鳥籠の中夢視る
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私を雄英で保護?ヒーロー科に通う?何を言っているの目の前にいるこの人は。
「貴方、戦いすぎて頭でも可笑しくなったの?」
「酷いな!君、結構な暴言を吐くね…」
さすがに少し傷付いたよ……と、オールマイトが落ち込んだ様子で呟く。本当のことでしょと言うと、更に落ち込んだ様子だ。
「完全に言い負かされてますね、オールマイトさん」
「とても面白い光景を見れて私としては満足サ」
呆れたような気だるげな男の人の声と、高めの男の人の声が聞こえて来た。目を向けてみると、包帯でグルグル巻きになっている男の人とスーツを着た鼠……確か雄英の校長がやって来ていた。
「やっ、初めまして御伽綴さん。私のことは知っているかい?」
問に対し頷き、「雄英の校長の、根津って人」と応えるとその通り!と返された。
「で、こっちの包帯でグルグル巻きになっている不審者みたいな人はA組の担任の相澤君!」
そう言いながら隣に居る人のことを指差す。そんな校長に対し「不審者みたいはやめてください、校長」と、相澤と呼ばれた人が抗議している。A組の担任…ということは死柄木に壊されかけていた人か。死柄木だけでなく、脳無にも大分痛め付けられていたのにもう仕事復帰しているの?どんなメンタルしてるのよ。再起不能レベルまでやられていたように見えたけど。相澤と呼ばれた人が校長から私へと視線を移した。じっと私のことを見つめる目は、少し冷たい。オール・フォー・ワンや死柄木とはまた違った威圧感を感じる。……心の内全てを見透かされてしまいそうで、どこか居心地悪い。
「先ほどオールマイトも言っていたように、君には雄英のヒーロー科、A組へ通ってもらうことになったのサ!だからオールマイトと相澤君に一緒に来てもらったんだ」
君に色々と説明しないといけないからね、とそう付け加えた。
「説明?えぇ、しっかりと説明してもらうわ。私が雄英の生徒…それもヒーロー科の生徒になるなんてどういうことなの」
「君を最初は他のヴィランと同様、逮捕しようという話が出たんだ。だがオールマイトや一部の生徒達の証言を聞き、本当に逮捕すべき人物なのかという話に私達教師間でなったんだ」
どうしてそんな話題になったんだ。ヴィランの集団と一緒にいたのだから逮捕一択でしょ、そう呟くと
「そうだろうね。だがどうしても、私には…いや、私だけじゃない。あの場にいたほとんどの者には君がヴィランに見えなかったんだ。ヴィランに捕われ、助けを求める幼い少女にしか見えなかった」
校長の話を聞いていたオールマイトが口を開いた。
「助けを求める?私が?」
それはとんだ思い込みね。揃いも揃って可笑しいんじゃないの。思わず悪態を吐いてしまう。
「…校長、オールマイトさん。やはりやめましょう、いくら言ってもこの子を説得するのは無理です。合理性に欠ける」
2人の話を黙って聞いていた相澤という人が口を開いた。
「単刀直入に言わせてもらう。オールマイトや校長の言う様にお前を保護しようと言っている人物は多い。だがそれと同時に、俺を含めた大半の人間はお前を完全な保護対象だとは思っていない」
じっと私のことを見つめ、一切目を逸らさずに言う。
「正直俺はお前を疑っている。わざと俺達の前で被害者面して雄英へ保護してもらうという名目で、雄英の中へ潜り込もうとしているんじゃないかってな。俺以外にも、そう疑いを持っている者は多い」
「あ、相澤君?!何もそこまでも言わなくても…!」
オールマイトは止めようとしているがそんなこともお構いなしに相澤さんが続ける。
「保護とは言ってもな、どちらかというと監視という意味合いの方が強い。即ちお前がどれだけ保護されるのが嫌だと言おうと、雄英に通うのが嫌だと言おうと、悪いがお前に拒否権はない」
