ターコイズに恋焦がれ
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アズールのマジカルペンに嵌められている真っ白な魔法石が、真っ黒になっている。ブロットが限界まで来ると、あんなにドス黒い色になってしまうのか。早くなんとかしないと、取り返しのつかないことになってしまう。それはわかってる。だけども、どうすればいいのかわからない。
レオナ先輩が「アズールを正気に戻せ!」と叫んだのを合図にみんなでアズールに攻撃をしようとするが、誰の攻撃も当たらない。このままじゃ、アズールをなんとか出来ずにこっちがブロットを溜めてしまっておしまいだ。ど、どうしよう……!先生、呼びに行く……?でも、間に合わなかったら……?先生を呼びに行ってる間にみんながアズールに倒されちゃったら……?わからない。わからない。自分のとるべき行動が、わからない。自分に何が出来るのか、わからない。ねぇアズール……私はどうしたらいいの……?教えてよ……!
「ティアナ、あぶねぇ!!」
エースちゃんの叫び声が聞こえてきて、自分の眼前まで魔法が飛んできていることに気が付いた。思わず悲鳴を上げる。反射的に頭を守らないとと思って腕で覆い、目をきつく閉じる。
「『巻きつく尾(バインド・ザ・ハート)』!!!」
という呪文が聞こえてきたと同時に、身体を引き寄せられた。恐る恐る目を開いてみると、フロイドちゃんに庇うように抱き締められていた。ユニーク魔法で私に向かってきていた魔法を逸らして守ってくれたらしい。
「フロ……」
「ぼーっと突っ立ってんじゃねぇよ。下手したら死んでんぞ」
少しキツイ口調で責められる。びくっとしつつご、ごめんなさい…!と謝罪すると「気ぃ抜くなよ」と言われる。
「ティアナ、まだブロット余裕あるよね?」
「えっ…う、うん……」
まだ魔法を使っていないため、私のマジカルペンに嵌められている魔法石は真っ白なままだ。
「そっか。なら大丈夫だね。ジェイドー、トドセンパーイ、コバンザメちゃーん!!ティアナにアズールの動き止めてもらうからもう少し頑張ってぇ!!」
フロイドちゃんがアズールと戦っている3人に向かってそう声をかける。……は!?
「ちょっ、フロイドちゃん何言って……!」
「そのまんまの意味だって。ユニーク魔法でアズールの動き止められんだろ」
ほら、しっかり狙えよ。早くしないとジェイドたちがもたねぇじゃん、と言いながらマジカルペンを構えさせられる。
「ちょ、ちょっと待って、無、無理だよ……!ユニーク魔法使えるとは言っても私、成功率低いんだよ!?そもそも魔法自体……」
「無理じゃねぇ、やるんだよ」
泣き言を零すと、さっき以上にキツイ口調で遮られた。
「で、でも……!」
「でもじゃねぇ!このまんまだとアズール死んじまうかもしれねぇんだぞ!いいのかよ!?」
アズールが……死んじゃう……?……そんなの……
「そんなの、絶対にやだ!!!」
言いたいことや言ってほしいこと、話したいことが沢山あるんだ。なのにここで死んじゃったら、それが何も出来なくなっちゃうじゃん。そんなことにはさせない。死なせたりなんてしない……!
マジカルペンを構えて、アズールに狙いを定めるとフロイドちゃんが微かに笑い、
「ティアナ。落ち着いて、しっかり狙うんだよ。大丈夫、お前なら絶対成功する」
頭を撫でられる。そのお影か少し、リラックス出来た気がする。ふぅっと、一息吐く。そして
「『――少し立ち止まって。ゆっくり、お話しましょう。 溶けない監獄(プリズン・アイス)』!!」
アズールに向けて、ユニーク魔法を放つ。するとアズールは、氷の中に閉じ込められた。で、出来た……!
