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「やだやだやだー!!あたしもナイトレイブンカレッジに行くー!エースと同じ学校に通うのー!!!」
大きな目いっぱいに涙を溜め、大きなリボンのカチューシャと手入れの行き届いた金髪を揺らして俺のアホな幼なじみ...ナマエ・ミョウジは地団駄を踏みながら駄々をこねる。ここ一週間程ずっとこの調子だ。
「だーかーらー!何度も言わせんなよ、ナイトレイブンカレッジは男子校!だからお前は通えないの!ここんとこ毎日言ってんだろ?!いい加減わかってくれよ」
その度に俺も毎日同じ返しをするが、まるで聞く耳持たない。ったく、本当にこいつ15歳か?もうすぐ16になるよな?なのになんにも成長しない。ガキの頃からちっとも成長しない。
「ナマエ、エースが困っているでしょ?いい加減にしなさい。お母さんにもお父さんにも言われたでしょ?無理なものは無理なの」
そう言いながらナマエを窘めるのはこいつの姉貴。俺のことも弟みたいに可愛がってくれる、アホな幼なじみと本当に血が繋がっているのかと疑いたくなる程に正反対なお淑やかで美人で頭の良い非の打ち所のない姉さんだ。
「だって...エースと同じ学校行きたいんだもん...なんで同じ学校通えないの?男子校なんかやめて共学に通おうよ!そしたらあたしも女子校通うの辞めるからー!」
「なんでそうなるんだよ...俺は昔からナイトレイブンカレッジに通うって言ってただろ?お前にだって何度もそう話してたじゃねーか。なのになんでいきなりそんな猛反対すんだよ」
「だって......男子校だなんて知らなかったんだもん......これからもずーっとエースと一緒に居られると思ってたんだもん......」
ムスッと頬を膨らませながらナマエは不貞腐れた様に言う。ガキの頃からずっと同じ拗ね方だ。
つーかナイトレイブンカレッジ男子校って知らなかったって...大丈夫かよこいつ。あんな有名な学校のことも知らねーとか...昔からアホだアホだとは思ってたが......。
「お前なー......」
ハァ、とため息をつくとナマエはさらに頬を膨らませた。まるで焼きあがったパンみたいだ。
「じゃあさ!学校に通ってる間は毎日電話するってのはどうだ?」
今まで黙ってた兄貴が口を挟んできた。
「電話?」
「あぁ、電話!それから休みの日に買い物へ行ったりするのもいいんじゃないかな。そしたら毎日は会えなくても、寂しくないんじゃないか?」
兄貴の話を聴き、数秒考え込むようにナマエは黙った。それからしばらくして俺の顔を見上げながら
「......電話、毎日してくれる......?」
と、聞いてきた。
「わーったよ、それで入学するの反対すんのやめてくれりゃ、電話くらい毎日何時間でも付き合ってやるよ」
「や、休みの日!休みの日は?遊んだりしてくれる?あの、買い物とか、一緒に行ってくれる?」
「あぁ、いくらでも一緒に行ってやるよ」
だから、いい加減機嫌直せよな、と言うと、ナマエはコクリと頷いた。兄貴と姉さんの方を見ると、2人共笑顔を返してきた。
なんとか説得出来て、良かったと思っていると「じゃあお祝いにティーパーティーでもしよう!」という兄貴の提案により、俺達の話し合いは終わった。
もう少しで俺はナイトレイブンカレッジへ入学。そんでもってナマエはナイトレイブンカレッジ近くの女子高へ入学する。
......俺とナマエは物心ついた頃からずっと一緒にすごしてきた。いつ頃知り合い、いつから一緒にいるのか思い出せないほどずっと昔から一緒だ。だからもう少しで、初めて離れて過ごすのか。そう考えると少しだけ、寂しく思わないこともないなと思うが、そんなことは絶対にこいつには言わない。
言ったら面倒なことになるに決まってるからな。
大きな目いっぱいに涙を溜め、大きなリボンのカチューシャと手入れの行き届いた金髪を揺らして俺のアホな幼なじみ...ナマエ・ミョウジは地団駄を踏みながら駄々をこねる。ここ一週間程ずっとこの調子だ。
「だーかーらー!何度も言わせんなよ、ナイトレイブンカレッジは男子校!だからお前は通えないの!ここんとこ毎日言ってんだろ?!いい加減わかってくれよ」
その度に俺も毎日同じ返しをするが、まるで聞く耳持たない。ったく、本当にこいつ15歳か?もうすぐ16になるよな?なのになんにも成長しない。ガキの頃からちっとも成長しない。
「ナマエ、エースが困っているでしょ?いい加減にしなさい。お母さんにもお父さんにも言われたでしょ?無理なものは無理なの」
そう言いながらナマエを窘めるのはこいつの姉貴。俺のことも弟みたいに可愛がってくれる、アホな幼なじみと本当に血が繋がっているのかと疑いたくなる程に正反対なお淑やかで美人で頭の良い非の打ち所のない姉さんだ。
「だって...エースと同じ学校行きたいんだもん...なんで同じ学校通えないの?男子校なんかやめて共学に通おうよ!そしたらあたしも女子校通うの辞めるからー!」
「なんでそうなるんだよ...俺は昔からナイトレイブンカレッジに通うって言ってただろ?お前にだって何度もそう話してたじゃねーか。なのになんでいきなりそんな猛反対すんだよ」
「だって......男子校だなんて知らなかったんだもん......これからもずーっとエースと一緒に居られると思ってたんだもん......」
ムスッと頬を膨らませながらナマエは不貞腐れた様に言う。ガキの頃からずっと同じ拗ね方だ。
つーかナイトレイブンカレッジ男子校って知らなかったって...大丈夫かよこいつ。あんな有名な学校のことも知らねーとか...昔からアホだアホだとは思ってたが......。
「お前なー......」
ハァ、とため息をつくとナマエはさらに頬を膨らませた。まるで焼きあがったパンみたいだ。
「じゃあさ!学校に通ってる間は毎日電話するってのはどうだ?」
今まで黙ってた兄貴が口を挟んできた。
「電話?」
「あぁ、電話!それから休みの日に買い物へ行ったりするのもいいんじゃないかな。そしたら毎日は会えなくても、寂しくないんじゃないか?」
兄貴の話を聴き、数秒考え込むようにナマエは黙った。それからしばらくして俺の顔を見上げながら
「......電話、毎日してくれる......?」
と、聞いてきた。
「わーったよ、それで入学するの反対すんのやめてくれりゃ、電話くらい毎日何時間でも付き合ってやるよ」
「や、休みの日!休みの日は?遊んだりしてくれる?あの、買い物とか、一緒に行ってくれる?」
「あぁ、いくらでも一緒に行ってやるよ」
だから、いい加減機嫌直せよな、と言うと、ナマエはコクリと頷いた。兄貴と姉さんの方を見ると、2人共笑顔を返してきた。
なんとか説得出来て、良かったと思っていると「じゃあお祝いにティーパーティーでもしよう!」という兄貴の提案により、俺達の話し合いは終わった。
もう少しで俺はナイトレイブンカレッジへ入学。そんでもってナマエはナイトレイブンカレッジ近くの女子高へ入学する。
......俺とナマエは物心ついた頃からずっと一緒にすごしてきた。いつ頃知り合い、いつから一緒にいるのか思い出せないほどずっと昔から一緒だ。だからもう少しで、初めて離れて過ごすのか。そう考えると少しだけ、寂しく思わないこともないなと思うが、そんなことは絶対にこいつには言わない。
言ったら面倒なことになるに決まってるからな。