向日葵
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林間合宿時、ヒーロー科はヴィランに襲撃され、俺はまんまと連れ去られてしまった。だが脱出なんて容易に出来るだろう。1人2人ぶっ殺してサクッと脱走してやらァ。そう思っていた。が、俺のその考えは
「歌歩…?」
床に転がされ、ぐったりとしている歌歩の姿が目に入ってきた瞬間に音を立てて崩れ去った。
「歌歩!おい、歌歩!どうしたんだよ、目ェ覚ませ!!」
慌てて駆け寄り、抱き起して呼びかけてみるが目を覚ます気配はない。元々色白な奴だが、普段の比ではないくらい青ざめており血の気がなく冷たい。腕には包帯が巻かれ、白いワンピースに少し血がついている。
「テメェらコイツに何を…ッ!」
何をしやがったんだ、そう問い詰めようとしたが背後からハンカチを押し当てられた。何か薬をかがされちまった様だ。意識朦朧とする中、
「このガキ意外と役に立ったな。お陰ですぐに大人しくさせることが出来た』
と言う言葉とヴィランの1人にどこかへ連れて行かれる歌歩の姿が見えた。必死に手を伸ばそうとしたがそれは叶わず、俺は意識を失った。
◇
目を覚ますと椅子に拘束され、ご丁寧に個性が使えねぇ様に手はしっかりと固定されてやがる。辺りを見渡してみるとヴィランが7人いる。どこにも歌歩の姿はない。
「目が覚めたみたいだな。ヒーロー志望の爆豪勝己君」
USJの時にいた、手をつけた野郎が俺に声を掛けてきた。
「テメェら…歌歩をどこへ連れて行きやがった!」
「まぁまぁ焦るなって。あのガキなら無事だ。心配することはない。そうだな…こうしよう。俺たちの話しを聞いてくれたら会わせてやる」
拘束されてちゃ何もできねぇ…。屈辱だがコイツらの話しを聞くしかなさそうだ。無言で睨みつける俺の反応を肯定と取ったらしく、クソヴィランが続ける。
「単刀直入に言わせてもらう。俺の仲間にならないか?」
ふざけた事抜かしやがる。
「何言ってんだ。寝言は寝て死ね」
俺がヴィランの仲間?そんなものなる訳ないだろ。
「おい、話きいてやったぞ。とっとと歌歩を…」
「まだ話し終わってない。さっきも言ったろ?あのガキなら無事だ、そんな焦るな。何度も言わせるなって。あーそうだ、一緒にこれを見よう」
そう言いながらつけられたテレビには、校長と相澤先生、B組の担任に歌歩のクラスの担任が映っている。記者会見を開いているらしい。記者たちはあからさまに先生達へ悪意を向けていて、雄英を叩いている。
「不思議なもんだよなぁ、奴らはすこーし対応がズレてただけだ。守るのが仕事だからか?誰にだってミスの1つや2つある。お前らは完璧でいろって!?現代ヒーローってのは堅っ苦しいなァ、爆豪クンよ」
死柄木とかいうヴィランが得意げになって言っている。
「人の命や金や自己顕示に変換する異様、それをルールでギチギチと守る社会、敗北者を励ます所か責め立てる国民、俺たちの戦いは”問い”。ヒーローとは、正義とは何か、社会が本当に正しいのか、1人1人に考えてもらう。俺たちは勝つつもりだ。君も勝つのは好きだろ?」
長々と御託を並べやがる。そんなしょうもねぇ話聞かされるほどヒマじゃねぇんだよ。とっととこの拘束を何とかして歌歩を取りかえさねぇと…。
「荼毘、拘束外せ」
思いがけず拘束を外されるチャンスが来た。死柄木に命令された奴が他の奴に外す様言い、そいつが外した。その間もヴィラン共は何かグダグダと言ってやがるがそれらを無視し、拘束を外してきた奴に個性をぶつけた。
「黙って聞いてりゃダラッダラよぉ…バカは要約が出来ねぇから話がなげぇ。要は”嫌がらせしてぇから仲間になって下さい”だろ?!無駄だよ!俺はオールマイトが勝つ姿に憧れた!誰が何を言ってこようが、そこはもう曲がらねぇ!」
テレビから相澤先生の
『爆豪勝己の粗暴な行動については教育者の私の不徳の致すところです。ただ、ソレらは彼の理想の強さに起因しています。誰よりもトップヒーローを求めもがいている、あれを見て隙と捉えたのならヴィランは浅はかであると考えております』
声が聞こえてくる。思わず笑みが零れる。
「ハッ!言ってくれるな、雄英も先生も!そういうこったクソカス連合!わかったらとっとと歌歩を返せ!」
コイツらにとって俺は利用価値のある重要人物。俺の心に取り入ろうとする以上、本気で殺しに来ることはねぇ。俺を仲間に引き入れようとするに、歌歩も人質として使える。ということは歌歩を殺す気もない。切り札にするだろう。それならコイツらの方針が変わらねェうちに2、3人ぶっ殺して歌歩を取り返して脱出したる。
「言っとくが俺ァまだ戦闘許可解けてねぇぞ!」
クソヴィラン共が懐柔されたフリしときゃいいものをとか言ってやがるが誰がするかよ。とっととぶっ殺して歌歩を探しに…
