ターコイズに恋焦がれ〜初めてのクリスマス〜
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目の前にいるスウィングと名乗った人がただものじゃないだろうということは察しはついていた。だけどもこの人数で挑めば大丈夫なんじゃないかとか甘い考えをしていた。でも、
「なんなんだよアイツの魔法は……。あんな、あんなの……でたらめな強さじゃねえか!」
でも、そんな幻想はあっという間に崩れ去ってしまった。ジャックちゃんの嘆く声を聴き、思い知らされた。
私の氷も、エースちゃんの風も、デュースちゃんの大釜やグリムちゃんの炎も、先輩達とジャックちゃんの魔法やオルトちゃんの魔導ビームすらも攻撃が当たらない。スウィングさんの魔法が強大すぎて歯が立たない。
「すっげー……あんなの見たことねえわ!」
フロイドちゃん……こんな時に楽しそうにしてるなんてどんな神経してんのよ。他のみんなは襲い掛かって来る魔法を防ぐので精一杯だっていうのに。
「ヒュウ~♪スウィングさんの魔法をまだ防いでいられるなンて。坊やたち、頑張ってるねえ。えらいえらい」
息が上がっていっぱいいっぱいな私達とは対照的にスウィングさんは余裕綽々といった様子で、口笛まで吹いている。
「くっ。なんという魔力じゃ……!」
リリア先輩すら押されているなんて……こんなのどうやって対抗すればいいの!?
「私達もリリア君の援護を!」
ルーク先輩がみんなに声を上げ、指示する。その指示に従って攻撃を試みるがやっぱり誰の魔法もスウィングさんには届かない。なんなのこの人の膨大な魔力……。下手したらマレウス先輩くらいあるんじゃ……
「魔法がダメなら……」
不意にそんな呟く声が聞こえて来た。デュースちゃんが拳を握っている。ま、まさかこの子…!
「ちょっと、デュースちゃ…」
急いで服を掴んで止めようとしたが、一歩遅かった。
「おらあっ!」
と雄叫びと共にスウィングさんへと立ち向かって行ってしまった。
「デュース、ダメだ!」
シルバー先輩が切羽詰まったように声を上げるがそんなのでデュースちゃんを止められる訳なんてない。
「わンぱくだなあ。力でなら勝てるって?」
自分の方に向かって来るデュースちゃんを見てスウィングさんは不敵に笑い
「悪いね。困ったことに、スウィングさんはそういうのも得意なンだ」
という言葉と共に、デュースちゃんが蹴り飛ばされた。だから止めようとしたのに…!真正面から挑んじゃダメってわからないのあの子は!?
「デュースちゃん!」
地面に叩きつけられそうになったデュースちゃんのことをケイト先輩が魔法でなんとか衝撃を回避することが出来た。
「デュース!おい大丈夫かよ!?」
「無茶しないでよ!」
「あ、ああ……なんとか……すまない」
エースちゃんとユウちゃんが駆け寄ってデュースちゃんに手を貸し立たせている。リリア先輩に下がれと言われて3人共急いで戻ってきた。デュースちゃんは腕を少し擦りむいている。
「考えなしに突っ込むのやめなよ」
ほんっとデュースちゃんて血の気が多いんだから!と文句を言いつつハンカチを渡すと
「わ、悪い…ありがとう…」
どこかバツの悪そうな顔をしつつ、お礼を言いながらハンカチを受け取ってくれた。擦りむいたところ以外は特にケガはなさそうで、とりあえず安心する。
「全員わしの後ろに下がっておれ。この障壁から出てはならん!」
そして先ほど以上に険しい顔でリリア先輩が言う。全員を庇うようにして立ち、私達の周りに魔法障壁を張り巡らせている。
「ははあ。その鼻につく訛り……やけに出来るやつがいると思ったら、お前は茨の国の妖精だな?」
茨の国……?茨の谷のこと……?確かに昔は谷じゃなくて国って呼ばれてはいたらしいけど、そう呼ばれていたのは今から100年以上も前のはずじゃあ……?というか、喋り方だけでリリア先輩が茨の谷出身の妖精だって当てたの怖い…。
「そういうお主は……やはりそうか」
「親父殿。あのスウィングというものと知り合いなのですか!?」
スウィングさんのこと知っている様子のリリア先輩にシルバー先輩が問い掛ける。
「いいや、知り合いではない。だがあやつのことはよく知っておる……。あの男こそ、かつてツイステッドワンダーランドを混沌に沈めた災厄の妖精。欲望の王じゃ!」
欲望の王…?それってさっき、図書館でリリア先輩が話してくれた昔話の……?
