向日葵
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教室に入り目が合うと、「あっ歌歩さん!!」私の名前を呼んで嬉しそうにエリちゃんが駆け寄って来た。
「エリちゃんこんにちは!」
エリちゃんの目線に合う様にしゃがみながら挨拶すると、ニコニコと笑いながら「こんにちは!!」と返事をしてくれた。今日も今日とてエリちゃんすごくかわいい。頭を撫でるとまた嬉しそうに笑ってくれた。天使かな?
「遊びに来てくれたの?」
キラキラと期待に満ちた様な目を向けられたが、「ごめんね、今日はこの後すぐに授業に行かないといけないの」と伝えると、少し残念そうに「そっか…」と言われてしまった。心苦しい…!
「エリちゃんは無居さんが大好きだもんねー。今日は残念だけども、また次来てくれた時にたっくさん遊んでもらおうね!」
私達のやり取りを見ていた通形先輩が近づいてきてエリちゃんの頭を撫でながら言う。「うん…。歌歩さん、また遊んでくれる…?」と、私のことをじっと見つめながら聞いてきた。
「もちろん!いっぱいいーっぱい遊ぼうね!」
「うん!やくそく!!」
そう言いながら私に小さな小指を差し出してきた。指切りげんまんしたいってことだよな。可愛い。「うん、約束だねー」そう言いながら私も小指を…
『お兄ちゃんありがとう!約束だよ?』
差しだそうとして唐突に幼い頃の自分の言葉を思い出した。
「歌歩さん?」
「無居さん?どうかしたの?」
いきなりぼーっとし始めた私のことを2人が不思議そうな顔で見つめていた。慌てて何でもないことを伝え、エリちゃんと指切りをした。
さっきの言葉…この前見た夢で私があのお兄さんに言ってた…?どうして今そんなこと思い出したんだろう?指切り繋がり…?
「歌歩さん、忙しい中来てくれてありがとう!」
エリちゃんがさっき以上の笑顔でお礼を言ってくれた。可愛い。そしていい子。思わず抱きしめてしまった。
「あっそうだ、忘れてた。今日ね、エリちゃんにお土産にお菓子買ってきたの。おやつの時に食べてね」
そう言いながら病院で買ったお菓子を渡すとまた嬉しそうに笑い、「ありがとう!!」とお礼を言いながらお菓子を受け取ってくれた。そんなエリちゃんの頭を撫でながら「良かったねー」と通形先輩が言う。
「次遊ぶ時はうさぎさんの形したリンゴ持って来るね」
「本当?!」
「うん!」
「ウサギさんのリンゴ!楽しみ!!あっ」
あっというとエリちゃんはもごもごとしはじめた。
「どうしたの?」
首を傾げながら尋ねると「あ、あの、あの、ね…」ともじもじとしている。
「私に何かお願いがあるの?」
聞いてみるとおずおずと頷かれた。そして
「あの…!前みたいにまた、私と歌歩さんとそれとあの、前に一緒にお散歩したお兄さん…心操さんとまた、3人でお散歩したい…!」
そうお願いされた。可愛らしいお願いに思わず笑みがこぼれた。
「うん。じゃあまた3人でお散歩しようね。心操君にも、一緒にお散歩しようって私からお願いしておくね」
と伝えると、今日1番の笑顔で「うん!!」と返事をしてくれた。
◇
心操君にお願いしておくね、と約束したは良いものの。連絡突然入れたりしたら迷惑かな?勉強はもちろん、体育祭以降から相澤先生に修行をつけてもらっているらしいからそっちでも忙しいだろうし。下手なタイミングで連絡入れたりしたら迷惑かな?心操君優しいから迷惑なんて言わないとは思うけど、気遣わせちゃったら申し訳ないな…。…いや。心操君がそんなこと言うわけないよね。合同演習の見学が終わったらメッセージ入れてみよう。
「あっ歌歩ちゃんお帰りー!病院終わったのー?」
心操君に連絡入れようと考えながら歩いていたらいつの間にか会場に辿り着いていたみたいで、お茶子ちゃんの声に迎えられた。
「ただいまー!うん、終わったよー!みんな授業お疲れさ…あれ、心操君?!」
A組のみんなにお疲れ様と言おうとして見渡してみると1人、ヒーロー科では見慣れない人物…心操君の姿が目に入って来て思わず大きな声を出してしまった。
