ターコイズに恋焦がれ
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ジェイドちゃんとフロイドちゃんの泳ぎでなんとかすぐにスカラビアへ戻ってくることが出来た。
足早にそっと寮へ入り、物影からこっそりジャミル先輩と寮生達の様子を伺う。
「食料も飲み物も、全部持って来い!今日は宴だ。阿呆な王が消え、真の実力者が王になった記念日だからな!」
上機嫌で言い放ち、洗脳している寮生達に自分を称えさせているジャミル先輩は楽しそう……だけれども同時に、なんだか辛そうに見える。
「皆さん、僕が合図したら作戦開始です」
アズールが小声でみんなに知らせる。全員コクリと頷きタイミングを探る。
「仰せの通りに、ご主人様……」
「ジャミル様こそ、スカラビアの王にふさわしい……」
「ジャミル様、万歳!」
虚ろな目と感情の何もこもっていない声音で称えられて、何が嬉しいのか。まるでお人形遊びじゃん。後々虚しさに襲われてしまいそう。
「ははは、そうだろう。もっと言え。俺を褒め称えるがいい」
あんなジャミル先輩、正直見たくなかったなー……。普段の冷静さが嘘みたい。これが本当に先輩の望みなの?そうとは思えないんだけども……なんて考えていたら
「皆さん、僕に続いて」
アズールの指示が飛んできて、
「貴方様は、とてもハンサムで……」
ここへ戻ってくるまでに話していた作戦の開始だ。
「色黒で、背が高くて……」
「肩がイカってて……」
「顔が怖…迫力があって……」
「見るからに強そうな感じだな!」
誉め言葉思いつかなくて咄嗟に思ったままのことをいってしまった。まあ誰も突っ込んでこなかったから良しとしとこう。なんて思いながら他のみんなと並ぶ。
「うっとりしてしまいそうで、とってもステキです」
そうユウちゃんが言うと、満足そうにしていたジャミル先輩が私達のことに気が付いたらしく心底驚いたような顔をして全員の顔を見渡す。どうやって戻って来たんだと聞いてくる。
「乾いた川に水を満たして泳いで帰ってきた!」
「思ったより遠くて、かなり疲れた~」
そう答えるカリム先輩とフロイドちゃんに対して「そうか、カリムのユニーク魔法で……!」と苦々しそうな顔で言う。
「お前の魔法にも使い道があってよかったじゃないか。植木の水やりか、お遊戯くらいにしか役に立たないくだらない魔法だと思っていたのに」
あの魔法がくだらない……?何言ってるんだ、あんな魔法下手したら世界を滅ぼすことだって出来そうに思えるんだけど。ジャミル先輩、いくらなんでもカリム先輩のことを侮りすぎじゃないの。
「ジャミル。正々堂々、俺と勝負しろ。そして俺から奪った寮長の座……返してもらうぜ」
そうカリム先輩が言って杖を構える。
「奪っただと?ハッ……どの口が!!俺から何もかも奪ったのは、お前の方だ!」
するとジャミル先輩も声を荒げ、
「思い知るがいい。この俺の本当の力を!!」
攻撃を仕掛けてくる。アズール達もそれを合図にマジカルペンを構える。私も構えなくちゃ…!けど、何をすればいいんだ…?ユニーク魔法でジャミル先輩を閉じ込める…?いやでも…
「ティアナ。お前はさっきと同じようにユウさんを守っていてください、任せますよ」
そう言ってジャミル先輩に挑みに行ったアズールに「う、うん…!」と辛うじて返事をする。……マジカルペンを握る手が、汗でビシャビシャで気持ち悪い。ドワーフ鉱山の時のあの化け物や、アズールがオーバーブロットした時とは比べ物にならないくらい怖い。どうしよう、攻撃魔法がここまで飛んで来たら…。防衛魔法を失敗しちゃったら、どうしよう。そんなことになったら、そしたらユウちゃんをケガさせちゃう……!