「ああ、そう呼ぶ奴もいたっけな。懐かしい話だ……。でも今はスウィングと呼ンでほしい。可愛くて気に入ったからね」
そうニヤニヤと笑いながら言うスウィングさんに、鳥肌が立ちそうになる。
「さてさて。それじゃあスウィングさんに、そこのジャック・スケリントンを渡してもらおうか。そうすれば、なるべく痛い思いをさせずに終わらせてあげるよ」
ジャックさん……?スウィングさんの狙いは私達じゃないってこと……?そもそもこの人はどうしてジャックさんのことを狙っているの……?他のみんなも、不思議そうにしている。
「あいつはとんだ悪党なんだ。ハロウィン・タウンの住民は全員、あいつにさらわれてしまったんだよ!」
ハロウィン・タウンの住人が全員を……さらった……?
「えっ……ゆ、誘拐?めちゃくちゃ悪い奴じゃないか!」
「ろくでもないことしやがって。許せねえ極悪人だな」
デュースちゃんとジャックちゃんがスウィングさんに向かって行こうとする。何考えて…!
「よせ、近寄るでない!」
その2人をリリア先輩が声を荒げて止めながら魔法障壁を張ってスウィングさんの攻撃から庇う。
「また魔法障壁か。ああ、つまンねえ。一緒に踊るなら互いにステップを踏み合わなせなきゃ。相手に失礼だろ?」
互いにステップを踏み合う?こんだけ実力差がある時点でその理論は成立してないじゃん…!
「……魔法はもっと自由に、もっと楽しく、もっとめちゃくちゃに使わないとな!」
「ぐあっ!」
嘘、リリア先輩が押し負けた!?
「リリア!大丈夫か!?」
「あの親父殿が……膝をついた、だと……!」
シルバー先輩が驚きながらも
「全員退却だ!今の俺達が敵う相手じゃない!」
と私達に指示を出す。その指示に従い、全員スウィングさんに背を向け走り出す。ブーツのヒールが慣れなくて転ぶんじゃないかとヒヤヒヤする。動きにくい……!
「ったく、なんでこんな見るからに歩きづらそうな靴なんだよ!」
不意に身体がふわりと宙に浮かぶような感覚がする。
「わっ、フロイドちゃん!」
フロイドちゃんが私を肩に担いでいた。
「フロイドちゃん、下ろして!私自分で走れるから…!」
「あんなフラついてて説得力ねえよ。いいから大人しく担がれてろ」
少しキツイ口調で言われて、何も言い返せず大人しくする。ここで自力で走って転んだりなんてしたらみんなに迷惑かけちゃうし、大人しくフロイドちゃんに担いでもらおう。あ、そうだせめてスウィングさんの動向を確認してみよう。少しはみんなの役に立てるかもしれない。そう思ってフロイドちゃんに担がれたままそっと顔を上げると……
「ひっ…!」
スウィングさんと目が合い、薄ら笑いを浮かべられた。思わず小さく悲鳴を上げて、フロイドちゃんの肩に顔を埋めてしがみつく。
「何、どうした」
「い、今、目が合った…!」
私のこと見て不気味に笑った…!そう訴える私の声はかなり震えている。
「それは不気味だな…ティアナ、スウィングは追い駆けてきそうか?」
隣を走るシルバー先輩に問い掛けられた。
「いえ…まだ来なさそうでした…」
私達の逃げる様子をじっと見てるだけみたいでしたと伝えると
「俺達のことを追い駆ける気はないってことか?」
カリム先輩がシルバー先輩に尋ねる。
「そういうわけではないと思う。……追い駆けて来る前になるべく遠くへ離れた方が身のためだろう」
シルバー先輩が険しい顔のまま言う。
「……チッ。ティアナ、しっかり掴まっとけよ」
そういってフロイドちゃんが走るスピードを速めた。言われたとおり、ぎゅっとしがみつき「うん…!」と返事をし、どうか無事に逃げ切ることが出来るようにと願った。
「なんなんだよアイツの魔法は……。あんな、あんなの……でたらめな強さじゃねえか!」
でも、そんな幻想はあっという間に崩れ去ってしまった。ジャックちゃんの嘆く声を聴き、思い知らされた。