「フロイドちゃん!出来た!!上手くいったよ!!」
「だからお前なら出来るっつったろ。俺のこと疑ってたのかよ」
そう言いながら少し乱暴に頭を撫でられる。
「トドセンパーイ、あとよろしくー」
というフロイドちゃんの言葉を聞くと、レオナ先輩が「ハッ…1番美味いトコ残してくれるとは、随分とお優しいなァ」と不敵に笑う。
「でしょ?せっかく華持たせてやってんだから、しっかりキメてよね」
なんて軽口を叩いているフロイドちゃんを尻目にレオナ先輩がアズールに攻撃を加える。するとアズールが苦しそうに顔を歪めながら
「そうやってみんな僕をいじめる!僕がグズでノロマなタコだから?僕はただ、力を手に入れてアイツらを見返してやりたかっただけなのに……!!」
僕は、ただ…ただ……という言葉を最後に、地面に倒れ込んだ。気を失ったアズールの姿は、あの悍ましい姿ではなく、いつも通りのアズールだ。
「アズッ……!」
名前を呼んで駆け寄ろうとしたが思うように身体を動かせず、前に思い切りよく転びそうになる。これ、このまま行ったら私、地面に顔面ぶつかって大ケガするんじゃ……。え…顔ケガすんの、私……?やだぁ……
「んなアホなこと言ってる余裕あるならコケねぇように努力しろっての」
顔面へ来るかもしれない痛みを想像してボヤいていたら、呆れたような呟きが聞こえたと同時にふわりと、心地の良い浮遊感に包まれた。何、この感覚……と辺りを見渡してみると
「フロイド、ちゃん……?」
フロイドちゃんが私のことを抱き上げてくれていた。なんだっけ、これ……この抱っこの仕方……
「ティアナ!!!!!」
エースちゃんとデュースちゃん、グリムちゃんとユウちゃんとジャックちゃんが私たちの所へ走って来た。
「大丈夫かよ!?」
と、フロイドちゃんに抱き上げられてる私にエースちゃんが声を掛けてくる。
「うん、なんとか……。心配してくれてありがとう」
という私の返事を聞くと、みんな安心したような顔をする。
なんだか身体の力が抜けているみたいだ。ユニーク魔法を無事に成功させることが出来て、ほっとしたからかな。
「アズールを止めた時に使ってた魔法ってお前のユニーク魔法なのか?」
デュースちゃんに問い掛けられる。
「うん、そうだよ。溶けない監獄(プリズン・アイス)っていうの」
「ティアナがユニーク魔法使えるのなんか意外なんだゾ」
「ほんと、びっくりしたよ。お疲れ様」
意外となんて言ってくるグリムちゃんにどういう意味よと内心思いつつも、まぁいいかと労いの言葉を掛けてくれるユウちゃんにお礼を言う。
「使った瞬間、アズールのことを氷の中に閉じ込めてたな。人のことを閉じ込めたりする魔法なのか?」
ジャックちゃんが興味有り気に尋ねてくる。
「うん。3、4分くらいしかもたないけど」
そもそも成功率自体低いし。そう言ったらフロイドちゃんが
「ティアナ魔法ヘッタクソだしねー」
と、笑いながら茶々入れしてくる。うるさいなー……!
「けど、頑張って偉かったねー。今回はアズールもジェイドも褒めてくれんじゃね?ねぇー、ジェイドー!どう思うー?」
少し離れたところで、レオナ先輩とラギー先輩と一緒に倒れているアズールの様子を伺っているジェイドちゃんに声を掛ける。するとジェイドちゃんが
「そうですねぇー。戦っている最中にぼーっと突っ立っていたり、自分の取るべき行動を判断するのが遅かったりと、言いたいことは多々ありますがまぁ、及第点といったところですかね……」
ニコニコと笑いながらチクチク言葉を浴びせてくる。うぅ……やめてよぉ……
「2人だって、なかなか帰って来てくれなかったじゃん……」
すっごい心細かったんだけど……と、思わずそんな文句を零す。
「……そうですね。副寮長でありながらこんな一大事に、現場に居合わせていなかったなんて、僕の責任は大きいです。ティアナ、すみませんでした。本当に今日は、よく頑張りましたね」
あんなに小さかった貴女がなんだか今はとても大きく見える気がします、なんて優しく微笑みかけながら言われる。
「…何その言い方」
パパみたいと笑いながら言うと「貴女みたいな手のかかる娘願い下げです」と毒づかれた。この野郎。まぁ私もジェイドちゃんみたいな人がパパだったら絶対に嫌だけども。
「んっ……」
ふと、アズールの瞼が動いた。どうやら意識を取り戻したらしい。ひとまず一件落着………ってところだろうか。「行こっか」と言ってフロイドちゃんに抱っこされたままアズールの元へ向かう。……あっ思い出した、この抱っこの名前。お姫様抱っこって、言うんだった。
小さい頃読んでもらった絵本に出てきた人魚のお姫様も、人間になった時に王子様にこんな風に抱っこしてもらってたっけ。私も、あのお姫様みたいなのかなぁ。……それでいくと、フロイドちゃんは王子様?ははっ、ちょー似合わない。
あぁ、でも……
『ティアナのタコ足ってぇ、ドレスみたいできれーで俺好きだなぁ』
そう笑顔で言ってくれた時は、王子様みたいだったな。その時から、その瞬間からずっと、ずーっと私は、このフロイド・リーチっていう男のことがどうしようもないくらい、呆れるくらい、大好きになったんだったっけ。
……なんか、意識が、遠くなってきた、な……。
不意に、アズールと目が合った。良かった。死ななくて、生きててくれて、良かったぁ。私、すっごく頑張ったんだよ?だから、起きたら沢山褒めてよね。約束だからね……おにーちゃん。
レオナ先輩が「アズールを正気に戻せ!」と叫んだのを合図にみんなでアズールに攻撃をしようとするが、誰の攻撃も当たらない。このままじゃ、アズールをなんとか出来ずにこっちがブロットを溜めてしまっておしまいだ。ど、どうしよう……!先生、呼びに行く……?でも、間に合わなかったら……?先生を呼びに行ってる間にみんながアズールに倒されちゃったら……?わからない。わからない。自分のとるべき行動が、わからない。自分に何が出来るのか、わからない。ねぇアズール……私はどうしたらいいの……?教えてよ……!
