向日葵
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A組の子達がお見舞いに来てくれた日、勝己君と出久君、切島君、轟君、飯田君、八百万さん、オールマイトに相澤先生、そしてオールマイトと仲良しだという塚内さんという刑事さんとで話しをする時間を設けられた。誘拐された経緯についてや敵連合にされたことについてなど、色々と聞かれた。
夜遅くに路地裏を通ったことを話したら勝己君にすごく怒られた。夜に1人で路地裏を通るなんて何考えてんだ、アホかテメェは、頭足りてねェのか!などなど、凄い勢いで捲し立てられた。切島君が宥めてくれたけれどもしばらく怒られた。相澤先生とオールマイト、塚内さんにも1人で夜遅くに路地裏を通るなと、厳重に注意を受けた。
それから、私の個性についての話しもされた。私の個性のことはここにいるメンバーと一部の警察関係者、ヒーロー以外には内密にするようにとのことだ。雄英の先生達にはみんなに伝わっているそうだ。
退院してからの私の扱いは、籍自体は普通科のままであるが特例として寮はヒーロー科…A組で過ごすという方向で話しが進んでいると説明された。また、いつまでも個性を上手く扱えないとなると今後何かあった時に危険かもしれないので時々相澤先生を始めとしたヒーロー科の先生に稽古をつけてもらうという予定だということも。その際に、私の個性の事情を知っているということを踏まえ、勝己君達にも協力してもらうとの話もされた。時々ヒーロー科の授業を見学させてもらうことにもなった。…沢山の人に心配や迷惑をかけたうえに、今後も負担をかけてしまうことになって申し訳なさでいっぱいだ。
「無居?どうした?」
考え込んでいるとふいに声を掛けられて、びくっと肩を揺らした。
「あっ、ご、ごめんちょっと考え事してた!」
そういうと心操君は「そうか?具合悪くなったとかなら言えよ?」と、心配そうに言われた。
「う、うん。ごめんね、ほんと大丈夫だよ」
「ならいいけど……。お前ちょっと抱え込むとこあるからあんま無理すんなよ」
そう言う心操君にそんなことないよと言うが、なんだか微妙そうな顔をされたがそれ以上は言われなかった。
「退院もうすぐなんだってな」
「うん、あと2、3日もすれば出来るって。だから退院して一旦家帰って荷物まとめてそのまま入寮っていう予定だよ」
というと「そっか。良かったな、退院の目処立って」と言われたので笑って「うん!」と返した。
「歌歩ちゃん、お見舞いに来たんだけど入ってもいい?」
外からドアをノックする音と出久君の声が聞こえてきた。どうぞというとドアが開き、
「具合大丈夫?クラスの子がケーキ作ってくれたんだけどよかったら…て、心操君?」
病室に入ってきた出久君が心操君を見つけて声を掛けた。それに対して心操君は「おう」と返事をしていた。
「心操君もお見舞いに来てたんだね!」
「まぁな」
「あっクラスメイトがね、ケーキ焼いてくれたんだ。持ってきたから3人で食べない?」
そう言っている出久君に心操君は「いや俺は悪いし…」と遠慮気味の様子だったが、一緒に食べたいというと「じゃあ…」と言ってくれたので3人で食べることにした。
「うわぁ、すっごい美味しそう…!」
「店で売ってるみたいなクオリティだな」
「砂藤君お菓子作り上手なんだ。すごいよねー」
そんな会話をしながらお茶の時間を楽しんだ。
◇
「2人共今日は来てくれてありがとね」
3人でお茶をしたり話しをしたりしていたらあっという間に時間は過ぎてしまい、夕方になった。門限を考えるとそろそろ帰らないといけないということになったので2人をエレベーターホールまで送った。
「こちらこそ、楽しかったよ。ありがとう。歌歩ちゃん元気になったみたいで安心したよ」
「そうだな。つか悪かったな、長居して。次会うのはもう学校だな」
そんな会話をしているとエレベーターがついたので2人はそれに乗り込んだ。
「あ。出久君もうすぐヒーロー仮免試験なんだってね。お茶子ちゃんが言ってた。頑張ってね。あんまり怪我しないでね…?」
体育祭の時みたいな大怪我をしているところなんてもう見たくない。林間合宿の時もまた大怪我をしたと聞いたし、無理はしないで欲しい。
「あ…うん、ありがとう、気を付けるよ…!」
私に出久君が少しバツが悪そうに答えた。そんな私達のことを心操君が苦笑して見ていた。
◇
2人を見送って病室に戻った。窓から入ってくる風が頬を撫でてきて気持ちが良い。……?あれ、窓なんか開けていたっけ?エアコンが入っているので閉めていた様な…。不思議に思いながら窓に近付いてみる。
夕焼けで空が真っ赤になっている。なんだか血の様に赤くて、良くないことが起こりそうで嫌だな。縁起が悪そう。
