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世間的に私は、行方不明という扱いになっているらしい。『本当は死んでるってことにしようかなって思ったんだけどさー。生きてるのに死んでるなんてことにしちゃったら名前可哀想だから辞めたー』とニヤニヤ笑いながら話す真人の顔が今も夢に出てくる。
相変わらず私は真人に捕らわれたままだ。ここへ連れてこられて半年程になるらしい。なぜわかるのかと言うと、ある日突然真人が俺がいない時1人で退屈だろうからプレゼントだと言って大量の本やDVDなどと一緒にテレビを持ってきたからだ。私を気遣っているのか?と、少し不気味に思ったが目的はすぐにわかった。私への嫌がらせだった。テレビ番組で私の事を取り上げたニュースがやっていると必ず真人の膝に座らされて無理矢理番組を鑑賞させられる。毎日毎日、目を真っ赤に晴らしてやせ細った両親をテレビで見る羽目になる。そんな2人を見るのが辛くてテレビを消そうとしたら手に枷をつけられた。外してくれと懇願したら笑いながらダメだと言われてしまって泣いたら『大丈夫だよ、手なんか使わなくても俺が君の世話はぜーんぶしてあげるんだから泣かないで』とあの、ゾッとするほど優しい手つきと嘲笑いで頭を撫でられた。真人は余程私への嫌がらせが楽しいらしい。自由だった手も今では封じられてしまい、脱走するのは余計困難になってしまった。
手足を動かす度にガシャガシャと音を立てて掠れて痛い。
「名前どうしたのー?ぼーっとして。ひょっとしてまた出来もしないこと考えてる?」
私を膝に寝転ばせて頭を撫でていた真人が声を掛けてきた。その真人の顔は、口元は笑っていても目が一切光を宿していない。
「何度も言うけど、君は俺から逃げられないよ。ここから出ることも出来ない。俺とずーっと一緒にいるんだ。死ぬまで...いや、死んでからもね」
そう言って締め付けるように抱きしめられた。苦しい。苦痛と恐怖に歪む私の顔を嬉しそうに、楽しそうに真人が見つめている。
「やっぱいいねー、俺の事を見て怯えてる名前の顔。俺その顔見るのだーいすき!ストックホルム症候群って言葉あるじゃん?あれ聞いた時名前もそうなって、俺の事を見て怯えてる顔してくれなくなったら嫌だなーって思ってたんだけどさ、名前は俺の事ちゃーんと怖がって可愛い顔してくれるから嬉しいよ。これからもずっとずーっとそんな可愛い顔で俺の事を見つめてね」
そう言いながら先程よりも更に力を込めて抱きしめられた。離して!と叫びたいのに、恐怖と苦しさのせいで大声が出ない。暴れても体格差のせいで抵抗になんてならない。意識が、遠のいて行く........。
*****
「名前ー?寝ちゃったー?」
話しかけても返事がない。どうやら気を失ったようだ。まぁそのつもりで締め上げたのだが。
苦しそうに眠る彼女の顔が、たまらなく愛おしい。最初はほんの暇つぶしに、宿儺の器への嫌がらせの為に連れてきただけで飽きたら適当に改造し殺そうと思っていたのだが、今はこの娘のことをすっかり気に入ってしまった。永遠に自分の手元に置いておきたいとまで思うようになった。まさか人間のことをここまで気に入るとは自分でも驚く。
腕の中で弱々しくすやすやと寝息を立てる名前を見つめてると、自分でも分かるくらいに口元が緩んでいる。
彼女を寝かせるため立ち上がって抱き抱え、寝室へと向かった。
「あ。寝てる時は外しておいてあげよっかなー。ずっと付けたままだとあんま良くないだろうし」
そう独り言を呟き、名前につけている手足の枷を外した。また起きたら付け直さないと。
それか枷じゃなくて今度は縄でぐるぐる巻きにでもしておこうかな。逃げられるわけはないが、この娘にも一応は呪力がある。なにかのきっかけで脱走しないとも言いきれない。だから念には念を重ね、確実に逃げられないようにしておきたい。それに、拘束された時のこの子の絶望し、怯えきった顔はどんな顔よりも最高に可愛いんだ。その表情を見れなくなるなんてもったいないこと、する訳にはいかない。
「名前って可哀想だよねー。こんなこわーい奴に気に入られちゃって。.....これからもずっと俺の事を怖がって可愛い顔見せてね。俺の事を怖がれば怖がるほど、大切にしてあげるから」
