アサガオ
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「ただいま」
夕飯を作っていると焦凍が帰ってきた。
「お帰りー。今日大丈夫だった?A組ヴィランに襲撃されたって聞いたけど」
そう聞きつつも、まぁ焦凍なら大丈夫だったんだろうと思いながら返答を待っていると
「おう、大丈夫だ。夏菜芽の方こそ、食堂大変なことになってたけど大丈夫だったか?怪我とかしなかったか?」
心配そうに私の顔を見てくる焦凍に大丈夫だったと伝えるとホッと息を吐いて良かったと言った。…この優しさを、もう少し他人にも向けてあげればいいのに。そしたらみんな、焦凍がすごく優しい人だってわかってくれるのに。
「人込みに呑まれて転びそうになったけどヒーロー科の子が助けてくれたから怪我せずに済んだよ」
「転びそうに…?ほんとに大丈夫だったのか…?怪我、ほんとにしてないのか…?」
大丈夫だっつってんじゃん。転びはしなかったって言ってるのわからないのかこいつは。この私への過保護っぷりもいい加減どうにかしてほしいものだ。
「大丈夫だってば。焦凍私の話し聞いてた?」
「聞いてたから心配してるんだろ…」
「いやだから、転びそうになっただけで寸前のとこでヒーロー科の子が助けてくれたから大丈夫だって言ったじゃん」
そういうと焦凍は「うっ…」と呻き声を上げたかと思うと「ワリィ…」と呟いた。そんな様子に苦笑してしまう。
「そうそう、今日パパも冬姉も帰り遅いって。で、夏兄はまた彼女の家だって。だから夕飯は2人で食べろってさ」
「おう。…飯、なんだ?」
「肉じゃが。あと味噌汁と漬物もあるよ」
焦凍に夕飯のメニューを知らせると「そうか。夏菜芽の作る肉じゃが美味いから嬉しい」と微笑んだ。我が兄ながら、あまりの天然タラシっぷりが恐ろしい。
◇
「明日私ママの病院行こうと思ってるんだけど焦凍も行く?」
夕飯を食べ終えて食器を洗うのを手伝ってくれている焦凍に聞くと、焦凍は一瞬手を止めて。気まずそうに俯いて
「俺は、その、やめとく…」
と答えた。やっぱりかと思いつつ「うん、わかった。じゃあ1人で行ってくるね。お昼なんか作っておこうか?」というと
「いや、なんか買ってくるから大丈夫だ」
と答えられたのでじゃあ作らずに行くねと伝えるとおう、と返事をされた。
「……夏菜芽」
「何?」
「……いつも、ごめんな。お母さんのお見舞いとか、全部任せちまって」
すごく申し訳なさそうにいう焦凍にため息が出た。
「何で謝るの。別に焦凍悪いわけじゃないじゃん。気にしないでよね」
そう言うと焦凍はバツが悪そうに「おう…」と呟いた。
『夏菜芽…ごめんね、ごめんね、個性のある子に産んであげられなくて…!無個性なんかに産んでしまって、ごめんね…!』
気にしなくていいようなことを気にして、謝ったりしなくていいようなことを謝り続けてくるところ、本当にそっくり。そんなとこ似なくていいのに。
ママも焦凍も、私に謝るようなことしてなんていないのに。私に罪悪感感じる必要なんて、どこにもないのに。
夕飯を作っていると焦凍が帰ってきた。
「お帰りー。今日大丈夫だった?A組ヴィランに襲撃されたって聞いたけど」
そう聞きつつも、まぁ焦凍なら大丈夫だったんだろうと思いながら返答を待っていると
「おう、大丈夫だ。夏菜芽の方こそ、食堂大変なことになってたけど大丈夫だったか?怪我とかしなかったか?」
心配そうに私の顔を見てくる焦凍に大丈夫だったと伝えるとホッと息を吐いて良かったと言った。…この優しさを、もう少し他人にも向けてあげればいいのに。そしたらみんな、焦凍がすごく優しい人だってわかってくれるのに。
「人込みに呑まれて転びそうになったけどヒーロー科の子が助けてくれたから怪我せずに済んだよ」
「転びそうに…?ほんとに大丈夫だったのか…?怪我、ほんとにしてないのか…?」
大丈夫だっつってんじゃん。転びはしなかったって言ってるのわからないのかこいつは。この私への過保護っぷりもいい加減どうにかしてほしいものだ。
「大丈夫だってば。焦凍私の話し聞いてた?」
「聞いてたから心配してるんだろ…」
「いやだから、転びそうになっただけで寸前のとこでヒーロー科の子が助けてくれたから大丈夫だって言ったじゃん」
そういうと焦凍は「うっ…」と呻き声を上げたかと思うと「ワリィ…」と呟いた。そんな様子に苦笑してしまう。
「そうそう、今日パパも冬姉も帰り遅いって。で、夏兄はまた彼女の家だって。だから夕飯は2人で食べろってさ」
「おう。…飯、なんだ?」
「肉じゃが。あと味噌汁と漬物もあるよ」
焦凍に夕飯のメニューを知らせると「そうか。夏菜芽の作る肉じゃが美味いから嬉しい」と微笑んだ。我が兄ながら、あまりの天然タラシっぷりが恐ろしい。
◇
「明日私ママの病院行こうと思ってるんだけど焦凍も行く?」
夕飯を食べ終えて食器を洗うのを手伝ってくれている焦凍に聞くと、焦凍は一瞬手を止めて。気まずそうに俯いて
「俺は、その、やめとく…」
と答えた。やっぱりかと思いつつ「うん、わかった。じゃあ1人で行ってくるね。お昼なんか作っておこうか?」というと
「いや、なんか買ってくるから大丈夫だ」
と答えられたのでじゃあ作らずに行くねと伝えるとおう、と返事をされた。
「……夏菜芽」
「何?」
「……いつも、ごめんな。お母さんのお見舞いとか、全部任せちまって」
すごく申し訳なさそうにいう焦凍にため息が出た。
「何で謝るの。別に焦凍悪いわけじゃないじゃん。気にしないでよね」
そう言うと焦凍はバツが悪そうに「おう…」と呟いた。
『夏菜芽…ごめんね、ごめんね、個性のある子に産んであげられなくて…!無個性なんかに産んでしまって、ごめんね…!』
気にしなくていいようなことを気にして、謝ったりしなくていいようなことを謝り続けてくるところ、本当にそっくり。そんなとこ似なくていいのに。
ママも焦凍も、私に謝るようなことしてなんていないのに。私に罪悪感感じる必要なんて、どこにもないのに。