「ティアナ、あぶねぇ!!」
エースちゃんの叫び声が聞こえてきて、自分の眼前まで魔法が飛んできていることに気が付いた。思わず悲鳴を上げる。反射的に頭を守らないとと思って腕で覆い、目をきつく閉じる。
「『巻きつく尾(バインド・ザ・ハート)』!!!」
という呪文が聞こえてきたと同時に、身体を引き寄せられた。恐る恐る目を開いてみると、フロイドちゃんに庇うように抱き締められていた。ユニーク魔法で私に向かってきていた魔法を逸らして守ってくれたらしい。
「フロ……」
「ぼーっと突っ立ってんじゃねぇよ。下手したら死んでんぞ」
少しキツイ口調で責められる。びくっとしつつご、ごめんなさい…!と謝罪すると「気ぃ抜くなよ」と言われる。
「ティアナ、まだブロット余裕あるよね?」
「えっ…う、うん……」
まだ魔法を使っていないため、私のマジカルペンに嵌められている魔法石は真っ白なままだ。
「そっか。なら大丈夫だね。ジェイドー、トドセンパーイ、コバンザメちゃーん!!ティアナにアズールの動き止めてもらうからもう少し頑張ってぇ!!」
フロイドちゃんがアズールと戦っている3人に向かってそう声をかける。……は!?
「ちょっ、フロイドちゃん何言って……!」
「そのまんまの意味だって。ユニーク魔法でアズールの動き止められんだろ」
ほら、しっかり狙えよ。早くしないとジェイドたちがもたねぇじゃん、と言いながらマジカルペンを構えさせられる。
「ちょ、ちょっと待って、無、無理だよ……!ユニーク魔法使えるとは言っても私、成功率低いんだよ!?そもそも魔法自体……」
「無理じゃねぇ、やるんだよ」
泣き言を零すと、さっき以上にキツイ口調で遮られた。
「で、でも……!」
「でもじゃねぇ!このまんまだとアズール死んじまうかもしれねぇんだぞ!いいのかよ!?」
アズールが……死んじゃう……?……そんなの……
「そんなの、絶対にやだ!!!」
言いたいことや言ってほしいこと、話したいことが沢山あるんだ。なのにここで死んじゃったら、それが何も出来なくなっちゃうじゃん。そんなことにはさせない。死なせたりなんてしない……!
マジカルペンを構えて、アズールに狙いを定めるとフロイドちゃんが微かに笑い、
「ティアナ。落ち着いて、しっかり狙うんだよ。大丈夫、お前なら絶対成功する」
頭を撫でられる。そのお影か少し、リラックス出来た気がする。ふぅっと、一息吐く。そして
「『――少し立ち止まって。ゆっくり、お話しましょう。 溶けない監獄(プリズン・アイス)』!!」
アズールに向けて、ユニーク魔法を放つ。するとアズールは、氷の中に閉じ込められた。で、出来た……!