「やめて、勝己君!!」
戦闘態勢に入っている俺の耳に、たった今探している人物の声が聞こえてきた。
「歌歩…?」
床に転がされ、ぐったりとしている歌歩の姿が目に入ってきた瞬間に音を立てて崩れ去った。
「歌歩!おい、歌歩!どうしたんだよ、目ェ覚ませ!!」
慌てて駆け寄り、抱き起して呼びかけてみるが目を覚ます気配はない。元々色白な奴だが、普段の比ではないくらい青ざめており血の気がなく冷たい。腕には包帯が巻かれ、白いワンピースに少し血がついている。
「テメェらコイツに何を…ッ!」
何をしやがったんだ、そう問い詰めようとしたが背後からハンカチを押し当てられた。何か薬をかがされちまった様だ。意識朦朧とする中、
「このガキ意外と役に立ったな。お陰ですぐに大人しくさせることが出来た』
と言う言葉とヴィランの1人にどこかへ連れて行かれる歌歩の姿が見えた。必死に手を伸ばそうとしたがそれは叶わず、俺は意識を失った。
◇
目を覚ますと椅子に拘束され、ご丁寧に個性が使えねぇ様に手はしっかりと固定されてやがる。辺りを見渡してみるとヴィランが7人いる。どこにも歌歩の姿はない。
「目が覚めたみたいだな。ヒーロー志望の爆豪勝己君」
USJの時にいた、手をつけた野郎が俺に声を掛けてきた。
「テメェら…歌歩をどこへ連れて行きやがった!」
「まぁまぁ焦るなって。あのガキなら無事だ。心配することはない。そうだな…こうしよう。俺たちの話しを聞いてくれたら会わせてやる」
拘束されてちゃ何もできねぇ…。屈辱だがコイツらの話しを聞くしかなさそうだ。無言で睨みつける俺の反応を肯定と取ったらしく、クソヴィランが続ける。
「単刀直入に言わせてもらう。俺の仲間にならないか?」
ふざけた事抜かしやがる。
「何言ってんだ。寝言は寝て死ね」
俺がヴィランの仲間?そんなものなる訳ないだろ。
「おい、話きいてやったぞ。とっとと歌歩を…」
「まだ話し終わってない。さっきも言ったろ?あのガキなら無事だ、そんな焦るな。何度も言わせるなって。あーそうだ、一緒にこれを見よう」
そう言いながらつけられたテレビには、校長と相澤先生、B組の担任に歌歩のクラスの担任が映っている。記者会見を開いているらしい。記者たちはあからさまに先生達へ悪意を向けていて、雄英を叩いている。
「不思議なもんだよなぁ、奴らはすこーし対応がズレてただけだ。守るのが仕事だからか?誰にだってミスの1つや2つある。お前らは完璧でいろって!?現代ヒーローってのは堅っ苦しいなァ、爆豪クンよ」
死柄木とかいうヴィランが得意げになって言っている。
「人の命や金や自己顕示に変換する異様、それをルールでギチギチと守る社会、敗北者を励ます所か責め立てる国民、俺たちの戦いは”問い”。ヒーローとは、正義とは何か、社会が本当に正しいのか、1人1人に考えてもらう。俺たちは勝つつもりだ。君も勝つのは好きだろ?」
長々と御託を並べやがる。そんなしょうもねぇ話聞かされるほどヒマじゃねぇんだよ。とっととこの拘束を何とかして歌歩を取りかえさねぇと…。
「荼毘、拘束外せ」
思いがけず拘束を外されるチャンスが来た。死柄木に命令された奴が他の奴に外す様言い、そいつが外した。その間もヴィラン共は何かグダグダと言ってやがるがそれらを無視し、拘束を外してきた奴に個性をぶつけた。
「黙って聞いてりゃダラッダラよぉ…バカは要約が出来ねぇから話がなげぇ。要は”嫌がらせしてぇから仲間になって下さい”だろ?!無駄だよ!俺はオールマイトが勝つ姿に憧れた!誰が何を言ってこようが、そこはもう曲がらねぇ!」
テレビから相澤先生の
『爆豪勝己の粗暴な行動については教育者の私の不徳の致すところです。ただ、ソレらは彼の理想の強さに起因しています。誰よりもトップヒーローを求めもがいている、あれを見て隙と捉えたのならヴィランは浅はかであると考えております』
声が聞こえてくる。思わず笑みが零れる。
「ハッ!言ってくれるな、雄英も先生も!そういうこったクソカス連合!わかったらとっとと歌歩を返せ!」
コイツらにとって俺は利用価値のある重要人物。俺の心に取り入ろうとする以上、本気で殺しに来ることはねぇ。俺を仲間に引き入れようとするに、歌歩も人質として使える。ということは歌歩を殺す気もない。切り札にするだろう。それならコイツらの方針が変わらねェうちに2、3人ぶっ殺して歌歩を取り返して脱出したる。
「言っとくが俺ァまだ戦闘許可解けてねぇぞ!」
クソヴィラン共が懐柔されたフリしときゃいいものをとか言ってやがるが誰がするかよ。とっととぶっ殺して歌歩を探しに…
「やめて、勝己君!!」
戦闘態勢に入っている俺の耳に、たった今探している人物の声が聞こえてきた。