ターコイズに恋焦がれ
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裏があるだろうなー…きっと本性は私が思っているよりもずっと、真っ黒なんだろうなーとは思っていた。思ってはいたけれども
「全く………お前らのせいでコツコツと進めてきた計画がパァだ!あともう少しでオンボロ寮のやつらが寮生を焚きつけて、カリムを追い出してくれそうだったのに!俺の手を汚さずにカリムを寮長の座から引きずり下ろすために、一体どれだけ面倒な下準備をしてきたと思ってるんだ」
実際に本性を目の当たりにすると、やっぱり衝撃はかなり大きい。チラッと横を見てみると、ユウちゃんちグリムちゃんが目を見開いて驚いている。2人共、ジャミル先輩の腹黒さに少しも気が付いてなかったのね。
「アズール、君は先日契約で奪った能力を元の持ち主に返還したんだったな?」
ジャミル先輩の問い掛けに、虚ろな声音でアズールが「はい……」と答えると、先輩は舌打ちをしてアズールのユニーク魔法は使うことは出来ないかと嘆く。
「……ですが、契約内容は覚えています。僕と契約するに至った人物の秘密……悩み、弱み、欲望……僕は全て覚えている」
「なんて趣味の悪いコレクションだ。やはりお前とは友人にならなくて正解だったな」
ジャミル先輩が愉快そうに笑いながら言ったかと思うとすぐに真顔になり
「……その悪趣味なコレクションの中に学園長ディア・クロウリーの秘密はあるのか?」
問い掛けた。
「もちろんです。彼が漏らされたくない秘密を、僕は知っている」
そして答えを聞くと、それはそれは嬉しそうに、愉快そうに、楽しそうに嗤いながら
「これで全て上手くいく!やはりお前は、俺のランプの魔人だ、アズール!」
と、声高々に宣言する。ランプの魔人……
「ちがうもん。アズールは貴方のランプの魔人なんかじゃなくて、私のおにーちゃんだもん」
「ティアナ?何か言った?」
ユウちゃんに声を掛けられて、ハッとする。思わず口に出してしまっていたらしい。慌てて何でもない、と答える。
「2人とも、行きますよ」
ジェイドちゃんが私とユウちゃんを嗜めるように声を掛けてくる。始めるから気を引き締めろ、そういうことだろう。ユウちゃんと2人で「はい」と返事をし、少し前を行くジェイドちゃんとグリムちゃんの後に続く。
◇
人の心は、硝子細工みたいなものなのかもしれない。どれだけひび割れないように気を付けていても、どれだけ必死に壊れないように守ろうとしていても、
「俺はな……物心ついた時から、お前のそういう能天気でお人好しで馬鹿なところが……だいっっっっっ嫌いだったんだ!!!こっちの苦労も知らないでヘラヘラしやがって!!お前の笑顔を見るたび虫唾が走る。もううんざりだ!!」
一瞬にしてひびが入り、音を立てて割れ、壊れてしまうものなのかもしれない。
「ジャ、ジャミル…!」
必死に名前を呼ぶカリム先輩の声はジャミル先輩に届く様子もなく、
「もう取り繕っても意味がない。俺はな、お前さえいなければと毎日毎日願い続けてきた。だが、それも今日でおしまいだ!俺も、家族も……なにもかも、どうにでもなれ!!」
叫び声を上げ、
「『瞳に映るはお前の主人……。尋ねれば答えよ、命じれば頭を垂れよ——』」
詠唱を唱え始め
「『蛇のいざない(スネーク・ウィスパー)』
ユニーク魔法を使った。すると突然、カリム先輩以外のスカラビア寮生が苦しみだした。噓でしょ、まさか…!
「まさか寮生全員を洗脳にかけただと!?」
アズールの驚愕した声が響くと
「ティアナ!貴方はユウさんを守ってください!」
珍しく焦ったような声を上げるジェイドちゃんに指示を出された。「うん!」と返事をしてユウちゃんを背中に庇いながらマジカルペンを構えると、カリム先輩と私達のことを追い出せと命じられたスカラビアの寮生たちが一斉に襲い掛かってくる。1人1人を個別で操ることが出来るらしい。何が平凡な魔法士だ大噓吐きめ…!