「見張りの1人もつけないとか随分気ィ抜けてんなぁ。仮にもヴィランに誘拐された奴の病室だってのに」
耳元で突然囁かれ、ぞくりと全身が粟立つのを感じた。
夜遅くに路地裏を通ったことを話したら勝己君にすごく怒られた。夜に1人で路地裏を通るなんて何考えてんだ、アホかテメェは、頭足りてねェのか!などなど、凄い勢いで捲し立てられた。切島君が宥めてくれたけれどもしばらく怒られた。相澤先生とオールマイト、塚内さんにも1人で夜遅くに路地裏を通るなと、厳重に注意を受けた。
それから、私の個性についての話しもされた。私の個性のことはここにいるメンバーと一部の警察関係者、ヒーロー以外には内密にするようにとのことだ。雄英の先生達にはみんなに伝わっているそうだ。
退院してからの私の扱いは、籍自体は普通科のままであるが特例として寮はヒーロー科…A組で過ごすという方向で話しが進んでいると説明された。また、いつまでも個性を上手く扱えないとなると今後何かあった時に危険かもしれないので時々相澤先生を始めとしたヒーロー科の先生に稽古をつけてもらうという予定だということも。その際に、私の個性の事情を知っているということを踏まえ、勝己君達にも協力してもらうとの話もされた。時々ヒーロー科の授業を見学させてもらうことにもなった。…沢山の人に心配や迷惑をかけたうえに、今後も負担をかけてしまうことになって申し訳なさでいっぱいだ。
「無居?どうした?」
考え込んでいるとふいに声を掛けられて、びくっと肩を揺らした。
「あっ、ご、ごめんちょっと考え事してた!」
そういうと心操君は「そうか?具合悪くなったとかなら言えよ?」と、心配そうに言われた。
「う、うん。ごめんね、ほんと大丈夫だよ」
「ならいいけど……。お前ちょっと抱え込むとこあるからあんま無理すんなよ」
そう言う心操君にそんなことないよと言うが、なんだか微妙そうな顔をされたがそれ以上は言われなかった。
「退院もうすぐなんだってな」
「うん、あと2、3日もすれば出来るって。だから退院して一旦家帰って荷物まとめてそのまま入寮っていう予定だよ」
というと「そっか。良かったな、退院の目処立って」と言われたので笑って「うん!」と返した。
「歌歩ちゃん、お見舞いに来たんだけど入ってもいい?」
外からドアをノックする音と出久君の声が聞こえてきた。どうぞというとドアが開き、
「具合大丈夫?クラスの子がケーキ作ってくれたんだけどよかったら…て、心操君?」
病室に入ってきた出久君が心操君を見つけて声を掛けた。それに対して心操君は「おう」と返事をしていた。
「心操君もお見舞いに来てたんだね!」
「まぁな」
「あっクラスメイトがね、ケーキ焼いてくれたんだ。持ってきたから3人で食べない?」
そう言っている出久君に心操君は「いや俺は悪いし…」と遠慮気味の様子だったが、一緒に食べたいというと「じゃあ…」と言ってくれたので3人で食べることにした。
「うわぁ、すっごい美味しそう…!」
「店で売ってるみたいなクオリティだな」
「砂藤君お菓子作り上手なんだ。すごいよねー」
そんな会話をしながらお茶の時間を楽しんだ。
◇
「2人共今日は来てくれてありがとね」
3人でお茶をしたり話しをしたりしていたらあっという間に時間は過ぎてしまい、夕方になった。門限を考えるとそろそろ帰らないといけないということになったので2人をエレベーターホールまで送った。
「こちらこそ、楽しかったよ。ありがとう。歌歩ちゃん元気になったみたいで安心したよ」
「そうだな。つか悪かったな、長居して。次会うのはもう学校だな」
そんな会話をしているとエレベーターがついたので2人はそれに乗り込んだ。
「あ。出久君もうすぐヒーロー仮免試験なんだってね。お茶子ちゃんが言ってた。頑張ってね。あんまり怪我しないでね…?」
体育祭の時みたいな大怪我をしているところなんてもう見たくない。林間合宿の時もまた大怪我をしたと聞いたし、無理はしないで欲しい。
「あ…うん、ありがとう、気を付けるよ…!」
私に出久君が少しバツが悪そうに答えた。そんな私達のことを心操君が苦笑して見ていた。
◇
2人を見送って病室に戻った。窓から入ってくる風が頬を撫でてきて気持ちが良い。……?あれ、窓なんか開けていたっけ?エアコンが入っているので閉めていた様な…。不思議に思いながら窓に近付いてみる。
夕焼けで空が真っ赤になっている。なんだか血の様に赤くて、良くないことが起こりそうで嫌だな。縁起が悪そう。
「見張りの1人もつけないとか随分気ィ抜けてんなぁ。仮にもヴィランに誘拐された奴の病室だってのに」
耳元で突然囁かれ、ぞくりと全身が粟立つのを感じた。