「ティアナ……?」
不意にユウちゃんに声を掛けられる。
「えっな、なに……?」
「大丈夫?汗すごい掻いてるよ?」
それに、震えてるし……と心配そうに尋ねられる。だ、大丈夫!気にしないで!!というが、ますます心配そうな顔をさせてしまう。ど、どうしよう……。
「んな顔されたら小エビちゃんますます不安になっちまうだろ、もっとしっかりしろよ」
ぽんっ、と軽く頭に衝撃が来た。
「フロイドちゃん……」
視線を向けてみると、フロイドちゃんが溜息を吐きながら呆れたような顔で私のことを見ていた。
「ご、ごめん…でもあの、わ、私……」
「ティアナ。アズールが、お前に小エビちゃんを任せるっつったんだよ」
私の言葉を遮り、フロイドちゃんは続ける。
「お前なら大丈夫。小エビちゃんのことケガさせたりしないでちゃんと守れる……そう信用して、任せるっつったことちゃんと理解しろよ」
アズールが、私を信用して任せるって言った……ああ、そっか。
「うん!」
そうだよね。私のこと信用してくれてなかったら、ここまで連れて来るわけない。連れて来たってことは私を信用してくれてるからってことじゃんね。そんなこともわからないとか、私ってバカだなぁ。
「じゃ、俺も頑張ってくるから」
お前も頑張れよ~といい、私の頭を軽く撫でてジャミル先輩の元へと向かって行った。その背中を見送りながらふぅっ……と一息吐き
「ユウちゃん、心配かけてごめんね!もう大丈夫だよ」
私が絶対に守るから!そう振り返って笑顔で伝える。
「……うん、ありがとうティアナ。よろしくね」
するとユウちゃんも柔らかく笑いながら言う。
◇
「これで…1番に…自由になれたと思ったのに…」
そう言い残して倒れたジャミル先輩の姿はいつも通りの姿に戻っている。
「終わった……のかな……?」
ユウちゃんが小声で聞いてくる。
「みたい、だね…。私達もあっち行こう」
「うん…!」
そう言って私達も足早にアズール達のところへ向かった。
「アズール、先輩は大丈夫なの…?」
ユウちゃんを背中に庇いつつアズールに尋ねる。
「オーバーブロットを止めることは出来ました。なので大丈夫……とは思います。今は目を覚ますのを待ちましょう」
というアズールの返答にとりあえず胸を撫で下ろす。チラッと今にでも泣き出しそうな顔でジャミル先輩のことを見つめながら手を力強く握っているカリム先輩に視線を向ける。この顔を見るに、ジャミル先輩のことを殴ると言ってたことなんて覚えていないんだろうなぁと内心苦笑いする。
「ん……」
ふと、声が聞こえて来た。ジャミル先輩が、目を覚ました。その瞬間
「ジャミルーーー!!!」
カリム先輩が泣き叫びながらジャミル先輩に抱き着いた。……ぶん殴るって言ったこと、やっぱり完全に忘れてるみたいだ。泣きながらしゃべっているから何を言ってるのかわからない。辛うじて聞き取れたのは、生きてて良かったくらいだ。そんなカリム先輩のことを他のみんなも少し呆れつつも優しく見守っている。
「俺……うっ、お前がどんな気持ちで過ごしてきたか知らなかった。ず、ずっと、ズビッ……我慢させてたこともひぐっ、ぜんぜん、知らなぐでっ……」
と言って泣き続ける先輩に対してアズールとフロイドちゃんが止めを刺していてグリムちゃんに呆れ気味に「俺様よりも空気読めねぇんだゾ」とつっこまれている。グリムちゃん空気読めない自覚合ったんだと内心思いつつ、そっとカリム先輩にハンカチを渡すと「ありがとう」とお礼を言って涙を拭き、続ける。
「お前は、ひ、酷いヤツだ……だけど、やっぱりずっと俺を助けてくれてたのも、お前なんだ。だからもう、今日からはやめよう。親の地位とか主従関係とか、そういうことで遠慮するのは」
「…………は?」