私のユニーク魔法、『溶けない監獄(プリズン・アイス)』で閉じ込めたら…って思ったけどこの人数を閉じ込めたりなんてできない。私の力じゃ1人閉じ込めるのが限界だ。そもそも、魔法の主であるジャミル先輩を止めないと意味がない。けど、私の力量で先輩を止めるなんて不可能。いっそのことフロイドちゃんみたいにアズールと契約して預けて使ってもらった方が勝率はありそうだけど、今そんなことしてる余裕なんてない…!こんなことならフロイドちゃんと同じタイミングで私もアズールと契約しておけば良かった!
「ジャミル!もうやめろ、わかったから。お前が寮長になれ!俺は実家に戻るから……っ」
なんてカリム先輩の声が今のジャミル先輩の耳に届くワケもない。
「はぁ?何言ってんだ。俺の呪縛は、そんなことで簡単に解けはしない……。カリム、お前がこの世に存在する限り!」
そう叫び、また魔法を使う。ヤ、ヤバイよ、ジャミル先輩の魔力量は恐らくリドル先輩やレオナ先輩レベル…。そんな魔力を持った人がこんな大規模な魔法連発して使ったりなんてしたら……!
「ジャミル先輩、落ち着いて…!一旦冷静になりましょうよ。こんなの先輩らしくない!いつも通り冷静な先輩に戻ってください!」
「ティアナの言う通りです。それにこれ以上ユニーク魔法を使い続ければ、ブロットの許容量が……!」
「うるさい!お前らに俺の何が分かる!俺に命令するな」
先輩を止めようと声を掛けてみるが、やっぱり私の声もジェイドちゃんの声も届きはしない。それどころか、事態はますます悪化してしまってる。
「俺はもう、誰の命令も聞かない!!俺は、もう自由になるんだ———!!」
ジャミル先輩が高笑いしながら声を上げて叫んだ瞬間、先輩のマジカルペンに嵌められた魔法石の色がドス黒く禍々しいくらい真っ黒になった。そして一瞬、辺りから音が止み、黒いドロドロとしたインクのようなものがジャミル先輩のことを覆い……———
「なんだあれ!?ジャ、ジャミルの姿が!?」
インクのようなものが明けて私達の目に飛び込んできたジャミル先輩の姿はとても禍々しい姿に変わっていた。しかも先輩の姿だけじゃなく、空模様まで変わってきた。
「これは、アズールの時と同じ……」
「———オーバーブロット!援軍の見込みがない冬休みだというのに厄介なことになりましたね」
「アイツも闇落ちバーサーカーになっちまったのか!?」
「ブロットの負のエネルギーが膨れ上がっていく……。みなさん、構えてください!ティアナ、お前は引き続きそのままユウさんを守って!!」
アズールの言葉に従い、全員マジカルペンを構える。私の後ろにいるユウちゃんが「ティアナ、自分は大丈夫だから君も先輩達に加勢した方がいいんじゃ…!」と言ってくるが
「ダメ!あんた自分守る術なんにもないのにどうやってジャミル先輩や寮生達の攻撃を交わすつもりなの!そもそも、私は魔法が下手だから、寧ろアズール達の足手纏いになっちゃう…!」
だから、自分に出来ることをしっかり考えてちゃんと見極めて動かないと。そういうとユウちゃんはなんだか複雑そうな顔をした。どうしたのかなと気になり聞こうとしたが
「無能な王もペテン師も……お前らにもう用はない!宇宙の果てまで飛んで行け!そして二度と帰るな!」
そんな余裕はない。慌てて防衛魔法を展開して私とユウちゃんを守ろうとしたが
「ドッカーーーーーーーーーン!!」
オーバーブロットした先輩の魔法を止められるわけもなく。
「うわあああああああああ~~~~~~~!!!!?????」
ユウちゃん諸共アズールとジェイドちゃんとフロイドちゃんとグリムちゃんとカリム先輩と一緒に吹き飛ばされてしまった。
「ナイスショーーーーーット!フハハハハ!あばよ、カリム!!」
