向日葵
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敵連合から救出されて、私は2週間目を覚まさなかったという。私が眠っている間に勝己君や出久君、2人のお母さんと勝己君のお父さん、A組の子達や心操君をはじめとしたクラスメイト達がお見舞いに来てくれたらしいが全く記憶に残っていない。
私が眠っている間に、オールマイトが引退したり、雄英が全寮制になることが決定したりと色々なことがあったらしい。私の入寮は退院してからということになったため、もう少し後になりそうだ。…雄英に通うこと、てっきり祖母は反対するかと思ったがあっさり了承してくれたため、拍子抜けしそうだった。
目を覚ました時、1番最初に視界に入ってきたのは泣いている祖母の顔だった。目を覚ました私を見た瞬間、祖母は私のことを思い切り抱き締めた。やせ細ってしまった腕に抱き締められると、安心したと同時にどれだけ心配かけてしまっていたのか嫌というほどよくわかって、申し訳なくなった。良かった、ちゃんと帰ってくることが出来て。もしもあのまま敵連合に捕まったままだったら、ずっと祖母のことを心配させることになってしまったのか。そんなことにならなくて、本当によかった。祖母にこれ以上心労を掛けないで済んで、よかった。
もしもあの時、勝己君がいなかったら私はきっと、今もずっと敵連合に捕われたままだっただろう。あの時あのまま、あの人達に連れていかれていた。そんなことにならなくて、本当に良かった。
勝己君が私を護りながら戦ってくれたから、勝己君が心の折れた私に必死に声を掛けて語り掛けてくれたから、勝己君が、私を助けてくれたから、だからちゃんとここへ帰ってくることが出来たんだ。
…早く、勝己君に会いたい。会って、お礼を言いたい。助けてくれて、守ってくれて、ありがとうって。おんぶしてくれて、ありがとうって。沢山語り掛けてくれてありがとう、って。何度言っても足りない位お礼を言いたい。
物思いに耽っていると、私の部屋のドアを叩く音がして現実に引き戻された。慌ててどうぞというと
「歌歩、ばあちゃんから起きたって連絡来たから見舞いにきたぞ」
そう言いながら勝己君が病室に入ってきた。その姿が目に入ってきた瞬間、
「あ?!歌歩?!」
気が付くと私は、勝己君に思い切り抱き着いていた。
「おいコラ歌歩、離れ…」
「勝己君、ありがとう…!」
離れろと言おうとしたのだろうが、聞こえないフリをして続ける。
「勝己君、私勝己君のお陰でここへ帰ってくることが出来た…!ありがとう、守ってくれて、助けてくれて、ありがとう…!」
思わず大きな声が出てしまった。そんな私の反応に対して、勝己君は少し呆れたようにため息を吐きながらも、優しく頭を撫でてくれた。思わず抱き着く腕の力を強めてしまった。そしたら勝己君が今度は背中を優しくさすってくれた。あたたかい。
「…あの、お2人さん。なんか前もこんなことあった気がすんだけどさ、2人の世界に浸るのは別に構わないんだけどさ、ほんと、全然いいんだけどさ、そろそろ俺らの存在、気が付いてもらっていいかな…?」
そう話し掛けられて気が付いた。
気まずそうな顔をしている出久君と切島君と飯田君とオールマイト、きょとんとしている轟君と八百万さん、呆れた様子の瀬呂君と相澤先生、苦笑しているお茶子ちゃんと蛙吹さんと耳郎さんと数人の子達、そして面白い玩具をみつけた!とでも言いたげな顔をしている上鳴君や芦戸さん達がいるということに。なんと、勝己君が1人で来てくれたのではなくてA組のみんなで来てくれたらしい。
思わず叫び声を上げながら勝己君から離れた。すると瀬呂君が
「無居って俺らA組の前で爆豪に抱き着く趣味でもあんの…?」
と、笑いを堪えながら言った。その一言を合図に、ほとんどの子達が私と勝己君のことを一斉に弄り始めた。
私、何度同じ失敗をすれば気が済むんだろう。これ、流れも何もかも4月のUSJの時と全く同じじゃん。完全にあの時と同じだよ。もう完全に私と勝己君は玩具だよ。