カリム先輩の言葉を聞くと、ジャミル先輩は驚いたようなリアクションをする。
「今日からは遠慮なしで本気で1番を奪い合うライバルになろう」
改めて対等な立場で……友達になろう、ジャミル。そう言ってジャミル先輩のことを見つめるカリム先輩の目は、怖いくらい真っ直ぐだ。真っ直ぐで曇りが一切なくて、眩しい。
「対等な立場で、友達に………?ふ……お前らしい結論だな、カリム……」
今度はジャミル先輩がカリム先輩を見つめる。そして
「絶っっっっっ対にお断りだ!!」
声高々に拒絶の言葉を示す。
「えっ」
「え~~~~~~~!?」
カリム先輩とグリムちゃんとユウちゃんが驚いたように叫ぶ。いや、うん。絶対そう言うだろうなって思ったよ。今までの流れ見ててジャミル先輩がうんと言うわけないでしょうよと、カリム先輩のことをボロクソに言う様子を見ながら思う。
「ジャミルのヤツ、なんか吹っ切れちまったのかズバズバとキツイこと言いまくりなんだゾ」
「本当はあんな性格だったんだね」
すごい猫の被り方だなぁ……と、ユウちゃんが顔を引きつらせながらドン引きしている。
「2人共本当に全く気付いてなかったんだ。ジャミル先輩がめっちゃくちゃ猫被りまくってるって」
にぶーいなんて笑うと、2人にムッとしたような顔をされる。
「そういうティアナは気がついてたの?先輩が猫被ってたって」
とユウちゃんに問い掛けられる。
「そりゃ気づくよ。バスケ部とか色んなとこで関わってたし」
先輩演技っぽいんだもん、喋り方とかとケラケラ笑う。
「あと、そっくりだからね。あの2人」
そう言いながらアズール達とやいのやいのと言い合っている先輩を眺める。
「そっくり?誰になんだゾ?」
「んー?意地っ張りで負けず嫌いで素直じゃない努力家な守銭奴のどっかの誰かさん」
クスッと笑ってアズールとジャミル先輩のことを眺める。
「あー…はは、確かに似てるかも!」
そう言って笑うユウちゃんに「でしょ?」と言い返すと「うん!」と笑われる。そんな私達のことをグリムちゃんは不思議そうな顔で首を傾げて眺めていた。
足早にそっと寮へ入り、物影からこっそりジャミル先輩と寮生達の様子を伺う。
「食料も飲み物も、全部持って来い!今日は宴だ。阿呆な王が消え、真の実力者が王になった記念日だからな!」
上機嫌で言い放ち、洗脳している寮生達に自分を称えさせているジャミル先輩は楽しそう……だけれども同時に、なんだか辛そうに見える。
「皆さん、僕が合図したら作戦開始です」
アズールが小声でみんなに知らせる。全員コクリと頷きタイミングを探る。
「仰せの通りに、ご主人様……」
「ジャミル様こそ、スカラビアの王にふさわしい……」
「ジャミル様、万歳!」
虚ろな目と感情の何もこもっていない声音で称えられて、何が嬉しいのか。まるでお人形遊びじゃん。後々虚しさに襲われてしまいそう。
「ははは、そうだろう。もっと言え。俺を褒め称えるがいい」
あんなジャミル先輩、正直見たくなかったなー……。普段の冷静さが嘘みたい。これが本当に先輩の望みなの?そうとは思えないんだけども……なんて考えていたら
「皆さん、僕に続いて」
アズールの指示が飛んできて、
「貴方様は、とてもハンサムで……」
ここへ戻ってくるまでに話していた作戦の開始だ。
「色黒で、背が高くて……」
「肩がイカってて……」
「顔が怖…迫力があって……」
「見るからに強そうな感じだな!」
誉め言葉思いつかなくて咄嗟に思ったままのことをいってしまった。まあ誰も突っ込んでこなかったから良しとしとこう。なんて思いながら他のみんなと並ぶ。
「うっとりしてしまいそうで、とってもステキです」
そうユウちゃんが言うと、満足そうにしていたジャミル先輩が私達のことに気が付いたらしく心底驚いたような顔をして全員の顔を見渡す。どうやって戻って来たんだと聞いてくる。
