向日葵
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出久君がヒーロー科...?無個性の出久君がどうやって受かったのだろう...。ヒーロー科の入試試験は個性を使うことが大前提のハズ...。私が知らなかっただけで出久君個性を持っていたの...?でも幼稚園の時に園中のみんなが『出久君は無個性』だって言っていたよね?病院で診断されたっておばさんが言ってたのを聞いたんだけど誤診?それとも私が聞き違いをしたのか?
それか無個性だって嘘をつかれていた.....とか?でもそれは考えにくいかな。出久君嘘つくの下手だし。そもそも無個性だなんて嘘ついたって何にもならないし。だから嘘をつかれていたということは無いだろう。
.......それはそれとして、
「無居さんさっきA組の爆豪に手引かれてたよね?!付き合ってんの?!」
「彼氏いないって言ってたじゃん!嘘だったの?!」
「無居さんてあぁいうのが好みなの?なんか意外」
「よくあんなのと付き合えるね」
「ウチらが口出しすることじゃないだうけどさ、彼氏とかは真剣に選んだ方がいいと思うよ?」
教室に入ろうとしてドアを開けた瞬間、クラスメイトの女子たちに取り囲まれてしまい、質問攻めにされてしまった。なんか勝己君と私が付き合ってるという誤解をされているらしい。どうやってこの誤解を解くことが出来るだろうか。
「あ、あの、違うよ?私別に勝己君と付き合ってる訳じゃな...」
「照れてるの?別に隠さなくてもいいじゃん」
「そうだよ。勝己君って呼んでるのに付き合ってないとか有り得ないじゃん!」
しまった、癖でつい勝己君と呼んでしまった。ダメだ、これでこの子達の中で私と勝己君は付き合ってるってことが確定されちゃったよどうしよう...。誰か助けてくれないかなと、クラス中を見渡してみるが誰も助けてくれなさそうだ。というか私の周りに来てない子達も興味ありげに見ている。みんなそんなになんで興味津々なの.....。
というかせめて入口から移動させて欲しい。ドアの前で荷物持ったまま突っ立っているの辛いんだけど。そう思っているとドアの開く音がして
「何みんな集まってんの。ドアの前集団で突っ立ってると邪魔なんだけど。どいてくんない?」
そう声を掛けられた。
「あ!ごめんね、心操君」
「ん。つかそろそろ先生来るし、みんな席戻った方がいいんじゃないの」
心操君に言われてみんなハッとしたように席に戻って行った。お陰でやっと入口から動ける。
「心操君、ありがとう」
席につき、隣の席の心操君にお礼を言うと「別に」と素っ気ない返事をされた。
「で、実際どうなの」
「えっ?」
「爆豪との関係。付き合ってる...という風には見えなかったけど、なんか親しげというかなんというか...昔からの知り合いなの?」
と、授業の準備を着々と進めながら聞いてくる心操君。
付き合ってるって思われなかったのはいいが、私達が古い関係ということには気づかれてしまったようだ。まぁ別に隠してる訳ではないから別にいいけど。
「あー...うん。幼馴染なの。小学校低学年までは家が隣だったから家族ぐるみでの付き合いだったんだー。.....ていうか心操君も私と勝己君が一緒にいるとこ見てたんだ」
「うん、まぁね。なんか爆豪が女子連れてるってザワザワしてて見てみたらお前が校舎裏まで引きずられていってるの見かけた。そういやお前らが行って少ししてから緑髪でボサボサ頭の奴が慌てて走ってってたけどアイツも幼馴染?」
緑髪の...
「あぁ、出久君?そうだよ、あの子も幼馴染」
そういうと心操君は対して興味なさげに「ふーん」と答えた。.....ていうか
「校舎裏連れてかれてたとこまで見られてたんだ」
「うん。みんな告白かカツアゲかって言ってた」
そんなに注目されていたのか私達。あんまり目立ちたくないのに。でも勝己君と再会したらこうなるだろうなって予想通りだ。
目立ちたくないのに勝己君といると必ず目立つ。あ、でと出久君といても目立つな。なんで私の幼なじみって両方目立つの。2人共もう少し地味に...は、無理か。オールマイトみたいなヒーロー目指してるんだもんな...。
「無居って爆豪のこと好きなの?」
「...............はい?」
私が、勝己君のことをなんだって...?