「おう」
そんな私を特に気にすることなく、心操君は片手を上げながら挨拶してきた。
「どうしたの?心操君も見学?」
隣に行って聞いてみると、「いや…俺も参加させてもらってんだ」とのこと。
「そうなの?!聞いてない!」
「言ってないからな」
しれっと返された。
「心操君凄かったんだよー。初めてとは思えないくらいみんなと戦ってて!」
手を元気にブンブン振りながら興奮気味な様子で透ちゃんが言う。
「そうなんだ!あってことは心操君の試合もう終わっちゃったんだね…残念…」
応援したかったなと呟くと、「そんな残念がらなくても…」と呆れたように言われた。
「だって!友達としては見たかったし頑張ってねくらいは言いたかった!」
「そうかよ。つか俺、あともう1試合あるんだけど」
えっ…
「そうなの?!じゃあその時応援するね!!」
心操君の頑張ってるとこ見れる!!そう思ったら嬉しくてつい、笑顔になってしまう。「お、おう…」と、なぜか目を逸らしながら返事をされた。なんで目合わせてくれないのかなと疑問に思っていると、
「おいコラ。いつまでもキーキー騒いでんじゃねぇぞバカ女」
背後からいきなり首根っこを勝己君に掴まれ、引き摺られて心操君から引き離された。
「ちょっ、か、勝己君?!苦しいよ…!」
抗議してみるが、無視された。酷い。
「んだよかっちゃーん、ヤキモチかー?嫉妬深い男はカッコ悪いぜ?」
「るっせぇ、だぁってろアホ面!!」
茶化すようなノリで言う上鳴君を思い切りよく勝己君が叩く。すごい痛そう…。そんな上鳴君に向かって「バーカ」と言っている耳郎さんの姿が目に入ってきた。
「あ、あの、勝己君…離し…」
「うるせぇ。ちょっと来い」
離してと言おうとしたが、一蹴されてしまった。ちょっと来いって何だろう…?怒ってるのかなと思ったが、どうもそういう訳ではなさそうだ。何か重要な話でもあるのか、少し真剣そうな顔に見える。
…けどせめて、襟は離して欲しいな。首が苦しい。あと、
「かっちゃん。僕も歌歩ちゃんと話しが…」
「テメェはすっこんでろ、クソナード!!」
って暴言吐いて出久君を遠ざけるのやめてあげて。
◇
「なんかわかったんか」
最近の体調面についてとか、と2人きりになると開口1番に尋ねられた。どうやらかなり心配してくれていたらしい。
「ううん、特に何もわからなかった。細かいことは今日の精密検査の結果が出てからじゃないと何とも言えないみたい」
と報告すると「そうか…」と返って来た。
「精密検査の結果何もわからなかったら1週間か2週間くらい入院してみないかって言われた」
「入院?」
勝己君は微かに眉間に皺を寄せながら尋ねてきた。
「うん。なんかね、入院してゆっくりと時間をかけて調べてみないかって提案されたの」
そう説明すると、「そういうことか…」とどこかほっとしたように呟かれた。
「心配かけてごめ…あっ」
「あ?んだよ?」
謝罪しようとして、マイク先生の言葉を思い出しごめ…まで言いかけて慌てて止めようとし、あっと言ってしまった。そんな私のことを勝己君が怪訝な顔で見つめてくる。
「ううん、なんでもない!…勝己君、心配してくれてありがとう!」
「な、なんだよ改まって…」
勝己君が照れ臭そうな顔をしている。意外と照れ屋だよね、この人。
「おーい、爆豪!!そろそろ俺らも作戦会議すんぞー!!いつまでもイチャついてねぇで戻って来いよー!」
「イチャついてねぇわ殺すぞ醤油顔!!!」
離れた場所から呼んでいる瀬呂君に向かって勝己君が怒鳴りながら「オラ、戻るぞ!!」と言って私の腕を引きながら歩きだす。
未だに少し赤い耳と、温かくて逞しい腕を見ていたらなんだか自然と笑みが零れてきた。
「エリちゃんこんにちは!」
エリちゃんの目線に合う様にしゃがみながら挨拶すると、ニコニコと笑いながら「こんにちは!!」と返事をしてくれた。今日も今日とてエリちゃんすごくかわいい。頭を撫でるとまた嬉しそうに笑ってくれた。天使かな?
