ターコイズに恋焦がれ
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海の中にまで馬車が来るなんて一体どんな仕組みなんだろう。特別な魔法でも掛かっているのかな。あーあ、本当に男子校に通うことになってしまうだなんて最悪。式典服も堅苦しいし。あと重い。
そういえばフロイドちゃんが『式典服ってぇ、デカいヒレが沢山ついた深海魚になった気分』だとか言ってたな。確かにぽいかもと思うと少し、笑いそうになった。と、笑いそうになっていたら名前を呼ばれた。
どうやら寮分けの儀式の順番が回ってきたみたいだ。闇の鏡の前に行き、名を名乗ると鏡が自分の魂の資質に合う寮を導き出してくれるらしい。自分の魂の資質とはどんなものだろう。少し緊張する。
個人的にはポムフィオーレ寮へ行きたいな。あそこだったら他の寮に比べたら女子生徒の私1人でもなんとかやっていけそう。そんなことを思いながら鏡の前へ行き覗き込んでみると
『汝の名を告げよ』
何者かが姿を現し、問い掛けて来た。その問いに答え、名を名乗ると
「汝の魂のかたちは…オクタヴィネル』
そう答えられた。よりにもよってアズールが寮長を務めるオクタヴィネルだなんて…。まぁなんとなく予想はしていたけど…。チラッとアズールの方を見ると、バッチリと目が合った。するとあいつはニヤッとそこ意地の悪い顔で笑った。あぁもうほんと腹の立つ男!
「あれ、女だよな…?」
「あぁ…今年は特例で1人女子が入学したって噂マジだったんだな…」
何やら辺りからざわざわとそんな声が聞こえてくる。私が入学すること噂になってたんだ。面倒事に巻き込まれたりしないといいけど。
◇
入学式と寮分けは無事…とはいかなかったがなんとか終わった。青い狸みたいな魔物が現れて大暴れしたり、魔法が使えない人が手違いで闇の鏡に召喚されたりとか上げていったらキリがないくらい色々なことが起きたがまぁなんとか終わった。
入学早々アズールが先生に媚びを売っている様子が目に入ってきて周囲の生徒達にバレないようにこっそりと笑った。我が兄ながら必死すぎるでしょ。
そういえばアズールと一緒にあの狸を捕まえてた先輩のユニーク魔法ヤバそうだったな。小柄でめちゃくちゃ可愛い人だったけど。ギャップやば。
…ていうか私、友達出来るのかな。男の子が苦手とか嫌いとかそんなことはないし、今までだって男友達がいなかったって訳ではないけどそれは男女比がここまで差がなかったっていうのが大前提な訳で…。あーあ、憂鬱だ。もういいや、今日はとりあえずもう寝よ…。と、ベッドに身体を沈ませ…
「ティアナー、入るよー!」
て、寝ようとしたらいきなりドアを開けられて部屋に勝手に入って来られた。びっくりしすぎてベッドから思い切り落ちて床に鼻をぶつけた。めっちゃ痛い…。
「アッハ、落ちたウケるー。相変わらずドンクセェなぁー」
「フロイドちゃんが急に入って来たからでしょー!もう、びっくりしたじゃん!」
鼻を摩りながら文句を言うが「えぇー?俺が悪いんじゃなくてぇ、ティアナが鈍臭いだけだってぇ。アズールよりはマシだけど」と悪びれる様子なく笑いながら言う。意地悪だ…。
「アハハ、何頬膨らませたりして。フグみてぇ」
そう言いながら私の頬をムニムニとする。やめてよと抗議するが「やだー」と無視しながらムニムニされ続ける。
「ていうかフロイドちゃんなんで私の部屋に来たの」
私もう眠いんだけど…とやんわり部屋から出て行って欲しいことを伝えてみるが
「えぇー…まだ早いじゃん。お子さまだなー」
と少しバカにされた。イラッとしながら「はいはい、どうせ私はお子さまですよー」と言い返すと「おっ、よくわかってんじゃん。偉い偉い」と頭をぽんぽん撫でられた。
「そんなお子さまのティアナにぃー、俺からプレゼント。はい」
と言って、私に何か渡して来た。
「プレゼント?」
首を傾げながら尋ねてみると「そっ!開けてみ」と言われた。フロイドちゃんからプレゼント…?なんだろう…。びっくり箱とかかな…。そんな事を思いつつ身構えながら開けてみると、中にはヘアピンとピアスが入っていた。
「わっ可愛い!!」
「でしょ?この前麓の町行ったら売ってんの見つけてさ。海じゃこんなん買えねぇし、ティアナに似合いそうだったから買ったんだー」
そうニコニコと笑いながら言う。じわじわと顔が熱くなって来た。フロイドちゃん、私のこと考えて買ってくれたんだ…!