私のことを見据えるその目はとても真っ直ぐで。真っ直ぐすぎてとても怖くて。今すぐに目を逸らしたいのに、逸らすことは愚か、動くことすら出来なくなった。
「貴方、戦いすぎて頭でも可笑しくなったの?」
「酷いな!君、結構な暴言を吐くね…」
さすがに少し傷付いたよ……と、オールマイトが落ち込んだ様子で呟く。本当のことでしょと言うと、更に落ち込んだ様子だ。
「完全に言い負かされてますね、オールマイトさん」
「とても面白い光景を見れて私としては満足サ」
呆れたような気だるげな男の人の声と、高めの男の人の声が聞こえて来た。目を向けてみると、包帯でグルグル巻きになっている男の人とスーツを着た鼠……確か雄英の校長がやって来ていた。
「やっ、初めまして御伽綴さん。私のことは知っているかい?」
問に対し頷き、「雄英の校長の、根津って人」と応えるとその通り!と返された。
「で、こっちの包帯でグルグル巻きになっている不審者みたいな人はA組の担任の相澤君!」
そう言いながら隣に居る人のことを指差す。そんな校長に対し「不審者みたいはやめてください、校長」と、相澤と呼ばれた人が抗議している。A組の担任…ということは死柄木に壊されかけていた人か。死柄木だけでなく、脳無にも大分痛め付けられていたのにもう仕事復帰しているの?どんなメンタルしてるのよ。再起不能レベルまでやられていたように見えたけど。相澤と呼ばれた人が校長から私へと視線を移した。じっと私のことを見つめる目は、少し冷たい。オール・フォー・ワンや死柄木とはまた違った威圧感を感じる。……心の内全てを見透かされてしまいそうで、どこか居心地悪い。
「先ほどオールマイトも言っていたように、君には雄英のヒーロー科、A組へ通ってもらうことになったのサ!だからオールマイトと相澤君に一緒に来てもらったんだ」
君に色々と説明しないといけないからね、とそう付け加えた。
「説明?えぇ、しっかりと説明してもらうわ。私が雄英の生徒…それもヒーロー科の生徒になるなんてどういうことなの」
「君を最初は他のヴィランと同様、逮捕しようという話が出たんだ。だがオールマイトや一部の生徒達の証言を聞き、本当に逮捕すべき人物なのかという話に私達教師間でなったんだ」
どうしてそんな話題になったんだ。ヴィランの集団と一緒にいたのだから逮捕一択でしょ、そう呟くと
「そうだろうね。だがどうしても、私には…いや、私だけじゃない。あの場にいたほとんどの者には君がヴィランに見えなかったんだ。ヴィランに捕われ、助けを求める幼い少女にしか見えなかった」
校長の話を聞いていたオールマイトが口を開いた。
「助けを求める?私が?」
それはとんだ思い込みね。揃いも揃って可笑しいんじゃないの。思わず悪態を吐いてしまう。
「…校長、オールマイトさん。やはりやめましょう、いくら言ってもこの子を説得するのは無理です。合理性に欠ける」
2人の話を黙って聞いていた相澤という人が口を開いた。
「単刀直入に言わせてもらう。オールマイトや校長の言う様にお前を保護しようと言っている人物は多い。だがそれと同時に、俺を含めた大半の人間はお前を完全な保護対象だとは思っていない」
じっと私のことを見つめ、一切目を逸らさずに言う。
「正直俺はお前を疑っている。わざと俺達の前で被害者面して雄英へ保護してもらうという名目で、雄英の中へ潜り込もうとしているんじゃないかってな。俺以外にも、そう疑いを持っている者は多い」
「あ、相澤君?!何もそこまでも言わなくても…!」
オールマイトは止めようとしているがそんなこともお構いなしに相澤さんが続ける。
「保護とは言ってもな、どちらかというと監視という意味合いの方が強い。即ちお前がどれだけ保護されるのが嫌だと言おうと、雄英に通うのが嫌だと言おうと、悪いがお前に拒否権はない」
私のことを見据えるその目はとても真っ直ぐで。真っ直ぐすぎてとても怖くて。今すぐに目を逸らしたいのに、逸らすことは愚か、動くことすら出来なくなった。