なんて言っているジャミル先輩の声がどんどん遠くなっていく。
「全く………お前らのせいでコツコツと進めてきた計画がパァだ!あともう少しでオンボロ寮のやつらが寮生を焚きつけて、カリムを追い出してくれそうだったのに!俺の手を汚さずにカリムを寮長の座から引きずり下ろすために、一体どれだけ面倒な下準備をしてきたと思ってるんだ」
実際に本性を目の当たりにすると、やっぱり衝撃はかなり大きい。チラッと横を見てみると、ユウちゃんちグリムちゃんが目を見開いて驚いている。2人共、ジャミル先輩の腹黒さに少しも気が付いてなかったのね。
「アズール、君は先日契約で奪った能力を元の持ち主に返還したんだったな?」
ジャミル先輩の問い掛けに、虚ろな声音でアズールが「はい……」と答えると、先輩は舌打ちをしてアズールのユニーク魔法は使うことは出来ないかと嘆く。
「……ですが、契約内容は覚えています。僕と契約するに至った人物の秘密……悩み、弱み、欲望……僕は全て覚えている」
「なんて趣味の悪いコレクションだ。やはりお前とは友人にならなくて正解だったな」
ジャミル先輩が愉快そうに笑いながら言ったかと思うとすぐに真顔になり
「……その悪趣味なコレクションの中に学園長ディア・クロウリーの秘密はあるのか?」
問い掛けた。
「もちろんです。彼が漏らされたくない秘密を、僕は知っている」
そして答えを聞くと、それはそれは嬉しそうに、愉快そうに、楽しそうに嗤いながら
「これで全て上手くいく!やはりお前は、俺のランプの魔人だ、アズール!」
と、声高々に宣言する。ランプの魔人……
「ちがうもん。アズールは貴方のランプの魔人なんかじゃなくて、私のおにーちゃんだもん」
「ティアナ?何か言った?」
ユウちゃんに声を掛けられて、ハッとする。思わず口に出してしまっていたらしい。慌てて何でもない、と答える。
「2人とも、行きますよ」
ジェイドちゃんが私とユウちゃんを嗜めるように声を掛けてくる。始めるから気を引き締めろ、そういうことだろう。ユウちゃんと2人で「はい」と返事をし、少し前を行くジェイドちゃんとグリムちゃんの後に続く。
◇
人の心は、硝子細工みたいなものなのかもしれない。どれだけひび割れないように気を付けていても、どれだけ必死に壊れないように守ろうとしていても、
「俺はな……物心ついた時から、お前のそういう能天気でお人好しで馬鹿なところが……だいっっっっっ嫌いだったんだ!!!こっちの苦労も知らないでヘラヘラしやがって!!お前の笑顔を見るたび虫唾が走る。もううんざりだ!!」
一瞬にしてひびが入り、音を立てて割れ、壊れてしまうものなのかもしれない。
「ジャ、ジャミル…!」
必死に名前を呼ぶカリム先輩の声はジャミル先輩に届く様子もなく、
「もう取り繕っても意味がない。俺はな、お前さえいなければと毎日毎日願い続けてきた。だが、それも今日でおしまいだ!俺も、家族も……なにもかも、どうにでもなれ!!」
叫び声を上げ、
「『瞳に映るはお前の主人……。尋ねれば答えよ、命じれば頭を垂れよ——』」
詠唱を唱え始め
「『蛇のいざない(スネーク・ウィスパー)』
ユニーク魔法を使った。すると突然、カリム先輩以外のスカラビア寮生が苦しみだした。噓でしょ、まさか…!
「まさか寮生全員を洗脳にかけただと!?」
アズールの驚愕した声が響くと
「ティアナ!貴方はユウさんを守ってください!」
珍しく焦ったような声を上げるジェイドちゃんに指示を出された。「うん!」と返事をしてユウちゃんを背中に庇いながらマジカルペンを構えると、カリム先輩と私達のことを追い出せと命じられたスカラビアの寮生たちが一斉に襲い掛かってくる。1人1人を個別で操ることが出来るらしい。何が平凡な魔法士だ大噓吐きめ…!
