鳥籠の中夢視る
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もう2度と、轟君は私に声を掛けてくることはないだろう。そう思っていたのに
「今日は体育祭だな。御伽は出場しないけど、見学はするんだよな。学校まで一緒に行こう」
なんで、声を掛けてこないどころか迎えに来てるのこの人。
「どうした?険しい顔して」
具合悪いのか?と聞いてくる轟君は一体何を思っているんだろう。
「……どうして来たの」
そう尋ねると
「目的地一緒なんだからいいだろ。こんなとこで突っ立ってたら遅刻しちまうぞ。早く行こう」
と言って、私の手を引いて歩きだす。……聞きたいことは、そういうことじゃないんだけども……。
「轟君、昨日の私の言動覚えてないの?」
「えっ。覚えてるけど。昨日の出来事を1日で忘れるわけないだろ。お前、俺のことバカだと思ってんのか」
少しムッとしたような顔をしている。そういう意味じゃないと言ったらとても不思議そうな顔で
「そうなのか?じゃあどういう意味なんだ」
と聞いてくる。どういう…って……。
「昨日の…というか私の普段の言動ってかなり嫌な感じだと思うのだけど。特に昨日なんて、かなり不愉快なことを言ってしまったと思うのだけど。なのに、朝1番に迎えに来て、一緒に登校しようとするなんて意味がわからない。そう思ったの」
そういうと轟君はきょとんとしながら
「不愉快な発言?そんなのしてたか?」
と言ってきた。
「えっ……」
あまりにも予想外だった返答に、思わず素っ頓狂な声を出してしまった。
「確かに助けてほしいって思ったことも、救われたいって思ったこともないっつわれた時はちょっとショックだったけど、不愉快だとは思わねぇよ」
また、私のことを真っ直ぐと見つめながら言い切る。なんで、こんなに強い目を出来るの……?どうしてこんなにはっきりと、迷いも一切なく、言い切れるの……?
「昨日も言っただろ。俺は御伽を助けたい、仲良くなりたいって。その気持ちは絶対に何があっても変わらねぇ」
真っ直ぐと見つめてくる、曇り1つない、目が、怖い。目を逸らしたい……そう思っているのに、なぜか逸らすことが出来ない。
「だからこれからも、朝は迎えに来る」
だから、学校まで一緒に行こう。そう語りかけてくる轟君の表情は、とても優しく笑っている。なんで……どうして、こんな笑顔が出来るの……?
「あ、ちょっと長く話し込みすぎたな。そろそろ行かないと遅刻になっちまう」
私の疑問なんて気にもしていないらしい轟君は
「早く行こう」
と言って私の腕を引きながら歩き出した。
「御伽」
不意に轟君が私のことを呼んだ。
「……何」
そう聞き返してみると
「俺のこと、思い出したか?」
数日前に問い掛けてきたことと、同じことを問いかけてきた。
「……前にも言ったでしょ。私は貴方のこと、知らないって」
そして私も、この前の時と同じ返答をする。と、
「そうか……」
と、やっぱり轟君は、残念そうな答えで少し寂しそうな表情を浮かべて呟いた。
「今日は体育祭だな。御伽は出場しないけど、見学はするんだよな。学校まで一緒に行こう」
なんで、声を掛けてこないどころか迎えに来てるのこの人。
「どうした?険しい顔して」
具合悪いのか?と聞いてくる轟君は一体何を思っているんだろう。
「……どうして来たの」
そう尋ねると
「目的地一緒なんだからいいだろ。こんなとこで突っ立ってたら遅刻しちまうぞ。早く行こう」
と言って、私の手を引いて歩きだす。……聞きたいことは、そういうことじゃないんだけども……。
「轟君、昨日の私の言動覚えてないの?」
「えっ。覚えてるけど。昨日の出来事を1日で忘れるわけないだろ。お前、俺のことバカだと思ってんのか」
少しムッとしたような顔をしている。そういう意味じゃないと言ったらとても不思議そうな顔で
「そうなのか?じゃあどういう意味なんだ」
と聞いてくる。どういう…って……。
「昨日の…というか私の普段の言動ってかなり嫌な感じだと思うのだけど。特に昨日なんて、かなり不愉快なことを言ってしまったと思うのだけど。なのに、朝1番に迎えに来て、一緒に登校しようとするなんて意味がわからない。そう思ったの」
そういうと轟君はきょとんとしながら
「不愉快な発言?そんなのしてたか?」
と言ってきた。
「えっ……」
あまりにも予想外だった返答に、思わず素っ頓狂な声を出してしまった。
「確かに助けてほしいって思ったことも、救われたいって思ったこともないっつわれた時はちょっとショックだったけど、不愉快だとは思わねぇよ」
また、私のことを真っ直ぐと見つめながら言い切る。なんで、こんなに強い目を出来るの……?どうしてこんなにはっきりと、迷いも一切なく、言い切れるの……?
「昨日も言っただろ。俺は御伽を助けたい、仲良くなりたいって。その気持ちは絶対に何があっても変わらねぇ」
真っ直ぐと見つめてくる、曇り1つない、目が、怖い。目を逸らしたい……そう思っているのに、なぜか逸らすことが出来ない。
「だからこれからも、朝は迎えに来る」
だから、学校まで一緒に行こう。そう語りかけてくる轟君の表情は、とても優しく笑っている。なんで……どうして、こんな笑顔が出来るの……?
「あ、ちょっと長く話し込みすぎたな。そろそろ行かないと遅刻になっちまう」
私の疑問なんて気にもしていないらしい轟君は
「早く行こう」
と言って私の腕を引きながら歩き出した。
「御伽」
不意に轟君が私のことを呼んだ。
「……何」
そう聞き返してみると
「俺のこと、思い出したか?」
数日前に問い掛けてきたことと、同じことを問いかけてきた。
「……前にも言ったでしょ。私は貴方のこと、知らないって」
そして私も、この前の時と同じ返答をする。と、
「そうか……」
と、やっぱり轟君は、残念そうな答えで少し寂しそうな表情を浮かべて呟いた。
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