向日葵
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「あっ歌歩ちゃんおはよう!」
ホームで電車を待っていると後ろから私の名前を呼ぶ声が聞こえてきた。振り返ってみると出久君がいた。
「おはよう、出久君も今から登校?」
そう聞くと「うん、そうなんだ。よかったら一緒に行かない?」と誘ってくれたので折角だから一緒に行くことにした。
「今日はいよいよ体育祭だね。緊張しちゃうよ」
出久君が興奮気味に言う。それもそうか、ヒーロー科にとって雄英高校の体育祭はとても重大なイベントだ。ヒーロー事務所にアピールする、年に一度のチャンスなんだから興奮しない方が可笑しい。
でも、無個性の出久君がどうやって勝己君みたいな強力な個性を持っているような人達と戦うのだろう…?というかずっと気になっていたけれども出久君て無個性のはずなのにどうやってヒーロー科に受かったんだろう…。4月に聞きたかったけれども聞けなかったことがまた気になり始めてきた。でも、聞いていいのかな…?聞いたら出久君が困っちゃうんじゃないか…?だけど気になるし…。
「歌歩ちゃん?どうしたの?」
「えっ?」
「なんか考え事?突然黙りこんで…もしかして具合悪い?」
出久君が心配そうに私のことを覗き込んでいる。慌てて大丈夫だと答えると「本当に?」とやっぱり心配そうな顔で私を見ている。…もう、聞いてみるしかなさそうだ。
「あの、ね…。具合が悪いとかじゃないの。ただ、どうしても気になることがあって…」
「気になること?」
「うん…4月位からね、ずっと気になってたの。あ…気分悪くさせちゃったらごめんね。出久君ってさ、出久君て、無個性…だよね…?どうやってヒーロー科に受かったの…?」
そういうと、出久君の肩がビクッと上下に上がった。なんだか少し焦っているように見える。やっぱり、聞いてはいけなかったのかもしれない。ごめんね、やっぱりいいや気にしないでと言おうとしたら出久君が
「あ、ごごご、ごめんね、歌歩ちゃんには知らせてなかったね!あの、じ、実はその、なんか、突然変異みたいなね!なんか奇跡的にね、個性が発現したんだ…!」
早口で説明してくれた。
「突然変異?」
「う、うんそう、突然変異!コミックみたいな話なんだけどね、なんかそんな感じで取り敢えずあの、僕も個性が出たんだ…!」
そういう出久君の目は、少し泳いでいる様な気がする。だけど嘘を吐いているようには見えない。本当のことを言いつつ、何か隠し事をしているのかな。
「……そうなんだ。だからヒーロー科に入れたんだね。良かったね。出久君、遅くなっちゃったけどおめでとう!」
きっと言えない事情があるんだ。それなら聞くべきじゃないよね。
「…うん…うん!ありがとう、歌歩ちゃん!」
出久君が嬉しそうに笑顔で言う。その出久君の顔を見ていたらなんだか私まで嬉しくなってきた。
そんな話をしながら登校していると、あっという間に学校についていた。なんだか今日はすごく楽しい気分で登校できた。体育祭はやはりあまり乗り気にはなれないけれども、少しは気分が晴れそうだ。
「あっ。そういえば歌歩ちゃん。もしかしたら今日、A組の子達からこの前かっちゃんに抱き着いたことについて弄り倒されるかもしれないけど気にしないでね…!」
前言撤回。やっぱり体育祭は憂鬱だ。
出久君お願い、その話蒸し返さないで。ていうかなんで君その話知ってるのあの時いなかったよね、教室。
何で出久君に伝わってるの。誰、出久君にまで話したの。
もう嫌だ、今から家へ帰りたい…。
足が突然重くなった気がする。
ホームで電車を待っていると後ろから私の名前を呼ぶ声が聞こえてきた。振り返ってみると出久君がいた。
「おはよう、出久君も今から登校?」
そう聞くと「うん、そうなんだ。よかったら一緒に行かない?」と誘ってくれたので折角だから一緒に行くことにした。
「今日はいよいよ体育祭だね。緊張しちゃうよ」
出久君が興奮気味に言う。それもそうか、ヒーロー科にとって雄英高校の体育祭はとても重大なイベントだ。ヒーロー事務所にアピールする、年に一度のチャンスなんだから興奮しない方が可笑しい。
でも、無個性の出久君がどうやって勝己君みたいな強力な個性を持っているような人達と戦うのだろう…?というかずっと気になっていたけれども出久君て無個性のはずなのにどうやってヒーロー科に受かったんだろう…。4月に聞きたかったけれども聞けなかったことがまた気になり始めてきた。でも、聞いていいのかな…?聞いたら出久君が困っちゃうんじゃないか…?だけど気になるし…。
「歌歩ちゃん?どうしたの?」
「えっ?」
「なんか考え事?突然黙りこんで…もしかして具合悪い?」
出久君が心配そうに私のことを覗き込んでいる。慌てて大丈夫だと答えると「本当に?」とやっぱり心配そうな顔で私を見ている。…もう、聞いてみるしかなさそうだ。
「あの、ね…。具合が悪いとかじゃないの。ただ、どうしても気になることがあって…」
「気になること?」
「うん…4月位からね、ずっと気になってたの。あ…気分悪くさせちゃったらごめんね。出久君ってさ、出久君て、無個性…だよね…?どうやってヒーロー科に受かったの…?」
そういうと、出久君の肩がビクッと上下に上がった。なんだか少し焦っているように見える。やっぱり、聞いてはいけなかったのかもしれない。ごめんね、やっぱりいいや気にしないでと言おうとしたら出久君が
「あ、ごごご、ごめんね、歌歩ちゃんには知らせてなかったね!あの、じ、実はその、なんか、突然変異みたいなね!なんか奇跡的にね、個性が発現したんだ…!」
早口で説明してくれた。
「突然変異?」
「う、うんそう、突然変異!コミックみたいな話なんだけどね、なんかそんな感じで取り敢えずあの、僕も個性が出たんだ…!」
そういう出久君の目は、少し泳いでいる様な気がする。だけど嘘を吐いているようには見えない。本当のことを言いつつ、何か隠し事をしているのかな。
「……そうなんだ。だからヒーロー科に入れたんだね。良かったね。出久君、遅くなっちゃったけどおめでとう!」
きっと言えない事情があるんだ。それなら聞くべきじゃないよね。
「…うん…うん!ありがとう、歌歩ちゃん!」
出久君が嬉しそうに笑顔で言う。その出久君の顔を見ていたらなんだか私まで嬉しくなってきた。
そんな話をしながら登校していると、あっという間に学校についていた。なんだか今日はすごく楽しい気分で登校できた。体育祭はやはりあまり乗り気にはなれないけれども、少しは気分が晴れそうだ。
「あっ。そういえば歌歩ちゃん。もしかしたら今日、A組の子達からこの前かっちゃんに抱き着いたことについて弄り倒されるかもしれないけど気にしないでね…!」
前言撤回。やっぱり体育祭は憂鬱だ。
出久君お願い、その話蒸し返さないで。ていうかなんで君その話知ってるのあの時いなかったよね、教室。
何で出久君に伝わってるの。誰、出久君にまで話したの。
もう嫌だ、今から家へ帰りたい…。
足が突然重くなった気がする。