「乾いた川に水を満たして泳いで帰ってきた!」
「思ったより遠くて、かなり疲れた~」
そう答えるカリム先輩とフロイドちゃんに対して「そうか、カリムのユニーク魔法で……!」と苦々しそうな顔で言う。
「お前の魔法にも使い道があってよかったじゃないか。植木の水やりか、お遊戯くらいにしか役に立たないくだらない魔法だと思っていたのに」
あの魔法がくだらない……?何言ってるんだ、あんな魔法下手したら世界を滅ぼすことだって出来そうに思えるんだけど。ジャミル先輩、いくらなんでもカリム先輩のことを侮りすぎじゃないの。
「ジャミル。正々堂々、俺と勝負しろ。そして俺から奪った寮長の座……返してもらうぜ」
そうカリム先輩が言って杖を構える。
「奪っただと?ハッ……どの口が!!俺から何もかも奪ったのは、お前の方だ!」
するとジャミル先輩も声を荒げ、
「思い知るがいい。この俺の本当の力を!!」
攻撃を仕掛けてくる。アズール達もそれを合図にマジカルペンを構える。私も構えなくちゃ…!けど、何をすればいいんだ…?ユニーク魔法でジャミル先輩を閉じ込める…?いやでも…
「ティアナ。お前はさっきと同じようにユウさんを守っていてください、任せますよ」
そう言ってジャミル先輩に挑みに行ったアズールに「う、うん…!」と辛うじて返事をする。……マジカルペンを握る手が、汗でビシャビシャで気持ち悪い。ドワーフ鉱山の時のあの化け物や、アズールがオーバーブロットした時とは比べ物にならないくらい怖い。どうしよう、攻撃魔法がここまで飛んで来たら…。防衛魔法を失敗しちゃったら、どうしよう。そんなことになったら、そしたらユウちゃんをケガさせちゃう……!
「ティアナ……?」
不意にユウちゃんに声を掛けられる。
「えっな、なに……?」
「大丈夫?汗すごい掻いてるよ?」
それに、震えてるし……と心配そうに尋ねられる。だ、大丈夫!気にしないで!!というが、ますます心配そうな顔をさせてしまう。ど、どうしよう……。
「んな顔されたら小エビちゃんますます不安になっちまうだろ、もっとしっかりしろよ」
ぽんっ、と軽く頭に衝撃が来た。
「フロイドちゃん……」
視線を向けてみると、フロイドちゃんが溜息を吐きながら呆れたような顔で私のことを見ていた。
「ご、ごめん…でもあの、わ、私……」
「ティアナ。アズールが、お前に小エビちゃんを任せるっつったんだよ」
私の言葉を遮り、フロイドちゃんは続ける。
「お前なら大丈夫。小エビちゃんのことケガさせたりしないでちゃんと守れる……そう信用して、任せるっつったことちゃんと理解しろよ」
アズールが、私を信用して任せるって言った……ああ、そっか。
「うん!」
そうだよね。私のこと信用してくれてなかったら、ここまで連れて来るわけない。連れて来たってことは私を信用してくれてるからってことじゃんね。そんなこともわからないとか、私ってバカだなぁ。
「じゃ、俺も頑張ってくるから」
お前も頑張れよ~といい、私の頭を軽く撫でてジャミル先輩の元へと向かって行った。その背中を見送りながらふぅっ……と一息吐き
「ユウちゃん、心配かけてごめんね!もう大丈夫だよ」
私が絶対に守るから!そう振り返って笑顔で伝える。
「……うん、ありがとうティアナ。よろしくね」
するとユウちゃんも柔らかく笑いながら言う。
◇
「これで…1番に…自由になれたと思ったのに…」
そう言い残して倒れたジャミル先輩の姿はいつも通りの姿に戻っている。
「終わった……のかな……?」
ユウちゃんが小声で聞いてくる。
「みたい、だね…。私達もあっち行こう」
「うん…!」
そう言って私達も足早にアズール達のところへ向かった。
「アズール、先輩は大丈夫なの…?」
