらどうすんだよ、ドジだな』呆れた様に言われた。勝己君意地悪。そう思いながらムスッとしていると突然、勝己君の両手に私の両手が包まれた。
『つめてっ!お前どんだけ雪触ってたんだよ?!』
そういったかと思うと、私の手を温める様に手で包みながら『はぁ…』と、そっと息を吹きかけている。
『わっ…あったかい…!』
という私に、『もっとあったかくしてやるよ。おら、これつけろ!』と言って、自分の手袋を私に渡してきた。
『でも…歌歩がつけたら勝己君の手袋なくなっちゃうよ?』
『俺はいいんだよ!お前がつけとけ!』
と、半ば強制的に手袋を付けられた。
『あったかい…勝己君ありがとう!!』
お礼を言うと、勝己君は目を逸らしながらぶっきら棒に『別に!』と答えた。
『かっちゃん、大丈夫?顔真っ赤だよ?』
風邪引いちゃった?と、心配そうに聞いている出久君に『うるせぇ!!黙ってろ!!!』と怒鳴っている。そんな勝己君は出久君の言う通り耳まで真っ赤になっている。大丈夫かな、教室の中戻った方がいいかなと思ったが、『おいうさぎ!作るぞ!!』と宣言する勝己君に、私と出久君は元気に『うん!!』と返事をして、3人で仲良く雪うさぎや雪だるまを作って遊んだ。すっごく楽しかったな。
◇
「歌歩さん!見て見て、かっちゃんさんがうさぎさん作ってくれた!!」
嬉しそうにはしゃぐエリちゃんの声に、現実に引き戻された。
「うわぁ可愛い!良かったね、エリちゃん」
というと、エリちゃんは底抜けに幸せそうな笑顔で「うん!!」と言った。可愛い。頭を撫でると、更に嬉しそうに笑ってくれた。
「おい。もう満足したろ?部屋戻るぞ」
戻ったらココアでも淹れてやるよ、という勝己君の言葉を聞くとエリちゃんはさっき以上に嬉しそうに「うん!!かっちゃんさんありがとう!!」と、飛び切りの笑顔で返事をした。そんなエリちゃんから目を逸らす勝己君は、耳まで真っ赤になってる。…あの頃と変わらず、勝己君は優しくて照れ屋さんだな。ちょっとだけ、可愛いかも。勝己君が可愛いと思う日が来るなんて思わなかったな。そう思ったことは、私だけの内緒だ。