未だ夢の中にいる名前の頭を撫でると、表情が恐怖に歪んだように見えた。
さて、明日はどんな風にして怯えさせようか。今から楽しみだ。
おやすみ、いい夢を見てね。可愛い可愛い俺の名前。
相変わらず私は真人に捕らわれたままだ。ここへ連れてこられて半年程になるらしい。なぜわかるのかと言うと、ある日突然真人が俺がいない時1人で退屈だろうからプレゼントだと言って大量の本やDVDなどと一緒にテレビを持ってきたからだ。私を気遣っているのか?と、少し不気味に思ったが目的はすぐにわかった。私への嫌がらせだった。テレビ番組で私の事を取り上げたニュースがやっていると必ず真人の膝に座らされて無理矢理番組を鑑賞させられる。毎日毎日、目を真っ赤に晴らしてやせ細った両親をテレビで見る羽目になる。そんな2人を見るのが辛くてテレビを消そうとしたら手に枷をつけられた。外してくれと懇願したら笑いながらダメだと言われてしまって泣いたら『大丈夫だよ、手なんか使わなくても俺が君の世話はぜーんぶしてあげるんだから泣かないで』とあの、ゾッとするほど優しい手つきと嘲笑いで頭を撫でられた。真人は余程私への嫌がらせが楽しいらしい。自由だった手も今では封じられてしまい、脱走するのは余計困難になってしまった。
手足を動かす度にガシャガシャと音を立てて掠れて痛い。
「名前どうしたのー?ぼーっとして。ひょっとしてまた出来もしないこと考えてる?」
私を膝に寝転ばせて頭を撫でていた真人が声を掛けてきた。その真人の顔は、口元は笑っていても目が一切光を宿していない。
「何度も言うけど、君は俺から逃げられないよ。ここから出ることも出来ない。俺とずーっと一緒にいるんだ。死ぬまで...いや、死んでからもね」
そう言って締め付けるように抱きしめられた。苦しい。苦痛と恐怖に歪む私の顔を嬉しそうに、楽しそうに真人が見つめている。
「やっぱいいねー、俺の事を見て怯えてる名前の顔。俺その顔見るのだーいすき!ストックホルム症候群って言葉あるじゃん?あれ聞いた時名前もそうなって、俺の事を見て怯えてる顔してくれなくなったら嫌だなーって思ってたんだけどさ、名前は俺の事ちゃーんと怖がって可愛い顔してくれるから嬉しいよ。これからもずっとずーっとそんな可愛い顔で俺の事を見つめてね」
そう言いながら先程よりも更に力を込めて抱きしめられた。離して!と叫びたいのに、恐怖と苦しさのせいで大声が出ない。暴れても体格差のせいで抵抗になんてならない。意識が、遠のいて行く........。
*****
「名前ー?寝ちゃったー?」
話しかけても返事がない。どうやら気を失ったようだ。まぁそのつもりで締め上げたのだが。
苦しそうに眠る彼女の顔が、たまらなく愛おしい。最初はほんの暇つぶしに、宿儺の器への嫌がらせの為に連れてきただけで飽きたら適当に改造し殺そうと思っていたのだが、今はこの娘のことをすっかり気に入ってしまった。永遠に自分の手元に置いておきたいとまで思うようになった。まさか人間のことをここまで気に入るとは自分でも驚く。
腕の中で弱々しくすやすやと寝息を立てる名前を見つめてると、自分でも分かるくらいに口元が緩んでいる。
彼女を寝かせるため立ち上がって抱き抱え、寝室へと向かった。
「あ。寝てる時は外しておいてあげよっかなー。ずっと付けたままだとあんま良くないだろうし」
そう独り言を呟き、名前につけている手足の枷を外した。また起きたら付け直さないと。
それか枷じゃなくて今度は縄でぐるぐる巻きにでもしておこうかな。逃げられるわけはないが、この娘にも一応は呪力がある。なにかのきっかけで脱走しないとも言いきれない。だから念には念を重ね、確実に逃げられないようにしておきたい。それに、拘束された時のこの子の絶望し、怯えきった顔はどんな顔よりも最高に可愛いんだ。その表情を見れなくなるなんてもったいないこと、する訳にはいかない。
「名前って可哀想だよねー。こんなこわーい奴に気に入られちゃって。.....これからもずっと俺の事を怖がって可愛い顔見せてね。俺の事を怖がれば怖がるほど、大切にしてあげるから」
未だ夢の中にいる名前の頭を撫でると、表情が恐怖に歪んだように見えた。
さて、明日はどんな風にして怯えさせようか。今から楽しみだ。
おやすみ、いい夢を見てね。可愛い可愛い俺の名前。