私のユニーク魔法、『溶けない監獄(プリズン・アイス)』で閉じ込めたら…って思ったけどこの人数を閉じ込めたりなんてできない。私の力じゃ1人閉じ込めるのが限界だ。そもそも、魔法の主であるジャミル先輩を止めないと意味がない。けど、私の力量で先輩を止めるなんて不可能。いっそのことフロイドちゃんみたいにアズールと契約して預けて使ってもらった方が勝率はありそうだけど、今そんなことしてる余裕なんてない…!こんなことならフロイドちゃんと同じタイミングで私もアズールと契約しておけば良かった!
「ジャミル!もうやめろ、わかったから。お前が寮長になれ!俺は実家に戻るから……っ」
なんてカリム先輩の声が今のジャミル先輩の耳に届くワケもない。
「はぁ?何言ってんだ。俺の呪縛は、そんなことで簡単に解けはしない……。カリム、お前がこの世に存在する限り!」
そう叫び、また魔法を使う。ヤ、ヤバイよ、ジャミル先輩の魔力量は恐らくリドル先輩やレオナ先輩レベル…。そんな魔力を持った人がこんな大規模な魔法連発して使ったりなんてしたら……!
「ジャミル先輩、落ち着いて…!一旦冷静になりましょうよ。こんなの先輩らしくない!いつも通り冷静な先輩に戻ってください!」
「ティアナの言う通りです。それにこれ以上ユニーク魔法を使い続ければ、ブロットの許容量が……!」
「うるさい!お前らに俺の何が分かる!俺に命令するな」
先輩を止めようと声を掛けてみるが、やっぱり私の声もジェイドちゃんの声も届きはしない。それどころか、事態はますます悪化してしまってる。
「俺はもう、誰の命令も聞かない!!俺は、もう自由になるんだ———!!」
ジャミル先輩が高笑いしながら声を上げて叫んだ瞬間、先輩のマジカルペンに嵌められた魔法石の色がドス黒く禍々しいくらい真っ黒になった。そして一瞬、辺りから音が止み、黒いドロドロとしたインクのようなものがジャミル先輩のことを覆い……———
「なんだあれ!?ジャ、ジャミルの姿が!?」
インクのようなものが明けて私達の目に飛び込んできたジャミル先輩の姿はとても禍々しい姿に変わっていた。しかも先輩の姿だけじゃなく、空模様まで変わってきた。
「これは、アズールの時と同じ……」
「———オーバーブロット!援軍の見込みがない冬休みだというのに厄介なことになりましたね」
「アイツも闇落ちバーサーカーになっちまったのか!?」
「ブロットの負のエネルギーが膨れ上がっていく……。みなさん、構えてください!ティアナ、お前は引き続きそのままユウさんを守って!!」
アズールの言葉に従い、全員マジカルペンを構える。私の後ろにいるユウちゃんが「ティアナ、自分は大丈夫だから君も先輩達に加勢した方がいいんじゃ…!」と言ってくるが
「ダメ!あんた自分守る術なんにもないのにどうやってジャミル先輩や寮生達の攻撃を交わすつもりなの!そもそも、私は魔法が下手だから、寧ろアズール達の足手纏いになっちゃう…!」
だから、自分に出来ることをしっかり考えてちゃんと見極めて動かないと。そういうとユウちゃんはなんだか複雑そうな顔をした。どうしたのかなと気になり聞こうとしたが
「無能な王もペテン師も……お前らにもう用はない!宇宙の果てまで飛んで行け!そして二度と帰るな!」
そんな余裕はない。慌てて防衛魔法を展開して私とユウちゃんを守ろうとしたが
「ドッカーーーーーーーーーン!!」
オーバーブロットした先輩の魔法を止められるわけもなく。
「うわあああああああああ~~~~~~~!!!!?????」
ユウちゃん諸共アズールとジェイドちゃんとフロイドちゃんとグリムちゃんとカリム先輩と一緒に吹き飛ばされてしまった。
「ナイスショーーーーーット!フハハハハ!あばよ、カリム!!」
なんて言っているジャミル先輩の声がどんどん遠くなっていく。
