アサガオ
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その日もいつもと変わらないハズだった。
お昼ご飯に、大好きなうどんを友達と談笑しながら頬張っていたら突然、喧しいサイレンの音と避難するようにという放送が流れてきて平和なお昼の時間は終止符を打たれた。
放送を聞くとその場の全員がパニックになってしまった。何が起きたのかわからないままだったが私達もとりあえず避難するために食堂を後にした。
◇
食堂を出るとそこはもう人込みで大変なことになっていた。みんながみんな大パニックになってしまっている。
「ちょっ、どうすんのこれ…」
思わず呟いてしまった。
「何があったのかな?!状況全然わからないんだけど!!」
という友達の声を聞きながらどうしたものかと考えようとしたその時だった。
「って、あっちょっ…!」
「うわぁぁぁ、夏菜芽--!!!」
私は見事人込みに呑まれ、友達とはぐれてしまった。143cmという低身長はこういう時本当に困る。ちょっと、う、埋もれる…!息苦しい、今にも窒息してしまいそうだ…!ちょっまじでヤバイってこれ…!死ぬ!!!学校の食堂の廊下で人込みに押しつぶされて死ぬなんてそんなの絶対に嫌なんだけど…!って、あっ嘘躓いた!ちょっヤバイ転ぶ…!待ってこんな中転んだりしたら冗談抜きで死ぬんじゃ…。た、助けてパパ、焦凍…!!
「あっぶね!!」
割と本気で死を覚悟したその時、突然腕を掴まれて体勢を立て直され、転ぶことは何とか免れることが出来た。
驚いて顔を上げて腕を引いてくれた人の方を見てみると、赤いツンツンとした髪をオールバックにした男子生徒がいた。
「大丈夫か?」
何も言わずにいる私のことをその男子生徒は心配そうに見ている。慌てて大丈夫だと伝えるとその男子は安心した様に「そうか!よかったぜ!」と笑った。
人当たりの良さそうな笑顔をする子だなぁと思っていると突然頭上から「みなさーん!大丈ー夫!!」という叫び声が聞こえてきた。
声の方に目を向けてみるとそこには非常口の上に立ち、非常口と同じ様なポーズをした男子生徒がその場にいる人達に落ち着いて行動する様にと呼び掛けていた。その生徒の呼びかけのお陰で騒ぎは何とか収まり、入り込んできていたというマスコミ達もやって来た警察官へと引き渡され、事態は無事終息した。
「飯田の奴、結構やるな!」
「あぁ。あんな風に冷静に判断して即行動に移して事態を何とかしちまうなんて男だぜ…!」
私を助けてくれた子と、一緒にいた友達らしき子がそんな会話をしている。同じクラスなのかな。
「あの、ありがとう。お陰で怪我しないで済んだわ」
話しを遮ってしまって申し訳ないなと少し思いつつもこのままお礼も言わないのは嫌だったので赤髪の男の子にお礼を言った。するとその男子は
「ん?おう、気にすんな!それにしてもすげぇ騒ぎだったな!」
と朗らかに笑って答えた。
制服からして、ヒーロー科の生徒みたいだ。A組の子だろうか。焦凍のクラスメイトだったりして。優しげな笑顔が印象的な子だ。うちのパパとはまるで違う。
こんな風に笑顔で助けてくれるヒーローが来てくれたらきっと、すごく安心するだろうなぁ。パパも焦凍ももう少し、こんな風に笑顔を人に向けてあげればいいのになぁと思いつつ、オールマイトやこの子みたいな笑顔で人助けをするパパと焦凍を想像してみたら怖くなってきたので考えるのをやめた、そんな昼下がりに私と彼、切島鋭児朗は出会ったのだった。
お昼ご飯に、大好きなうどんを友達と談笑しながら頬張っていたら突然、喧しいサイレンの音と避難するようにという放送が流れてきて平和なお昼の時間は終止符を打たれた。
放送を聞くとその場の全員がパニックになってしまった。何が起きたのかわからないままだったが私達もとりあえず避難するために食堂を後にした。
◇
食堂を出るとそこはもう人込みで大変なことになっていた。みんながみんな大パニックになってしまっている。
「ちょっ、どうすんのこれ…」
思わず呟いてしまった。
「何があったのかな?!状況全然わからないんだけど!!」
という友達の声を聞きながらどうしたものかと考えようとしたその時だった。
「って、あっちょっ…!」
「うわぁぁぁ、夏菜芽--!!!」
私は見事人込みに呑まれ、友達とはぐれてしまった。143cmという低身長はこういう時本当に困る。ちょっと、う、埋もれる…!息苦しい、今にも窒息してしまいそうだ…!ちょっまじでヤバイってこれ…!死ぬ!!!学校の食堂の廊下で人込みに押しつぶされて死ぬなんてそんなの絶対に嫌なんだけど…!って、あっ嘘躓いた!ちょっヤバイ転ぶ…!待ってこんな中転んだりしたら冗談抜きで死ぬんじゃ…。た、助けてパパ、焦凍…!!
「あっぶね!!」
割と本気で死を覚悟したその時、突然腕を掴まれて体勢を立て直され、転ぶことは何とか免れることが出来た。
驚いて顔を上げて腕を引いてくれた人の方を見てみると、赤いツンツンとした髪をオールバックにした男子生徒がいた。
「大丈夫か?」
何も言わずにいる私のことをその男子生徒は心配そうに見ている。慌てて大丈夫だと伝えるとその男子は安心した様に「そうか!よかったぜ!」と笑った。
人当たりの良さそうな笑顔をする子だなぁと思っていると突然頭上から「みなさーん!大丈ー夫!!」という叫び声が聞こえてきた。
声の方に目を向けてみるとそこには非常口の上に立ち、非常口と同じ様なポーズをした男子生徒がその場にいる人達に落ち着いて行動する様にと呼び掛けていた。その生徒の呼びかけのお陰で騒ぎは何とか収まり、入り込んできていたというマスコミ達もやって来た警察官へと引き渡され、事態は無事終息した。
「飯田の奴、結構やるな!」
「あぁ。あんな風に冷静に判断して即行動に移して事態を何とかしちまうなんて男だぜ…!」
私を助けてくれた子と、一緒にいた友達らしき子がそんな会話をしている。同じクラスなのかな。
「あの、ありがとう。お陰で怪我しないで済んだわ」
話しを遮ってしまって申し訳ないなと少し思いつつもこのままお礼も言わないのは嫌だったので赤髪の男の子にお礼を言った。するとその男子は
「ん?おう、気にすんな!それにしてもすげぇ騒ぎだったな!」
と朗らかに笑って答えた。
制服からして、ヒーロー科の生徒みたいだ。A組の子だろうか。焦凍のクラスメイトだったりして。優しげな笑顔が印象的な子だ。うちのパパとはまるで違う。
こんな風に笑顔で助けてくれるヒーローが来てくれたらきっと、すごく安心するだろうなぁ。パパも焦凍ももう少し、こんな風に笑顔を人に向けてあげればいいのになぁと思いつつ、オールマイトやこの子みたいな笑顔で人助けをするパパと焦凍を想像してみたら怖くなってきたので考えるのをやめた、そんな昼下がりに私と彼、切島鋭児朗は出会ったのだった。