「遊びに来てくれたの?」
キラキラと期待に満ちた様な目を向けられたが、「ごめんね、今日はこの後すぐに授業に行かないといけないの」と伝えると、少し残念そうに「そっか…」と言われてしまった。心苦しい…!
「エリちゃんは無居さんが大好きだもんねー。今日は残念だけども、また次来てくれた時にたっくさん遊んでもらおうね!」
私達のやり取りを見ていた通形先輩が近づいてきてエリちゃんの頭を撫でながら言う。「うん…。歌歩さん、また遊んでくれる…?」と、私のことをじっと見つめながら聞いてきた。
「もちろん!いっぱいいーっぱい遊ぼうね!」
「うん!やくそく!!」
そう言いながら私に小さな小指を差し出してきた。指切りげんまんしたいってことだよな。可愛い。「うん、約束だねー」そう言いながら私も小指を…
『お兄ちゃんありがとう!約束だよ?』
差しだそうとして唐突に幼い頃の自分の言葉を思い出した。
「歌歩さん?」
「無居さん?どうかしたの?」
いきなりぼーっとし始めた私のことを2人が不思議そうな顔で見つめていた。慌てて何でもないことを伝え、エリちゃんと指切りをした。
さっきの言葉…この前見た夢で私があのお兄さんに言ってた…?どうして今そんなこと思い出したんだろう?指切り繋がり…?
「歌歩さん、忙しい中来てくれてありがとう!」
エリちゃんがさっき以上の笑顔でお礼を言ってくれた。可愛い。そしていい子。思わず抱きしめてしまった。
「あっそうだ、忘れてた。今日ね、エリちゃんにお土産にお菓子買ってきたの。おやつの時に食べてね」
そう言いながら病院で買ったお菓子を渡すとまた嬉しそうに笑い、「ありがとう!!」とお礼を言いながらお菓子を受け取ってくれた。そんなエリちゃんの頭を撫でながら「良かったねー」と通形先輩が言う。
「次遊ぶ時はうさぎさんの形したリンゴ持って来るね」
「本当?!」
「うん!」
「ウサギさんのリンゴ!楽しみ!!あっ」
あっというとエリちゃんはもごもごとしはじめた。
「どうしたの?」
首を傾げながら尋ねると「あ、あの、あの、ね…」ともじもじとしている。
「私に何かお願いがあるの?」
聞いてみるとおずおずと頷かれた。そして
「あの…!前みたいにまた、私と歌歩さんとそれとあの、前に一緒にお散歩したお兄さん…心操さんとまた、3人でお散歩したい…!」
そうお願いされた。可愛らしいお願いに思わず笑みがこぼれた。
「うん。じゃあまた3人でお散歩しようね。心操君にも、一緒にお散歩しようって私からお願いしておくね」
と伝えると、今日1番の笑顔で「うん!!」と返事をしてくれた。
◇
心操君にお願いしておくね、と約束したは良いものの。連絡突然入れたりしたら迷惑かな?勉強はもちろん、体育祭以降から相澤先生に修行をつけてもらっているらしいからそっちでも忙しいだろうし。下手なタイミングで連絡入れたりしたら迷惑かな?心操君優しいから迷惑なんて言わないとは思うけど、気遣わせちゃったら申し訳ないな…。…いや。心操君がそんなこと言うわけないよね。合同演習の見学が終わったらメッセージ入れてみよう。
「あっ歌歩ちゃんお帰りー!病院終わったのー?」
心操君に連絡入れようと考えながら歩いていたらいつの間にか会場に辿り着いていたみたいで、お茶子ちゃんの声に迎えられた。
「ただいまー!うん、終わったよー!みんな授業お疲れさ…あれ、心操君?!」
A組のみんなにお疲れ様と言おうとして見渡してみると1人、ヒーロー科では見慣れない人物…心操君の姿が目に入って来て思わず大きな声を出してしまった。
「おう」
そんな私を特に気にすることなく、心操君は片手を上げながら挨拶してきた。