ユウちゃんを背中に庇いつつアズールに尋ねる。
「オーバーブロットを止めることは出来ました。なので大丈夫……とは思います。今は目を覚ますのを待ちましょう」
というアズールの返答にとりあえず胸を撫で下ろす。チラッと今にでも泣き出しそうな顔でジャミル先輩のことを見つめながら手を力強く握っているカリム先輩に視線を向ける。この顔を見るに、ジャミル先輩のことを殴ると言ってたことなんて覚えていないんだろうなぁと内心苦笑いする。
「ん……」
ふと、声が聞こえて来た。ジャミル先輩が、目を覚ました。その瞬間
「ジャミルーーー!!!」
カリム先輩が泣き叫びながらジャミル先輩に抱き着いた。……ぶん殴るって言ったこと、やっぱり完全に忘れてるみたいだ。泣きながらしゃべっているから何を言ってるのかわからない。辛うじて聞き取れたのは、生きてて良かったくらいだ。そんなカリム先輩のことを他のみんなも少し呆れつつも優しく見守っている。
「俺……うっ、お前がどんな気持ちで過ごしてきたか知らなかった。ず、ずっと、ズビッ……我慢させてたこともひぐっ、ぜんぜん、知らなぐでっ……」
と言って泣き続ける先輩に対してアズールとフロイドちゃんが止めを刺していてグリムちゃんに呆れ気味に「俺様よりも空気読めねぇんだゾ」とつっこまれている。グリムちゃん空気読めない自覚合ったんだと内心思いつつ、そっとカリム先輩にハンカチを渡すと「ありがとう」とお礼を言って涙を拭き、続ける。
「お前は、ひ、酷いヤツだ……だけど、やっぱりずっと俺を助けてくれてたのも、お前なんだ。だからもう、今日からはやめよう。親の地位とか主従関係とか、そういうことで遠慮するのは」
「…………は?」
カリム先輩の言葉を聞くと、ジャミル先輩は驚いたようなリアクションをする。
「今日からは遠慮なしで本気で1番を奪い合うライバルになろう」
改めて対等な立場で……友達になろう、ジャミル。そう言ってジャミル先輩のことを見つめるカリム先輩の目は、怖いくらい真っ直ぐだ。真っ直ぐで曇りが一切なくて、眩しい。
「対等な立場で、友達に………?ふ……お前らしい結論だな、カリム……」
今度はジャミル先輩がカリム先輩を見つめる。そして
「絶っっっっっ対にお断りだ!!」
声高々に拒絶の言葉を示す。
「えっ」
「え~~~~~~~!?」
カリム先輩とグリムちゃんとユウちゃんが驚いたように叫ぶ。いや、うん。絶対そう言うだろうなって思ったよ。今までの流れ見ててジャミル先輩がうんと言うわけないでしょうよと、カリム先輩のことをボロクソに言う様子を見ながら思う。
「ジャミルのヤツ、なんか吹っ切れちまったのかズバズバとキツイこと言いまくりなんだゾ」
「本当はあんな性格だったんだね」
すごい猫の被り方だなぁ……と、ユウちゃんが顔を引きつらせながらドン引きしている。
「2人共本当に全く気付いてなかったんだ。ジャミル先輩がめっちゃくちゃ猫被りまくってるって」
にぶーいなんて笑うと、2人にムッとしたような顔をされる。
「そういうティアナは気がついてたの?先輩が猫被ってたって」
とユウちゃんに問い掛けられる。
「そりゃ気づくよ。バスケ部とか色んなとこで関わってたし」
先輩演技っぽいんだもん、喋り方とかとケラケラ笑う。
「あと、そっくりだからね。あの2人」
そう言いながらアズール達とやいのやいのと言い合っている先輩を眺める。
「そっくり?誰になんだゾ?」
「んー?意地っ張りで負けず嫌いで素直じゃない努力家な守銭奴のどっかの誰かさん」
クスッと笑ってアズールとジャミル先輩のことを眺める。
「あー…はは、確かに似てるかも!」
そう言って笑うユウちゃんに「でしょ?」と言い返すと「うん!」と笑われる。そんな私達のことをグリムちゃんは不思議そうな顔で首を傾げて眺めていた。
