君の隣
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「んー……いないや。まだ来てないのかな」
高校生活最後を過ごすクラスを確認して彼と同じクラスだと知り嬉々としながら教室へと来たが、目当ての人物は見当たらない。
今日は入学式と新学期の為、強豪校であるウチのバスケ部も休みで朝練もなかったからまだ来ていないのかもしれない。
少々残念に思いながら指定された席へ行き、荷物を置くことにした。
「早く来ないかなぁ黛……」
「もう来てる」
思わず漏らした一言に、突然隣から返事が返ってきて驚き大声を上げながらずっこけてしまった。
そんな私を迷惑そうに見つめる男子生徒ー黛千尋は溜息をつく。
「ま、黛…!いつからいたの…というか急に話しかけて来ないでよ!」
ギャーギャーと騒ぐ私を面倒臭そうに見つめて黛は
「朝っぱらからうるせぇよ。ゆっくりラノベも読めねぇじゃねぇか」
と文句を言ってきた。心底迷惑そうだ。
そしてふと気がつく。
「あれ…黛、ひょっとして私の隣の席?」
「あぁ、みたいだな。お陰様で俺の静かな学園生活はほぼ不可能らしい」
やれやれ、とワザとらしく肩を下とす。
表情はいつも通りの無表情。
そんな反応をされても、同じクラスになれてしかも席が隣同士だなんてとても嬉しい。
なんて、我ながら重症だと思う。
これが惚れた弱みというやつだろうか。
「なんだよ急に黙り込んで」
寝不足か?と、少し心配そうに私のことを見る。
……なんやかんや、優しいよなぁ。
大丈夫、ちょっと考え事してただけって答えるとそうか。といってラノベを読み始めた。
やっぱイケメンだよなぁ……。
高い鼻、キリッとしていて大きな目、白い肌、程よくついた筋肉。
おまけに頭も良くて運動神経抜群の高身長。
つくづく思う。どうしてこの人影薄いんだろう。
周りにいる人たちが濃すぎるくらい濃いから仕方ないのかな。
……私としては、その方がライバル少なくて助かるんだけどね。
この人の魅力や優しさは、私だけが知っていればそれでいい。
「黛」
呼び掛けるとラノベから顔を上げてこちら側に顔を向けた。
「1年間、またよろしくね」
そういうと、微かに笑みを浮かべて「おう」と返事をしてくれた。
高校最後の1年は、とても素敵な1年になりそうだ。
高校生活最後を過ごすクラスを確認して彼と同じクラスだと知り嬉々としながら教室へと来たが、目当ての人物は見当たらない。
今日は入学式と新学期の為、強豪校であるウチのバスケ部も休みで朝練もなかったからまだ来ていないのかもしれない。
少々残念に思いながら指定された席へ行き、荷物を置くことにした。
「早く来ないかなぁ黛……」
「もう来てる」
思わず漏らした一言に、突然隣から返事が返ってきて驚き大声を上げながらずっこけてしまった。
そんな私を迷惑そうに見つめる男子生徒ー黛千尋は溜息をつく。
「ま、黛…!いつからいたの…というか急に話しかけて来ないでよ!」
ギャーギャーと騒ぐ私を面倒臭そうに見つめて黛は
「朝っぱらからうるせぇよ。ゆっくりラノベも読めねぇじゃねぇか」
と文句を言ってきた。心底迷惑そうだ。
そしてふと気がつく。
「あれ…黛、ひょっとして私の隣の席?」
「あぁ、みたいだな。お陰様で俺の静かな学園生活はほぼ不可能らしい」
やれやれ、とワザとらしく肩を下とす。
表情はいつも通りの無表情。
そんな反応をされても、同じクラスになれてしかも席が隣同士だなんてとても嬉しい。
なんて、我ながら重症だと思う。
これが惚れた弱みというやつだろうか。
「なんだよ急に黙り込んで」
寝不足か?と、少し心配そうに私のことを見る。
……なんやかんや、優しいよなぁ。
大丈夫、ちょっと考え事してただけって答えるとそうか。といってラノベを読み始めた。
やっぱイケメンだよなぁ……。
高い鼻、キリッとしていて大きな目、白い肌、程よくついた筋肉。
おまけに頭も良くて運動神経抜群の高身長。
つくづく思う。どうしてこの人影薄いんだろう。
周りにいる人たちが濃すぎるくらい濃いから仕方ないのかな。
……私としては、その方がライバル少なくて助かるんだけどね。
この人の魅力や優しさは、私だけが知っていればそれでいい。
「黛」
呼び掛けるとラノベから顔を上げてこちら側に顔を向けた。
「1年間、またよろしくね」
そういうと、微かに笑みを浮かべて「おう」と返事をしてくれた。
高校最後の1年は、とても素敵な1年になりそうだ。