アサガオ
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A組の子達、良い人そうな人ばっかりだったなぁ。みんな親切そうだった。焦凍、良いクラスになれたみたいで安心した。……1人や2人でもいいから、友達出来てるといいな。小さい頃からずっと、パパの教育のせいで同い年の子達…それどころか私達兄妹とも遊んだことのなかった焦凍は、友達という存在がいない。焦凍のことをかっこいいとか好きとか言っている子達は沢山いたけど、その子達はみんな焦凍のことをちゃんと見ない。褒めるのは顔や個性のことや頭がいい事とか上っ面ばっかり。誰も、『轟焦凍』のことを見てくれなかった。内面を見ようともしてくれなかった。そんな子達に焦凍の話しをされるのが、嫌で嫌で仕方なかった。
「夏菜芽のお兄ちゃんてかっこよくて大人びてて頭が良くて素敵だよね。冷たい感じがするけどもそこがまたいいよね!」
中学生の頃にクラスの女の子達からそんな風に言われてびっくりした。かっこよくて頭が良いって部分以外私の知っている焦凍とあまりにも違いすぎたんだもん。だから
「焦凍は大人びてなんかないよ。冷たくもないんだよ。あれでいてね、すっごい天然ボケなんだよ。可愛いの。お兄ちゃんだけど、たまに弟みたいなんだ。けど、私が元気なかったりすると絶対に気がついてくれてね、それで『夏菜芽…蕎麦、食うか?』って、自分の大好きな蕎麦を分けようとしてくれるの。良いお兄ちゃんでしょ」
そう言ったらその子は「えっ嘘だ―!轟君はそんなキャラじゃないよ!」と言って信じてくれなかった。本当なのに。寧ろみんなの言う焦凍の方が違うのに。雄英では、焦凍のことをちゃんと見てくれる人に出会えるといいな。
「夏菜芽!!!」
「うわっびっくりした!!パパ何、勝手に部屋入って来ないでよ!!」
1人部屋で明日の予習をしながら物思いに耽っていると、突然パパが部屋に入ってきて驚き声を上げてしまった。
「さっきお前のクラスの担任から電話がかかって来た。体育祭でリカバリーガールの手伝いをするってどういうことだ!」
あっ、先生リカバリーガールに聞いてくれたんだ。そして手伝いすること快諾して貰えたんだ。良かった。
パパすごい剣幕で怒鳴ってる。
「体育祭不参加の代わりに何かしたいって思ったから先生にリカバリーガールの手伝いをさせて貰えないかって頼んだんだよ」
そう言うとパパは怪訝な顔で
「なんでだ…クラスメイトの応援に励めばいいだろ…」
と不満げに言う。
「見てるだけなんて嫌だよ。自分に出来ることを何かしたいの。言われた通り体育祭自体には参加しないってことにしたんだからいいでしょ?」
というとパパはバツが悪そうな顔をしつつ、諦めたかのように「わかった…」と呟いた。…こういうとこ、ほんとパパと焦凍はそっくりだ。反応の仕方が全く同じ。変なとこばっかりそっくりな親子。
「リカバリーガールに迷惑を掛けるんじゃないぞ?それから、器具とかで怪我をしない様にな。あと、怪我人の様子を見て具合が悪くなったりしたらすぐに誰かに伝えろ」
こういう、私に対して異常に過保護なとこもそっくりだ。
「大丈夫だよ!そんなこと言われなくてもわかってる!!パパ私のこと何歳だと思ってんの!!!」
家族の中で私だけが無個性だからということもあってか、家族はみんなことある事に私の心配をする。
私は家族みんなからとても大切にされていて、すごく愛されている。それはよくわかっているけれどもいくらなんでもみんな、揃いも揃って過保護すぎると思う。
心配してくれるのはありがたいし嬉しいけれども、ここまでされると自分はそんなに信用できない人物なのかなと思ってしまい、少し悲しくなる。
私がちゃんと、個性のある人間だったらみんなにここまで心配させずに済んだのかな。
「夏菜芽のお兄ちゃんてかっこよくて大人びてて頭が良くて素敵だよね。冷たい感じがするけどもそこがまたいいよね!」
中学生の頃にクラスの女の子達からそんな風に言われてびっくりした。かっこよくて頭が良いって部分以外私の知っている焦凍とあまりにも違いすぎたんだもん。だから
「焦凍は大人びてなんかないよ。冷たくもないんだよ。あれでいてね、すっごい天然ボケなんだよ。可愛いの。お兄ちゃんだけど、たまに弟みたいなんだ。けど、私が元気なかったりすると絶対に気がついてくれてね、それで『夏菜芽…蕎麦、食うか?』って、自分の大好きな蕎麦を分けようとしてくれるの。良いお兄ちゃんでしょ」
そう言ったらその子は「えっ嘘だ―!轟君はそんなキャラじゃないよ!」と言って信じてくれなかった。本当なのに。寧ろみんなの言う焦凍の方が違うのに。雄英では、焦凍のことをちゃんと見てくれる人に出会えるといいな。
「夏菜芽!!!」
「うわっびっくりした!!パパ何、勝手に部屋入って来ないでよ!!」
1人部屋で明日の予習をしながら物思いに耽っていると、突然パパが部屋に入ってきて驚き声を上げてしまった。
「さっきお前のクラスの担任から電話がかかって来た。体育祭でリカバリーガールの手伝いをするってどういうことだ!」
あっ、先生リカバリーガールに聞いてくれたんだ。そして手伝いすること快諾して貰えたんだ。良かった。
パパすごい剣幕で怒鳴ってる。
「体育祭不参加の代わりに何かしたいって思ったから先生にリカバリーガールの手伝いをさせて貰えないかって頼んだんだよ」
そう言うとパパは怪訝な顔で
「なんでだ…クラスメイトの応援に励めばいいだろ…」
と不満げに言う。
「見てるだけなんて嫌だよ。自分に出来ることを何かしたいの。言われた通り体育祭自体には参加しないってことにしたんだからいいでしょ?」
というとパパはバツが悪そうな顔をしつつ、諦めたかのように「わかった…」と呟いた。…こういうとこ、ほんとパパと焦凍はそっくりだ。反応の仕方が全く同じ。変なとこばっかりそっくりな親子。
「リカバリーガールに迷惑を掛けるんじゃないぞ?それから、器具とかで怪我をしない様にな。あと、怪我人の様子を見て具合が悪くなったりしたらすぐに誰かに伝えろ」
こういう、私に対して異常に過保護なとこもそっくりだ。
「大丈夫だよ!そんなこと言われなくてもわかってる!!パパ私のこと何歳だと思ってんの!!!」
家族の中で私だけが無個性だからということもあってか、家族はみんなことある事に私の心配をする。
私は家族みんなからとても大切にされていて、すごく愛されている。それはよくわかっているけれどもいくらなんでもみんな、揃いも揃って過保護すぎると思う。
心配してくれるのはありがたいし嬉しいけれども、ここまでされると自分はそんなに信用できない人物なのかなと思ってしまい、少し悲しくなる。
私がちゃんと、個性のある人間だったらみんなにここまで心配させずに済んだのかな。