向日葵
夢小説設定
第3試合第4試合と、次々に試合が終わり次はいよいよ第8試合、勝己君と麗日さんの番になった。
「なんかある意味、めちゃくちゃインパクトある試合になりそう」
「爆豪とあんな可愛い女の子とか、なんか可哀想だな…」
そんな会話を聞きながら2人を見る。確かに衝撃的な絵面ではあるけど、可哀想っていうのはちょっと違うんじゃないだろうか。ある意味、麗日さんへの冒涜な気がする。
試合が始まるといきなり、勝己君は遠慮なしに麗日さんにモロ攻撃を入れた。さすが勝己君、女の子が相手だろうが一切容赦しない。あたりから悲鳴が上がった。
勝己君と麗日さんの実力は、素人の私でもわかるくらいに明らかに勝己君の方が上だ。
「おい、それでもヒーロー志望かよ!そんだけ実力差あるなら早く場外にでも放り出せよ!女の子いたぶって遊んでんじゃねーよ!」
どこからともなくそんな声が上がった。それを合図に、勝己君へのブーイングが始まった。確かにパッと見、勝己君がすごく悪く見えるかもしれない。だけど、遊んでるって…
「遊んでるってなんだよ。爆豪も麗日も両方共真剣にやってるからこそだろ…」
隣から心操君のそんな声が聞こえてきた。本当、その通りだ。なのにブーイングなんかして、そんなの勝己君にはもちろん、必死に勝己君に食らいついている麗日さんにも失礼だ。
だが一向にブーイングは収まらない。なんだか気分が悪くなりそうだ。
「今遊んでるっつったのプロか?何年目だ?」
ブーイングを遮るように、会場中にそんな声が響き渡った。あの声は確か、A組の担任である相澤先生か。
「爆豪はここまで上がってきた相手の力を認めてるから警戒してんだろう!本気で勝とうとしてるからこそ、手加減も油断も出来ねぇんだろうが!」
相澤先生の声に、ブーイングが収まった。
…勝己君、すごくいい先生に出会ったね。あんな風に生徒のことをしっかりと理解してくれて、間違ったことを言っている人達に面と向かって抗議してくれる先生に出会えるなんてきっと、長い人生の中で滅多にないだろう。羨ましいなぁ。
麗日さんの秘策を勝己君はあっさりと攻略してしまった。それでも麗日さんは諦めずに勝己君へ挑んだ。そして麗日さんは、倒れた。もうとっくに、限界が来てしまっていたのだろう。それでも必死に堂々と勝己君に向かっていくなんて、なんて強い人なのだろう。
可愛らしい見た目とは裏腹に、とても強い人なんだ。私とは正反対の人だ。
今日の体育祭は、周りのみんなの強さを思い知らされると同時に、自分がどうしようもなくちっぽけでくだらなく、弱い人間なんだと思い知らされる日なのだろうか。
「なんかある意味、めちゃくちゃインパクトある試合になりそう」
「爆豪とあんな可愛い女の子とか、なんか可哀想だな…」
そんな会話を聞きながら2人を見る。確かに衝撃的な絵面ではあるけど、可哀想っていうのはちょっと違うんじゃないだろうか。ある意味、麗日さんへの冒涜な気がする。
試合が始まるといきなり、勝己君は遠慮なしに麗日さんにモロ攻撃を入れた。さすが勝己君、女の子が相手だろうが一切容赦しない。あたりから悲鳴が上がった。
勝己君と麗日さんの実力は、素人の私でもわかるくらいに明らかに勝己君の方が上だ。
「おい、それでもヒーロー志望かよ!そんだけ実力差あるなら早く場外にでも放り出せよ!女の子いたぶって遊んでんじゃねーよ!」
どこからともなくそんな声が上がった。それを合図に、勝己君へのブーイングが始まった。確かにパッと見、勝己君がすごく悪く見えるかもしれない。だけど、遊んでるって…
「遊んでるってなんだよ。爆豪も麗日も両方共真剣にやってるからこそだろ…」
隣から心操君のそんな声が聞こえてきた。本当、その通りだ。なのにブーイングなんかして、そんなの勝己君にはもちろん、必死に勝己君に食らいついている麗日さんにも失礼だ。
だが一向にブーイングは収まらない。なんだか気分が悪くなりそうだ。
「今遊んでるっつったのプロか?何年目だ?」
ブーイングを遮るように、会場中にそんな声が響き渡った。あの声は確か、A組の担任である相澤先生か。
「爆豪はここまで上がってきた相手の力を認めてるから警戒してんだろう!本気で勝とうとしてるからこそ、手加減も油断も出来ねぇんだろうが!」
相澤先生の声に、ブーイングが収まった。
…勝己君、すごくいい先生に出会ったね。あんな風に生徒のことをしっかりと理解してくれて、間違ったことを言っている人達に面と向かって抗議してくれる先生に出会えるなんてきっと、長い人生の中で滅多にないだろう。羨ましいなぁ。
麗日さんの秘策を勝己君はあっさりと攻略してしまった。それでも麗日さんは諦めずに勝己君へ挑んだ。そして麗日さんは、倒れた。もうとっくに、限界が来てしまっていたのだろう。それでも必死に堂々と勝己君に向かっていくなんて、なんて強い人なのだろう。
可愛らしい見た目とは裏腹に、とても強い人なんだ。私とは正反対の人だ。
今日の体育祭は、周りのみんなの強さを思い知らされると同時に、自分がどうしようもなくちっぽけでくだらなく、弱い人間なんだと思い知らされる日なのだろうか。