私の氷も、エースちゃんの風も、デュースちゃんの大釜やグリムちゃんの炎も、先輩達とジャックちゃんの魔法やオルトちゃんの魔導ビームすらも攻撃が当たらない。スウィングさんの魔法が強大すぎて歯が立たない。
「すっげー……あんなの見たことねえわ!」
フロイドちゃん……こんな時に楽しそうにしてるなんてどんな神経してんのよ。他のみんなは襲い掛かって来る魔法を防ぐので精一杯だっていうのに。
「ヒュウ~♪スウィングさんの魔法をまだ防いでいられるなンて。坊やたち、頑張ってるねえ。えらいえらい」
息が上がっていっぱいいっぱいな私達とは対照的にスウィングさんは余裕綽々といった様子で、口笛まで吹いている。
「くっ。なんという魔力じゃ……!」
リリア先輩すら押されているなんて……こんなのどうやって対抗すればいいの!?
「私達もリリア君の援護を!」
ルーク先輩がみんなに声を上げ、指示する。その指示に従って攻撃を試みるがやっぱり誰の魔法もスウィングさんには届かない。なんなのこの人の膨大な魔力……。下手したらマレウス先輩くらいあるんじゃ……
「魔法がダメなら……」
不意にそんな呟く声が聞こえて来た。デュースちゃんが拳を握っている。ま、まさかこの子…!
「ちょっと、デュースちゃ…」
急いで服を掴んで止めようとしたが、一歩遅かった。
「おらあっ!」
と雄叫びと共にスウィングさんへと立ち向かって行ってしまった。
「デュース、ダメだ!」
シルバー先輩が切羽詰まったように声を上げるがそんなのでデュースちゃんを止められる訳なんてない。
「わンぱくだなあ。力でなら勝てるって?」
自分の方に向かって来るデュースちゃんを見てスウィングさんは不敵に笑い
「悪いね。困ったことに、スウィングさんはそういうのも得意なンだ」
という言葉と共に、デュースちゃんが蹴り飛ばされた。だから止めようとしたのに…!真正面から挑んじゃダメってわからないのあの子は!?
「デュースちゃん!」
地面に叩きつけられそうになったデュースちゃんのことをケイト先輩が魔法でなんとか衝撃を回避することが出来た。
「デュース!おい大丈夫かよ!?」
「無茶しないでよ!」
「あ、ああ……なんとか……すまない」
エースちゃんとユウちゃんが駆け寄ってデュースちゃんに手を貸し立たせている。リリア先輩に下がれと言われて3人共急いで戻ってきた。デュースちゃんは腕を少し擦りむいている。
「考えなしに突っ込むのやめなよ」
ほんっとデュースちゃんて血の気が多いんだから!と文句を言いつつハンカチを渡すと
「わ、悪い…ありがとう…」
どこかバツの悪そうな顔をしつつ、お礼を言いながらハンカチを受け取ってくれた。擦りむいたところ以外は特にケガはなさそうで、とりあえず安心する。
「全員わしの後ろに下がっておれ。この障壁から出てはならん!」
そして先ほど以上に険しい顔でリリア先輩が言う。全員を庇うようにして立ち、私達の周りに魔法障壁を張り巡らせている。
「ははあ。その鼻につく訛り……やけに出来るやつがいると思ったら、お前は茨の国の妖精だな?」
茨の国……?茨の谷のこと……?確かに昔は谷じゃなくて国って呼ばれてはいたらしいけど、そう呼ばれていたのは今から100年以上も前のはずじゃあ……?というか、喋り方だけでリリア先輩が茨の谷出身の妖精だって当てたの怖い…。
「そういうお主は……やはりそうか」
「親父殿。あのスウィングというものと知り合いなのですか!?」
スウィングさんのこと知っている様子のリリア先輩にシルバー先輩が問い掛ける。
「いいや、知り合いではない。だがあやつのことはよく知っておる……。あの男こそ、かつてツイステッドワンダーランドを混沌に沈めた災厄の妖精。欲望の王じゃ!」
欲望の王…?それってさっき、図書館でリリア先輩が話してくれた昔話の……?
