アサガオ
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「双子の妹ー??!!!」
見事なくらいにハモった僕らA組の絶叫が辺り一面に響き渡った。
僕のノートを拾って届けに来てくれた女子生徒は轟君の彼女さん―――ではなく、双子の妹の轟夏菜芽さんだという。三つ編みに結んだ赤い髪の毛と、小学生くらいに見えそうな小柄な体格が印象的な人だ。
「なんだ妹かー。てっきり彼女かと思ったー」
つまんないのー、という芦戸さんに対して「なぁ」と上鳴君が同意している。
「双子ってだけあってなんとなく2人共似てるね。目の感じとか」
2人のことを見ながら耳朗さんがいうと轟君が「初めて言われたな」と言い、それに対して轟さんも「私達双子といっても二卵性だからね」と返答した。
そうは言うけれども耳朗さんの言う様に、髪色は轟君の片側…左側って言い方でいいのかな?に、目の色や雰囲気は右側に似ているなと思った。
「というか夏菜芽何しにヒーロー科まで来たんだ」
迷子か?という轟君に「そんな訳ないでしょ!」と轟さんが怒った様につっこむ。
「僕が落としたノートを拾ってくれてそれでわざわざ届けに来てくれたんだよ」
そう説明すると「そうだったのか…偉いな夏菜芽、良い子だ」そう言いながら轟さんの頭を撫で始める轟君。すると轟さんは更に怒った様に「ちょっとやめてよ焦凍!頭撫でないで!子ども扱いしないでってば!!」と手を払おうとしているが「俺は夏菜芽のお兄ちゃんなんだから、妹が良いことしたなら頭撫でて褒めないとだろ」そう言いながら頭を撫で続けている。…なんか、轟君の意外な一面を見た気がする。こういっちゃ失礼かもしれないけど、轟君てシスコンなのかな…。2人のやり取りに僕以外のみんなも気まずそうにしている。
「そういや轟妹、緑谷にノート届けに来たとも言ってたけど、轟にもなんか話すことあるって言ってなかったか?」
2人のやり取りに苦笑しつつ切島君が会話に入り轟さんに質問すると、轟さんは「あっそうだった」と言って轟君に「体育祭のこと、担任にちゃんと伝えてきたよ」といった。それを聞くと轟君は一瞬だけ安心したような顔をして、「そうか」と答えた。体育祭のことってなんだろう。
「それでね、リカバリーガールの手伝いをさせて貰えないかって頼んで来た」
リカバリーガールの手伝い…?体育祭には参加しないってことだろうか。
「えっ…なんで…」
轟さんの話しに、轟君が眉間に皺を寄せた。
「だって参加しないなら責めて何か自分に出来る事してたいんだもん。黙ってなんにもせずにみんなが体育祭に参加しているとこを1人で見てるだけなんて絶対に嫌。約束通り体育祭には出ないんだからそれくらいいいでしょ?」
そういう轟さんの言葉を聞くと轟君は押し黙って、「わかった…」とバツが悪そうに言った。
「まぁまだ手伝わせて貰えるって決まった訳じゃないんだけどね」
と、2人はそんなやり取りを続けている。
「夏菜芽ちゃん、体育祭出ないの?」
2人の話しに僕と同じ疑問を持ったらしい葉隠さんが質問した。
「うん。参加するって言ったら家族全員に危ないからって反対されたからね」
と少し、拗ねた様に轟さんが言う。そんな彼女から轟君が目を逸らした。
「家族全員から?なんで…出たいって言ってるのにちょっと酷いんじゃない?」
「つか危ないからって過保護すぎねぇ?体育祭くらいで」
耳朗さんと瀬呂君が口を挟むと轟君が少し険しい顔をして、そんな3人の様子に轟さんが慌てた様に
「やっあの、私、無個性なの!だから、さ…。だから、乱戦になった時とか自力でなんとか出来ないし、怪我とかしたら、大変でしょ?だからみんな出るなって言ったんだよ」
そう説明した。無個性…その言葉に、気まずそうな顔で
「あっそう、なんだ…ごめん、事情も知らないくせに勝手なこと言っちゃって…」
「そりゃ確かに、あぶねェってなるよな…。雄英の体育祭だと…わりぃ…」
耳朗さんと瀬呂君が謝罪した。そんな2人に「気にしないで。こっちこそこんな話聞かせちゃってごめんね」と、轟さんも苦笑気味に謝罪した。……轟さんて、優しい人なんだな。
「でもなんでリカバリーガールの手伝いさせて貰おうって思ったんだ?」
せっかくなら見学でもして轟とか友達の応援でもしてやればいいんじゃね?という上鳴君に対して
「見学するだけなんて嫌だよ。退屈だし暇だし。ていうかみんなが頑張ってる中1人で応援してるってなんか寂しいし、申し訳ない気持ちになりそうだし。参加できないならせめて、何か自分に出来ることを見つけないとと思って、何かないかなって考えてみたの。それで、軽い怪我とかした人の手当てとかだったら私にも協力出来るんじゃないかなって。だから担任にリカバリーガールに掛け合ってもらえないかって頼んで来たの」
そんな返答をする轟さんに上鳴君や他のみんなも納得した様に声を上げた。
参加しないならせめて、何か自分に出来ることを見つけないと…か。轟さんは自立心のしっかりした人なんだなと思った。それと同時に、何か自分に出来ることを見つけないとと言った時の轟さんの顔が少し、悲しそうに見えたのは僕の気のせいだろうか。