「フロイドちゃん!出来た!!上手くいったよ!!」
「だからお前なら出来るっつったろ。俺のこと疑ってたのかよ」
そう言いながら少し乱暴に頭を撫でられる。
「トドセンパーイ、あとよろしくー」
というフロイドちゃんの言葉を聞くと、レオナ先輩が「ハッ…1番美味いトコ残してくれるとは、随分とお優しいなァ」と不敵に笑う。
「でしょ?せっかく華持たせてやってんだから、しっかりキメてよね」
なんて軽口を叩いているフロイドちゃんを尻目にレオナ先輩がアズールに攻撃を加える。するとアズールが苦しそうに顔を歪めながら
「そうやってみんな僕をいじめる!僕がグズでノロマなタコだから?僕はただ、力を手に入れてアイツらを見返してやりたかっただけなのに……!!」
僕は、ただ…ただ……という言葉を最後に、地面に倒れ込んだ。気を失ったアズールの姿は、あの悍ましい姿ではなく、いつも通りのアズールだ。
「アズッ……!」
名前を呼んで駆け寄ろうとしたが思うように身体を動かせず、前に思い切りよく転びそうになる。これ、このまま行ったら私、地面に顔面ぶつかって大ケガするんじゃ……。え…顔ケガすんの、私……?やだぁ……
「んなアホなこと言ってる余裕あるならコケねぇように努力しろっての」
顔面へ来るかもしれない痛みを想像してボヤいていたら、呆れたような呟きが聞こえたと同時にふわりと、心地の良い浮遊感に包まれた。何、この感覚……と辺りを見渡してみると
「フロイド、ちゃん……?」
フロイドちゃんが私のことを抱き上げてくれていた。なんだっけ、これ……この抱っこの仕方……
「ティアナ!!!!!」
エースちゃんとデュースちゃん、グリムちゃんとユウちゃんとジャックちゃんが私たちの所へ走って来た。
「大丈夫かよ!?」
と、フロイドちゃんに抱き上げられてる私にエースちゃんが声を掛けてくる。
「うん、なんとか……。心配してくれてありがとう」
という私の返事を聞くと、みんな安心したような顔をする。
なんだか身体の力が抜けているみたいだ。ユニーク魔法を無事に成功させることが出来て、ほっとしたからかな。
「アズールを止めた時に使ってた魔法ってお前のユニーク魔法なのか?」
デュースちゃんに問い掛けられる。
「うん、そうだよ。溶けない監獄(プリズン・アイス)っていうの」
「ティアナがユニーク魔法使えるのなんか意外なんだゾ」
「ほんと、びっくりしたよ。お疲れ様」
意外となんて言ってくるグリムちゃんにどういう意味よと内心思いつつも、まぁいいかと労いの言葉を掛けてくれるユウちゃんにお礼を言う。
「使った瞬間、アズールのことを氷の中に閉じ込めてたな。人のことを閉じ込めたりする魔法なのか?」
ジャックちゃんが興味有り気に尋ねてくる。
「うん。3、4分くらいしかもたないけど」
そもそも成功率自体低いし。そう言ったらフロイドちゃんが
「ティアナ魔法ヘッタクソだしねー」
と、笑いながら茶々入れしてくる。うるさいなー……!
「けど、頑張って偉かったねー。今回はアズールもジェイドも褒めてくれんじゃね?ねぇー、ジェイドー!どう思うー?」
少し離れたところで、レオナ先輩とラギー先輩と一緒に倒れているアズールの様子を伺っているジェイドちゃんに声を掛ける。するとジェイドちゃんが
「そうですねぇー。戦っている最中にぼーっと突っ立っていたり、自分の取るべき行動を判断するのが遅かったりと、言いたいことは多々ありますがまぁ、及第点といったところですかね……」
ニコニコと笑いながらチクチク言葉を浴びせてくる。うぅ……やめてよぉ……
「2人だって、なかなか帰って来てくれなかったじゃん……」
すっごい心細かったんだけど……と、思わずそんな文句を零す。
「……そうですね。副寮長でありながらこんな一大事に、現場に居合わせていなかったなんて、僕の責任は大きいです。ティアナ、すみませんでした。本当に今日は、よく頑張りましたね」
あんなに小さかった貴女がなんだか今はとても大きく見える気がします、なんて優しく微笑みかけながら言われる。
「…何その言い方」
パパみたいと笑いながら言うと「貴女みたいな手のかかる娘願い下げです」と毒づかれた。この野郎。まぁ私もジェイドちゃんみたいな人がパパだったら絶対に嫌だけども。
「んっ……」
ふと、アズールの瞼が動いた。どうやら意識を取り戻したらしい。ひとまず一件落着………ってところだろうか。「行こっか」と言ってフロイドちゃんに抱っこされたままアズールの元へ向かう。……あっ思い出した、この抱っこの名前。お姫様抱っこって、言うんだった。
小さい頃読んでもらった絵本に出てきた人魚のお姫様も、人間になった時に王子様にこんな風に抱っこしてもらってたっけ。私も、あのお姫様みたいなのかなぁ。……それでいくと、フロイドちゃんは王子様?ははっ、ちょー似合わない。
あぁ、でも……
『ティアナのタコ足ってぇ、ドレスみたいできれーで俺好きだなぁ』
そう笑顔で言ってくれた時は、王子様みたいだったな。その時から、その瞬間からずっと、ずーっと私は、このフロイド・リーチっていう男のことがどうしようもないくらい、呆れるくらい、大好きになったんだったっけ。
……なんか、意識が、遠くなってきた、な……。
不意に、アズールと目が合った。良かった。死ななくて、生きててくれて、良かったぁ。私、すっごく頑張ったんだよ?だから、起きたら沢山褒めてよね。約束だからね……おにーちゃん。