「ああ、そう呼ぶ奴もいたっけな。懐かしい話だ……。でも今はスウィングと呼ンでほしい。可愛くて気に入ったからね」
そうニヤニヤと笑いながら言うスウィングさんに、鳥肌が立ちそうになる。
「さてさて。それじゃあスウィングさんに、そこのジャック・スケリントンを渡してもらおうか。そうすれば、なるべく痛い思いをさせずに終わらせてあげるよ」
ジャックさん……?スウィングさんの狙いは私達じゃないってこと……?そもそもこの人はどうしてジャックさんのことを狙っているの……?他のみんなも、不思議そうにしている。
「あいつはとんだ悪党なんだ。ハロウィン・タウンの住民は全員、あいつにさらわれてしまったんだよ!」
ハロウィン・タウンの住人が全員を……さらった……?
「えっ……ゆ、誘拐?めちゃくちゃ悪い奴じゃないか!」
「ろくでもないことしやがって。許せねえ極悪人だな」
デュースちゃんとジャックちゃんがスウィングさんに向かって行こうとする。何考えて…!
「よせ、近寄るでない!」
その2人をリリア先輩が声を荒げて止めながら魔法障壁を張ってスウィングさんの攻撃から庇う。
「また魔法障壁か。ああ、つまンねえ。一緒に踊るなら互いにステップを踏み合わなせなきゃ。相手に失礼だろ?」
互いにステップを踏み合う?こんだけ実力差がある時点でその理論は成立してないじゃん…!
「……魔法はもっと自由に、もっと楽しく、もっとめちゃくちゃに使わないとな!」
「ぐあっ!」
嘘、リリア先輩が押し負けた!?
「リリア!大丈夫か!?」
「あの親父殿が……膝をついた、だと……!」
シルバー先輩が驚きながらも
「全員退却だ!今の俺達が敵う相手じゃない!」
と私達に指示を出す。その指示に従い、全員スウィングさんに背を向け走り出す。ブーツのヒールが慣れなくて転ぶんじゃないかとヒヤヒヤする。動きにくい……!
「ったく、なんでこんな見るからに歩きづらそうな靴なんだよ!」
不意に身体がふわりと宙に浮かぶような感覚がする。
「わっ、フロイドちゃん!」
フロイドちゃんが私を肩に担いでいた。
「フロイドちゃん、下ろして!私自分で走れるから…!」
「あんなフラついてて説得力ねえよ。いいから大人しく担がれてろ」
少しキツイ口調で言われて、何も言い返せず大人しくする。ここで自力で走って転んだりなんてしたらみんなに迷惑かけちゃうし、大人しくフロイドちゃんに担いでもらおう。あ、そうだせめてスウィングさんの動向を確認してみよう。少しはみんなの役に立てるかもしれない。そう思ってフロイドちゃんに担がれたままそっと顔を上げると……
「ひっ…!」
スウィングさんと目が合い、薄ら笑いを浮かべられた。思わず小さく悲鳴を上げて、フロイドちゃんの肩に顔を埋めてしがみつく。
「何、どうした」
「い、今、目が合った…!」
私のこと見て不気味に笑った…!そう訴える私の声はかなり震えている。
「それは不気味だな…ティアナ、スウィングは追い駆けてきそうか?」
隣を走るシルバー先輩に問い掛けられた。
「いえ…まだ来なさそうでした…」
私達の逃げる様子をじっと見てるだけみたいでしたと伝えると
「俺達のことを追い駆ける気はないってことか?」
カリム先輩がシルバー先輩に尋ねる。
「そういうわけではないと思う。……追い駆けて来る前になるべく遠くへ離れた方が身のためだろう」
シルバー先輩が険しい顔のまま言う。
「……チッ。ティアナ、しっかり掴まっとけよ」
そういってフロイドちゃんが走るスピードを速めた。言われたとおり、ぎゅっとしがみつき「うん…!」と返事をし、どうか無事に逃げ切ることが出来るようにと願った。