「どうしたの?心操君も見学?」
隣に行って聞いてみると、「いや…俺も参加させてもらってんだ」とのこと。
「そうなの?!聞いてない!」
「言ってないからな」
しれっと返された。
「心操君凄かったんだよー。初めてとは思えないくらいみんなと戦ってて!」
手を元気にブンブン振りながら興奮気味な様子で透ちゃんが言う。
「そうなんだ!あってことは心操君の試合もう終わっちゃったんだね…残念…」
応援したかったなと呟くと、「そんな残念がらなくても…」と呆れたように言われた。
「だって!友達としては見たかったし頑張ってねくらいは言いたかった!」
「そうかよ。つか俺、あともう1試合あるんだけど」
えっ…
「そうなの?!じゃあその時応援するね!!」
心操君の頑張ってるとこ見れる!!そう思ったら嬉しくてつい、笑顔になってしまう。「お、おう…」と、なぜか目を逸らしながら返事をされた。なんで目合わせてくれないのかなと疑問に思っていると、
「おいコラ。いつまでもキーキー騒いでんじゃねぇぞバカ女」
背後からいきなり首根っこを勝己君に掴まれ、引き摺られて心操君から引き離された。
「ちょっ、か、勝己君?!苦しいよ…!」
抗議してみるが、無視された。酷い。
「んだよかっちゃーん、ヤキモチかー?嫉妬深い男はカッコ悪いぜ?」
「るっせぇ、だぁってろアホ面!!」
茶化すようなノリで言う上鳴君を思い切りよく勝己君が叩く。すごい痛そう…。そんな上鳴君に向かって「バーカ」と言っている耳郎さんの姿が目に入ってきた。
「あ、あの、勝己君…離し…」
「うるせぇ。ちょっと来い」
離してと言おうとしたが、一蹴されてしまった。ちょっと来いって何だろう…?怒ってるのかなと思ったが、どうもそういう訳ではなさそうだ。何か重要な話でもあるのか、少し真剣そうな顔に見える。
…けどせめて、襟は離して欲しいな。首が苦しい。あと、
「かっちゃん。僕も歌歩ちゃんと話しが…」
「テメェはすっこんでろ、クソナード!!」
って暴言吐いて出久君を遠ざけるのやめてあげて。
◇
「なんかわかったんか」
最近の体調面についてとか、と2人きりになると開口1番に尋ねられた。どうやらかなり心配してくれていたらしい。
「ううん、特に何もわからなかった。細かいことは今日の精密検査の結果が出てからじゃないと何とも言えないみたい」
と報告すると「そうか…」と返って来た。
「精密検査の結果何もわからなかったら1週間か2週間くらい入院してみないかって言われた」
「入院?」
勝己君は微かに眉間に皺を寄せながら尋ねてきた。
「うん。なんかね、入院してゆっくりと時間をかけて調べてみないかって提案されたの」
そう説明すると、「そういうことか…」とどこかほっとしたように呟かれた。
「心配かけてごめ…あっ」
「あ?んだよ?」
謝罪しようとして、マイク先生の言葉を思い出しごめ…まで言いかけて慌てて止めようとし、あっと言ってしまった。そんな私のことを勝己君が怪訝な顔で見つめてくる。
「ううん、なんでもない!…勝己君、心配してくれてありがとう!」
「な、なんだよ改まって…」
勝己君が照れ臭そうな顔をしている。意外と照れ屋だよね、この人。
「おーい、爆豪!!そろそろ俺らも作戦会議すんぞー!!いつまでもイチャついてねぇで戻って来いよー!」
「イチャついてねぇわ殺すぞ醤油顔!!!」
離れた場所から呼んでいる瀬呂君に向かって勝己君が怒鳴りながら「オラ、戻るぞ!!」と言って私の腕を引きながら歩きだす。
未だに少し赤い耳と、温かくて逞しい腕を見ていたらなんだか自然と笑みが零れてきた。