助けを求めようと、縋る様な思いで出久君とお茶子ちゃんの方を見てみるが、2人共苦笑するだけだった。
私が眠っている間に、オールマイトが引退したり、雄英が全寮制になることが決定したりと色々なことがあったらしい。私の入寮は退院してからということになったため、もう少し後になりそうだ。…雄英に通うこと、てっきり祖母は反対するかと思ったがあっさり了承してくれたため、拍子抜けしそうだった。
目を覚ました時、1番最初に視界に入ってきたのは泣いている祖母の顔だった。目を覚ました私を見た瞬間、祖母は私のことを思い切り抱き締めた。やせ細ってしまった腕に抱き締められると、安心したと同時にどれだけ心配かけてしまっていたのか嫌というほどよくわかって、申し訳なくなった。良かった、ちゃんと帰ってくることが出来て。もしもあのまま敵連合に捕まったままだったら、ずっと祖母のことを心配させることになってしまったのか。そんなことにならなくて、本当によかった。祖母にこれ以上心労を掛けないで済んで、よかった。
もしもあの時、勝己君がいなかったら私はきっと、今もずっと敵連合に捕われたままだっただろう。あの時あのまま、あの人達に連れていかれていた。そんなことにならなくて、本当に良かった。
勝己君が私を護りながら戦ってくれたから、勝己君が心の折れた私に必死に声を掛けて語り掛けてくれたから、勝己君が、私を助けてくれたから、だからちゃんとここへ帰ってくることが出来たんだ。
…早く、勝己君に会いたい。会って、お礼を言いたい。助けてくれて、守ってくれて、ありがとうって。おんぶしてくれて、ありがとうって。沢山語り掛けてくれてありがとう、って。何度言っても足りない位お礼を言いたい。
物思いに耽っていると、私の部屋のドアを叩く音がして現実に引き戻された。慌ててどうぞというと
「歌歩、ばあちゃんから起きたって連絡来たから見舞いにきたぞ」
そう言いながら勝己君が病室に入ってきた。その姿が目に入ってきた瞬間、
「あ?!歌歩?!」
気が付くと私は、勝己君に思い切り抱き着いていた。
「おいコラ歌歩、離れ…」
「勝己君、ありがとう…!」
離れろと言おうとしたのだろうが、聞こえないフリをして続ける。
「勝己君、私勝己君のお陰でここへ帰ってくることが出来た…!ありがとう、守ってくれて、助けてくれて、ありがとう…!」
思わず大きな声が出てしまった。そんな私の反応に対して、勝己君は少し呆れたようにため息を吐きながらも、優しく頭を撫でてくれた。思わず抱き着く腕の力を強めてしまった。そしたら勝己君が今度は背中を優しくさすってくれた。あたたかい。
「…あの、お2人さん。なんか前もこんなことあった気がすんだけどさ、2人の世界に浸るのは別に構わないんだけどさ、ほんと、全然いいんだけどさ、そろそろ俺らの存在、気が付いてもらっていいかな…?」
そう話し掛けられて気が付いた。
気まずそうな顔をしている出久君と切島君と飯田君とオールマイト、きょとんとしている轟君と八百万さん、呆れた様子の瀬呂君と相澤先生、苦笑しているお茶子ちゃんと蛙吹さんと耳郎さんと数人の子達、そして面白い玩具をみつけた!とでも言いたげな顔をしている上鳴君や芦戸さん達がいるということに。なんと、勝己君が1人で来てくれたのではなくてA組のみんなで来てくれたらしい。
思わず叫び声を上げながら勝己君から離れた。すると瀬呂君が
「無居って俺らA組の前で爆豪に抱き着く趣味でもあんの…?」
と、笑いを堪えながら言った。その一言を合図に、ほとんどの子達が私と勝己君のことを一斉に弄り始めた。
私、何度同じ失敗をすれば気が済むんだろう。これ、流れも何もかも4月のUSJの時と全く同じじゃん。完全にあの時と同じだよ。もう完全に私と勝己君は玩具だよ。
助けを求めようと、縋る様な思いで出久君とお茶子ちゃんの方を見てみるが、2人共苦笑するだけだった。