「えっ…に、似合う、かな…。ありがとう、すっごい嬉しい…。でもなんで急にプレゼントなんかくれたの?」
不思議に思い尋ねてみると
「んー…まぁ入学祝いってとこかなー」
と言ってまた頭をぽんっと撫でながら「大切にしてよー。じゃ、おやすみー」と手を振りながら挨拶して部屋から出て行った。
…ナイトレイブンカレッジに入学して、少しだけよかったって初めて思えた。
明日から頑張ってみるか。そんな事を考えながら、眠りについた。
そういえばフロイドちゃんが『式典服ってぇ、デカいヒレが沢山ついた深海魚になった気分』だとか言ってたな。確かにぽいかもと思うと少し、笑いそうになった。と、笑いそうになっていたら名前を呼ばれた。
どうやら寮分けの儀式の順番が回ってきたみたいだ。闇の鏡の前に行き、名を名乗ると鏡が自分の魂の資質に合う寮を導き出してくれるらしい。自分の魂の資質とはどんなものだろう。少し緊張する。
個人的にはポムフィオーレ寮へ行きたいな。あそこだったら他の寮に比べたら女子生徒の私1人でもなんとかやっていけそう。そんなことを思いながら鏡の前へ行き覗き込んでみると
『汝の名を告げよ』
何者かが姿を現し、問い掛けて来た。その問いに答え、名を名乗ると
「汝の魂のかたちは…オクタヴィネル』
そう答えられた。よりにもよってアズールが寮長を務めるオクタヴィネルだなんて…。まぁなんとなく予想はしていたけど…。チラッとアズールの方を見ると、バッチリと目が合った。するとあいつはニヤッとそこ意地の悪い顔で笑った。あぁもうほんと腹の立つ男!
「あれ、女だよな…?」
「あぁ…今年は特例で1人女子が入学したって噂マジだったんだな…」
何やら辺りからざわざわとそんな声が聞こえてくる。私が入学すること噂になってたんだ。面倒事に巻き込まれたりしないといいけど。
◇
入学式と寮分けは無事…とはいかなかったがなんとか終わった。青い狸みたいな魔物が現れて大暴れしたり、魔法が使えない人が手違いで闇の鏡に召喚されたりとか上げていったらキリがないくらい色々なことが起きたがまぁなんとか終わった。
入学早々アズールが先生に媚びを売っている様子が目に入ってきて周囲の生徒達にバレないようにこっそりと笑った。我が兄ながら必死すぎるでしょ。
そういえばアズールと一緒にあの狸を捕まえてた先輩のユニーク魔法ヤバそうだったな。小柄でめちゃくちゃ可愛い人だったけど。ギャップやば。
…ていうか私、友達出来るのかな。男の子が苦手とか嫌いとかそんなことはないし、今までだって男友達がいなかったって訳ではないけどそれは男女比がここまで差がなかったっていうのが大前提な訳で…。あーあ、憂鬱だ。もういいや、今日はとりあえずもう寝よ…。と、ベッドに身体を沈ませ…
「ティアナー、入るよー!」
て、寝ようとしたらいきなりドアを開けられて部屋に勝手に入って来られた。びっくりしすぎてベッドから思い切り落ちて床に鼻をぶつけた。めっちゃ痛い…。
「アッハ、落ちたウケるー。相変わらずドンクセェなぁー」
「フロイドちゃんが急に入って来たからでしょー!もう、びっくりしたじゃん!」
鼻を摩りながら文句を言うが「えぇー?俺が悪いんじゃなくてぇ、ティアナが鈍臭いだけだってぇ。アズールよりはマシだけど」と悪びれる様子なく笑いながら言う。意地悪だ…。
「アハハ、何頬膨らませたりして。フグみてぇ」
そう言いながら私の頬をムニムニとする。やめてよと抗議するが「やだー」と無視しながらムニムニされ続ける。
「ていうかフロイドちゃんなんで私の部屋に来たの」
私もう眠いんだけど…とやんわり部屋から出て行って欲しいことを伝えてみるが
「えぇー…まだ早いじゃん。お子さまだなー」
と少しバカにされた。イラッとしながら「はいはい、どうせ私はお子さまですよー」と言い返すと「おっ、よくわかってんじゃん。偉い偉い」と頭をぽんぽん撫でられた。
「そんなお子さまのティアナにぃー、俺からプレゼント。はい」
と言って、私に何か渡して来た。
「プレゼント?」
首を傾げながら尋ねてみると「そっ!開けてみ」と言われた。フロイドちゃんからプレゼント…?なんだろう…。びっくり箱とかかな…。そんな事を思いつつ身構えながら開けてみると、中にはヘアピンとピアスが入っていた。
「わっ可愛い!!」
「でしょ?この前麓の町行ったら売ってんの見つけてさ。海じゃこんなん買えねぇし、ティアナに似合いそうだったから買ったんだー」
そうニコニコと笑いながら言う。じわじわと顔が熱くなって来た。フロイドちゃん、私のこと考えて買ってくれたんだ…!
「えっ…に、似合う、かな…。ありがとう、すっごい嬉しい…。でもなんで急にプレゼントなんかくれたの?」
不思議に思い尋ねてみると
「んー…まぁ入学祝いってとこかなー」
と言ってまた頭をぽんっと撫でながら「大切にしてよー。じゃ、おやすみー」と手を振りながら挨拶して部屋から出て行った。
…ナイトレイブンカレッジに入学して、少しだけよかったって初めて思えた。
明日から頑張ってみるか。そんな事を考えながら、眠りについた。