「なんていった...?」
「ん?だから無居って爆豪のこと好きなの?」
「なんて...」
「しつこい。何度も同じこと言わせるなよ。爆豪の方がお前のことをどう思ってるのかはなんとなく察し着いたけど、お前は爆豪のことどう思ってるのか気になってさ」
勝己君は、怖い。すぐ怒るんだもん。だけど、
「正直に言うと苦手。...でも、好きか嫌いかで答えろって言われたら...好き」
「ふーん。なんか複雑な感情が入り交じってそうだね」
「複雑...まぁ、うん、そうだね。.....小さい頃はね、好きだったの。大好きだった。あの頃の勝己君わがままなところはあったけど、でも優しかったんだ」
「優しかった?アイツが?」
全く想像つかないなという心操君に思わず苦笑した。
小さい頃の...個性が発現する前の勝己君はガキ大将だったけども優しかった。
私が泣いていると必ず駆け寄って来て、『歌歩、泣くなよこの泣き虫!』って怒りながらも頭を撫でて、少し乱暴に涙を拭ってくれる様な、優しい子だった。私はそんな勝己君の不器用な優しさが好きだった。そんな勝己君のことが、大好きだった。
だけども、いつまでもいつまでも勝己君に甘えていてはいけないんだ。泣いてばかりいてダメなんだ。泣いちゃダメ。泣かないようにしないと。泣いてばかりいたら、勝己君に迷惑かけちゃう。迷惑ばかりかけてたら、勝己君に嫌われちゃう。そんなの、絶対に嫌だ!嫌われたくない。このままじゃダメ。泣いちゃダメ。笑わないと。笑って、勝己君にもう守ってもらわなくても大丈夫だよ、私は1人で頑張れるよってわかって貰えるように、安心して貰えるようにしないと。そうしないと勝己君に見捨てられちゃう。
勝己君だけじゃない。出久君も、ママも友達もみんな。みんな私の前からいなくなっちゃう。そんなの絶対に嫌。
みんなを困らせないようにしないと。心配させないように、笑おう。笑っていたらみんな心配しなくなるよね。勝己君も安心してくれるよね。
そう思ったから私は泣かないように、笑って過ごすようにした。そうしていたら、勝己君は私のことを心配しなくなった。心配しなくなった代わりに、凄く怒るようになった。
それから少し経ってからだった。勝己君の個性が発現したのは。個性が発現してから勝己君はどんどん乱暴になっていった。出久君にアタリが強くなって行った。私に対して横暴になっていって、周りの人達のことも見下す様になっていったのもその頃だった。そんな勝己君が、私は怖くなって行った。どうしてあんなに怖くなってしまったのだろうか。どうしたらあの頃の勝己君に戻ってくれるだろうか。
「どこで何をどう間違えちゃったんだろ...」
「何の話?」
「えっ?!」
しまった、心操君と話していたことを忘れて思わず独り言を言ってしまった。めちゃくちゃ恥ずかしい。心操君が怪訝な顔をしている。変な奴と思われてしまっただろうか。なんでもないとひたすら言っているとチャイムが鳴り、担任がやって来たので心操君との会話はそこで終了となった。
それか無個性だって嘘をつかれていた.....とか?でもそれは考えにくいかな。出久君嘘つくの下手だし。そもそも無個性だなんて嘘ついたって何にもならないし。だから嘘をつかれていたということは無いだろう。
.......それはそれとして、
「無居さんさっきA組の爆豪に手引かれてたよね?!付き合ってんの?!」
「彼氏いないって言ってたじゃん!嘘だったの?!」
「無居さんてあぁいうのが好みなの?なんか意外」
「よくあんなのと付き合えるね」
「ウチらが口出しすることじゃないだうけどさ、彼氏とかは真剣に選んだ方がいいと思うよ?」
教室に入ろうとしてドアを開けた瞬間、クラスメイトの女子たちに取り囲まれてしまい、質問攻めにされてしまった。なんか勝己君と私が付き合ってるという誤解をされているらしい。どうやってこの誤解を解くことが出来るだろうか。
「あ、あの、違うよ?私別に勝己君と付き合ってる訳じゃな...」
「照れてるの?別に隠さなくてもいいじゃん」
「そうだよ。勝己君って呼んでるのに付き合ってないとか有り得ないじゃん!」
しまった、癖でつい勝己君と呼んでしまった。ダメだ、これでこの子達の中で私と勝己君は付き合ってるってことが確定されちゃったよどうしよう...。誰か助けてくれないかなと、クラス中を見渡してみるが誰も助けてくれなさそうだ。というか私の周りに来てない子達も興味ありげに見ている。みんなそんなになんで興味津々なの.....。
というかせめて入口から移動させて欲しい。ドアの前で荷物持ったまま突っ立っているの辛いんだけど。そう思っているとドアの開く音がして
「何みんな集まってんの。ドアの前集団で突っ立ってると邪魔なんだけど。どいてくんない?」
そう声を掛けられた。
「あ!ごめんね、心操君」
「ん。つかそろそろ先生来るし、みんな席戻った方がいいんじゃないの」
心操君に言われてみんなハッとしたように席に戻って行った。お陰でやっと入口から動ける。
「心操君、ありがとう」
席につき、隣の席の心操君にお礼を言うと「別に」と素っ気ない返事をされた。
「で、実際どうなの」
「えっ?」
「爆豪との関係。付き合ってる...という風には見えなかったけど、なんか親しげというかなんというか...昔からの知り合いなの?」
と、授業の準備を着々と進めながら聞いてくる心操君。
付き合ってるって思われなかったのはいいが、私達が古い関係ということには気づかれてしまったようだ。まぁ別に隠してる訳ではないから別にいいけど。
「あー...うん。幼馴染なの。小学校低学年までは家が隣だったから家族ぐるみでの付き合いだったんだー。.....ていうか心操君も私と勝己君が一緒にいるとこ見てたんだ」
「うん、まぁね。なんか爆豪が女子連れてるってザワザワしてて見てみたらお前が校舎裏まで引きずられていってるの見かけた。そういやお前らが行って少ししてから緑髪でボサボサ頭の奴が慌てて走ってってたけどアイツも幼馴染?」
緑髪の...
