向日葵
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気がつくと全身を黒いスライムのような気持ち悪いものに包まれて、次の瞬間には見覚えのない場所にいた。口の中に広がる感触が気持ち悪くて噎せる。
「くせぇ!んっじゃこりゃあ!!」
勝己君の声が耳に入ってきた。
「勝己君…」
「歌歩!無事か?!」
「う、うん…」
まだフラフラするけど…と知らせると勝己君は少し安堵したようだ。
「悪いね、爆豪君」
「誰だテメェ…!」
勝己君が私を背に庇いながらいう。背中越しに声の主の方を見てみると、その人も私のことを見ていた。見られているだけなのに、恐怖で震えが止まらなくなる。
「やぁ、しばらく会わないうちに随分と大きくなったね。無居歌歩さん」
しばらく会わないうちに…?
「貴方、誰、ですか…?」
こんな人に会った記憶、一切ない。
「僕のこと覚えていないか。残念だ。まぁあの頃の君はまだ幼かったからね。覚えていないのも無理はないか」
勝己君が私を背に庇いつつ後退りする。そんな私達のことを目の前の人物はじっと見つめている。マスクの様なものを被っているので顔は見えないが、不気味に笑っているような気がする。怖くて耐えられなくなってしまい思わず勝己君のTシャツを掴み、顔を背に隠した。
そんなことをしていると、敵連合の組員達が私達と同じ様に転送されてきた。状況は相変わらず呑み込めないが、今この状況が私と勝己君にとって最悪な状況というのは確かみたいだ。
「歌歩、俺からぜってー離れんなよ…!」
そう小声で伝えてきた勝己君も、すごい量の汗をかいていて、この状況をどう打破するべきか考えている様だ。
「先生…」
死柄木の呟きが辺りに響く。この人が私を連れて来るようにと言っていたっていう人…?どうしてこんな人が私に用があるなんて言っているの?この人と私の関係性なんて何もないハズ…頭が可笑しくなりそうだ。死柄木に向かって何か言っているけれども何を言っているのか耳に入って来ずにすり抜けていく。勝己君が相変わらず私を背に庇いつつヴィラン達の動きを見ている。
「爆豪君そんなに警戒しないでくれ。僕はただ、その子と話をしたいだけなんだ」
そう言って先生と呼ばれる人物が私達へと近付いてくる。
「話だぁ?コイツはテメェなんかと話すことなんざ何もねぇってよ」
私を隠すようにして立ちながら言う勝己君に少しだけ心強くなる。
「そんな釣れないこと言わないでくれよ。せっかくだから僕の個性の話しと、昔話をしようじゃないか」
「あ?テメェの個性の話しと昔話?なんで…」
話しの流れがよくわからない。個性の話しなんてしたら、この人にとって不利になってしまうかもしれないんじゃ…。勝己君もそう思っているのか、怪訝な顔をしている。
「まぁまぁ聞いてくれよ。僕の個性はね、他人から個性を奪ったり、その奪った個性を使ったり他人に譲渡したりすることが出来るんだ」
人から個性を奪ったり譲渡したりする…?そんな個性が存在するの…?
「12年程前だったかな。その話をどこからか聞きつけて、1人の無個性の男が僕の所へ訪ねてきたんだ。その彼には1人、娘がいてね。その子も彼と同じくまた、無個性だった」
心臓の鼓動が、早くなってきた。どうしてだろう、とても嫌な予感がする。これ以上、この人の言葉に、話に耳を傾けてはいけない様な気がする。冷や汗が止まらない。そんな私のことも気にせず、その人は私のことをじっと見つめながら続ける。
「その無個性の男の無個性の娘というのがね、君のことだよ。無居歌歩さん」
「くせぇ!んっじゃこりゃあ!!」
勝己君の声が耳に入ってきた。
「勝己君…」
「歌歩!無事か?!」
「う、うん…」
まだフラフラするけど…と知らせると勝己君は少し安堵したようだ。
「悪いね、爆豪君」
「誰だテメェ…!」
勝己君が私を背に庇いながらいう。背中越しに声の主の方を見てみると、その人も私のことを見ていた。見られているだけなのに、恐怖で震えが止まらなくなる。
「やぁ、しばらく会わないうちに随分と大きくなったね。無居歌歩さん」
しばらく会わないうちに…?
「貴方、誰、ですか…?」
こんな人に会った記憶、一切ない。
「僕のこと覚えていないか。残念だ。まぁあの頃の君はまだ幼かったからね。覚えていないのも無理はないか」
勝己君が私を背に庇いつつ後退りする。そんな私達のことを目の前の人物はじっと見つめている。マスクの様なものを被っているので顔は見えないが、不気味に笑っているような気がする。怖くて耐えられなくなってしまい思わず勝己君のTシャツを掴み、顔を背に隠した。
そんなことをしていると、敵連合の組員達が私達と同じ様に転送されてきた。状況は相変わらず呑み込めないが、今この状況が私と勝己君にとって最悪な状況というのは確かみたいだ。
「歌歩、俺からぜってー離れんなよ…!」
そう小声で伝えてきた勝己君も、すごい量の汗をかいていて、この状況をどう打破するべきか考えている様だ。
「先生…」
死柄木の呟きが辺りに響く。この人が私を連れて来るようにと言っていたっていう人…?どうしてこんな人が私に用があるなんて言っているの?この人と私の関係性なんて何もないハズ…頭が可笑しくなりそうだ。死柄木に向かって何か言っているけれども何を言っているのか耳に入って来ずにすり抜けていく。勝己君が相変わらず私を背に庇いつつヴィラン達の動きを見ている。
「爆豪君そんなに警戒しないでくれ。僕はただ、その子と話をしたいだけなんだ」
そう言って先生と呼ばれる人物が私達へと近付いてくる。
「話だぁ?コイツはテメェなんかと話すことなんざ何もねぇってよ」
私を隠すようにして立ちながら言う勝己君に少しだけ心強くなる。
「そんな釣れないこと言わないでくれよ。せっかくだから僕の個性の話しと、昔話をしようじゃないか」
「あ?テメェの個性の話しと昔話?なんで…」
話しの流れがよくわからない。個性の話しなんてしたら、この人にとって不利になってしまうかもしれないんじゃ…。勝己君もそう思っているのか、怪訝な顔をしている。
「まぁまぁ聞いてくれよ。僕の個性はね、他人から個性を奪ったり、その奪った個性を使ったり他人に譲渡したりすることが出来るんだ」
人から個性を奪ったり譲渡したりする…?そんな個性が存在するの…?
「12年程前だったかな。その話をどこからか聞きつけて、1人の無個性の男が僕の所へ訪ねてきたんだ。その彼には1人、娘がいてね。その子も彼と同じくまた、無個性だった」
心臓の鼓動が、早くなってきた。どうしてだろう、とても嫌な予感がする。これ以上、この人の言葉に、話に耳を傾けてはいけない様な気がする。冷や汗が止まらない。そんな私のことも気にせず、その人は私のことをじっと見つめながら続ける。
「その無個性の男の無個性の娘というのがね、君のことだよ。無居歌歩さん」