見事なくらいにハモった僕らA組の絶叫が辺り一面に響き渡った。
僕のノートを拾って届けに来てくれた女子生徒は轟君の彼女さん―――ではなく、双子の妹の轟夏菜芽さんだという。三つ編みに結んだ赤い髪の毛と、小学生くらいに見えそうな小柄な体格が印象的な人だ。
「なんだ妹かー。てっきり彼女かと思ったー」
つまんないのー、という芦戸さんに対して「なぁ」と上鳴君が同意している。
「双子ってだけあってなんとなく2人共似てるね。目の感じとか」
2人のことを見ながら耳朗さんがいうと轟君が「初めて言われたな」と言い、それに対して轟さんも「私達双子といっても二卵性だからね」と返答した。
そうは言うけれども耳朗さんの言う様に、髪色は轟君の片側…左側って言い方でいいのかな?に、目の色や雰囲気は右側に似ているなと思った。
「というか夏菜芽何しにヒーロー科まで来たんだ」
迷子か?という轟君に「そんな訳ないでしょ!」と轟さんが怒った様につっこむ。
「僕が落としたノートを拾ってくれてそれでわざわざ届けに来てくれたんだよ」
そう説明すると「そうだったのか…偉いな夏菜芽、良い子だ」そう言いながら轟さんの頭を撫で始める轟君。すると轟さんは更に怒った様に「ちょっとやめてよ焦凍!頭撫でないで!子ども扱いしないでってば!!」と手を払おうとしているが「俺は夏菜芽のお兄ちゃんなんだから、妹が良いことしたなら頭撫でて褒めないとだろ」そう言いながら頭を撫で続けている。…なんか、轟君の意外な一面を見た気がする。こういっちゃ失礼かもしれないけど、轟君てシスコンなのかな…。2人のやり取りに僕以外のみんなも気まずそうにしている。
「そういや轟妹、緑谷にノート届けに来たとも言ってたけど、轟にもなんか話すことあるって言ってなかったか?」
2人のやり取りに苦笑しつつ切島君が会話に入り轟さんに質問すると、轟さんは「あっそうだった」と言って轟君に「体育祭のこと、担任にちゃんと伝えてきたよ」といった。それを聞くと轟君は一瞬だけ安心したような顔をして、「そうか」と答えた。体育祭のことってなんだろう。
「それでね、リカバリーガールの手伝いをさせて貰えないかって頼んで来た」
リカバリーガールの手伝い…?体育祭には参加しないってことだろうか。
「えっ…なんで…」
轟さんの話しに、轟君が眉間に皺を寄せた。
「だって参加しないなら責めて何か自分に出来る事してたいんだもん。黙ってなんにもせずにみんなが体育祭に参加しているとこを1人で見てるだけなんて絶対に嫌。約束通り体育祭には出ないんだからそれくらいいいでしょ?」
そういう轟さんの言葉を聞くと轟君は押し黙って、「わかった…」とバツが悪そうに言った。
「まぁまだ手伝わせて貰えるって決まった訳じゃないんだけどね」
と、2人はそんなやり取りを続けている。
「夏菜芽ちゃん、体育祭出ないの?」
2人の話しに僕と同じ疑問を持ったらしい葉隠さんが質問した。
「うん。参加するって言ったら家族全員に危ないからって反対されたからね」
と少し、拗ねた様に轟さんが言う。そんな彼女から轟君が目を逸らした。
「家族全員から?なんで…出たいって言ってるのにちょっと酷いんじゃない?」
「つか危ないからって過保護すぎねぇ?体育祭くらいで」
耳朗さんと瀬呂君が口を挟むと轟君が少し険しい顔をして、そんな3人の様子に轟さんが慌てた様に
「やっあの、私、無個性なの!だから、さ…。だから、乱戦になった時とか自力でなんとか出来ないし、怪我とかしたら、大変でしょ?だからみんな出るなって言ったんだよ」
そう説明した。無個性…その言葉に、気まずそうな顔で
「あっそう、なんだ…ごめん、事情も知らないくせに勝手なこと言っちゃって…」
「そりゃ確かに、あぶねェってなるよな…。雄英の体育祭だと…わりぃ…」
耳朗さんと瀬呂君が謝罪した。そんな2人に「気にしないで。こっちこそこんな話聞かせちゃってごめんね」と、轟さんも苦笑気味に謝罪した。……轟さんて、優しい人なんだな。
「でもなんでリカバリーガールの手伝いさせて貰おうって思ったんだ?」
せっかくなら見学でもして轟とか友達の応援でもしてやればいいんじゃね?という上鳴君に対して
「見学するだけなんて嫌だよ。退屈だし暇だし。ていうかみんなが頑張ってる中1人で応援してるってなんか寂しいし、申し訳ない気持ちになりそうだし。参加できないならせめて、何か自分に出来ることを見つけないとと思って、何かないかなって考えてみたの。それで、軽い怪我とかした人の手当てとかだったら私にも協力出来るんじゃないかなって。だから担任にリカバリーガールに掛け合ってもらえないかって頼んで来たの」
そんな返答をする轟さんに上鳴君や他のみんなも納得した様に声を上げた。
参加しないならせめて、何か自分に出来ることを見つけないと…か。轟さんは自立心のしっかりした人なんだなと思った。それと同時に、何か自分に出来ることを見つけないとと言った時の轟さんの顔が少し、悲しそうに見えたのは僕の気のせいだろうか。