「あぁ、出久君?そうだよ、あの子も幼馴染」
そういうと心操君は対して興味なさげに「ふーん」と答えた。.....ていうか
「校舎裏連れてかれてたとこまで見られてたんだ」
「うん。みんな告白かカツアゲかって言ってた」
そんなに注目されていたのか私達。あんまり目立ちたくないのに。でも勝己君と再会したらこうなるだろうなって予想通りだ。
目立ちたくないのに勝己君といると必ず目立つ。あ、でと出久君といても目立つな。なんで私の幼なじみって両方目立つの。2人共もう少し地味に...は、無理か。オールマイトみたいなヒーロー目指してるんだもんな...。
「無居って爆豪のこと好きなの?」
「...............はい?」
私が、勝己君のことをなんだって...?
「なんていった...?」
「ん?だから無居って爆豪のこと好きなの?」
「なんて...」
「しつこい。何度も同じこと言わせるなよ。爆豪の方がお前のことをどう思ってるのかはなんとなく察し着いたけど、お前は爆豪のことどう思ってるのか気になってさ」
勝己君は、怖い。すぐ怒るんだもん。だけど、
「正直に言うと苦手。...でも、好きか嫌いかで答えろって言われたら...好き」
「ふーん。なんか複雑な感情が入り交じってそうだね」
「複雑...まぁ、うん、そうだね。.....小さい頃はね、好きだったの。大好きだった。あの頃の勝己君わがままなところはあったけど、でも優しかったんだ」
「優しかった?アイツが?」
全く想像つかないなという心操君に思わず苦笑した。
小さい頃の...個性が発現する前の勝己君はガキ大将だったけども優しかった。
私が泣いていると必ず駆け寄って来て、『歌歩、泣くなよこの泣き虫!』って怒りながらも頭を撫でて、少し乱暴に涙を拭ってくれる様な、優しい子だった。私はそんな勝己君の不器用な優しさが好きだった。そんな勝己君のことが、大好きだった。
だけども、いつまでもいつまでも勝己君に甘えていてはいけないんだ。泣いてばかりいてダメなんだ。泣いちゃダメ。泣かないようにしないと。泣いてばかりいたら、勝己君に迷惑かけちゃう。迷惑ばかりかけてたら、勝己君に嫌われちゃう。そんなの、絶対に嫌だ!嫌われたくない。このままじゃダメ。泣いちゃダメ。笑わないと。笑って、勝己君にもう守ってもらわなくても大丈夫だよ、私は1人で頑張れるよってわかって貰えるように、安心して貰えるようにしないと。そうしないと勝己君に見捨てられちゃう。
勝己君だけじゃない。出久君も、ママも友達もみんな。みんな私の前からいなくなっちゃう。そんなの絶対に嫌。
みんなを困らせないようにしないと。心配させないように、笑おう。笑っていたらみんな心配しなくなるよね。勝己君も安心してくれるよね。
そう思ったから私は泣かないように、笑って過ごすようにした。そうしていたら、勝己君は私のことを心配しなくなった。心配しなくなった代わりに、凄く怒るようになった。
それから少し経ってからだった。勝己君の個性が発現したのは。個性が発現してから勝己君はどんどん乱暴になっていった。出久君にアタリが強くなって行った。私に対して横暴になっていって、周りの人達のことも見下す様になっていったのもその頃だった。そんな勝己君が、私は怖くなって行った。どうしてあんなに怖くなってしまったのだろうか。どうしたらあの頃の勝己君に戻ってくれるだろうか。
「どこで何をどう間違えちゃったんだろ...」
「何の話?」
「えっ?!」
しまった、心操君と話していたことを忘れて思わず独り言を言ってしまった。めちゃくちゃ恥ずかしい。心操君が怪訝な顔をしている。変な奴と思われてしまっただろうか。なんでもないとひたすら言っているとチャイムが鳴り、担任がやって来たので心操君との会話はそこで終了となった。