向日葵
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
頭が追い付かない。目の前にいるこの人が何を言っているのか、全く理解できない。
「歌歩が無個性…?何言ってんだ、そんな訳ねぇだろ。コイツは4才の時個性が発現したハズだ…」
「それは僕がこの子に与えたからさ。自分と同じく無個性では可哀想だからこの子に個性を与えてくれと父親に頼まれたからね」
ジワリと、全身を何かに這われているような感覚に襲われる。気持ち悪い。
「は…?何、言ってんだよ…。確かにおじさん…コイツの親父が無個性だったってのは俺も知ってる。けどコイツ自身が無個性だなんて話は1度も聞いたことねぇぞ…!」
「病院には連れて行ったとは言っていたよ。診断内容はこの子には知らせないでくれと医者に頼んだと話していたね」
頭を鈍器で強く殴られたくらいの衝撃に襲われる。
「だからこの子も知らなかったんだろう。自分が無個性だとね」
男の人がじっと私のことを見つめながら続ける。
「君は自分のことを可笑しいと思ったことはないかい?自分は周りの子達よりも早く個性が発現した筈なのに、その子達よりも個性を扱うのが上手くないのは何故だろうと」
男の人の声が、嫌というほど耳に入ってくる。
「そんなに強い個性ではないのに、なぜ自分は周りの人達よりも個性を使うと一気に体力を消耗してしまうのだろうかと考えたことはないかい?」
頭に直接響いてくるみたいで、気持ち悪い。
「それは君の個性が、元々君自身のものではなくて別の人のものだったからだ」
これ以上聞きたくない。聞きたくないのに、耳を塞いでしまいたいのに、身体が動かない。
「だから君は個性が上手く使えないんだ」
目の前の男の人のことを見たくないのに、目を逸らすことが出来ない。
「なんで、おじさんはそこまでしてコイツに個性を与えたがったんだよ…」
勝己君の声が、震えているような気がした。その声を聞いて、男の人は楽しそうに話を続ける。
「”無個性だったら歌歩が大好きなお友達…勝己君と出久君と一緒にいられなくなってしまうかもしれない。そんなことになったらこの子はとても悲しむことになってしまう。だからこの子に個性をあげてください”そう言っていたよ」
心臓を鷲掴みにされたような気分だ。
「は…?無個性だったら、俺とデクと一緒にいられなくなる…?どういうことだよ、歌歩…?」
『歌歩、もしもだよ。もしも歌歩が、無個性だったら悲しい?』
いつの日か父に尋ねられた問いが、蘇ってきた。
「歌歩が無個性…?何言ってんだ、そんな訳ねぇだろ。コイツは4才の時個性が発現したハズだ…」
「それは僕がこの子に与えたからさ。自分と同じく無個性では可哀想だからこの子に個性を与えてくれと父親に頼まれたからね」
ジワリと、全身を何かに這われているような感覚に襲われる。気持ち悪い。
「は…?何、言ってんだよ…。確かにおじさん…コイツの親父が無個性だったってのは俺も知ってる。けどコイツ自身が無個性だなんて話は1度も聞いたことねぇぞ…!」
「病院には連れて行ったとは言っていたよ。診断内容はこの子には知らせないでくれと医者に頼んだと話していたね」
頭を鈍器で強く殴られたくらいの衝撃に襲われる。
「だからこの子も知らなかったんだろう。自分が無個性だとね」
男の人がじっと私のことを見つめながら続ける。
「君は自分のことを可笑しいと思ったことはないかい?自分は周りの子達よりも早く個性が発現した筈なのに、その子達よりも個性を扱うのが上手くないのは何故だろうと」
男の人の声が、嫌というほど耳に入ってくる。
「そんなに強い個性ではないのに、なぜ自分は周りの人達よりも個性を使うと一気に体力を消耗してしまうのだろうかと考えたことはないかい?」
頭に直接響いてくるみたいで、気持ち悪い。
「それは君の個性が、元々君自身のものではなくて別の人のものだったからだ」
これ以上聞きたくない。聞きたくないのに、耳を塞いでしまいたいのに、身体が動かない。
「だから君は個性が上手く使えないんだ」
目の前の男の人のことを見たくないのに、目を逸らすことが出来ない。
「なんで、おじさんはそこまでしてコイツに個性を与えたがったんだよ…」
勝己君の声が、震えているような気がした。その声を聞いて、男の人は楽しそうに話を続ける。
「”無個性だったら歌歩が大好きなお友達…勝己君と出久君と一緒にいられなくなってしまうかもしれない。そんなことになったらこの子はとても悲しむことになってしまう。だからこの子に個性をあげてください”そう言っていたよ」
心臓を鷲掴みにされたような気分だ。
「は…?無個性だったら、俺とデクと一緒にいられなくなる…?どういうことだよ、歌歩…?」
『歌歩、もしもだよ。もしも歌歩が、無個性だったら悲しい?』
いつの日か父に尋ねられた問いが、蘇ってきた。