アサガオ
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緑谷と心操の試合の後は確か焦凍の試合だったよな。観客席急いで戻れば試合少しは見る事出来るかな。出来る事なら客席から応援したい。
「邪魔だ」
低く冷たい声が、耳に入って来た。この声は…
「醜態ばかりだな、焦凍」
あぁ、やっぱりそっか。
「左の力を使えば障害物競走も騎馬戦も圧倒出来たはずだろう。いい加減子どもじみた反抗は辞めろ。お前にはオールマイトを超えるという義務があるんだぞ?わかっているのか?兄さんらとは違う、お前は最高傑作なんだぞ」
まただ。パパはまた、焦凍のことを物みたいに言ってる。やめてよ、焦凍は焦凍だよ。パパの道具じゃないって、そろそろわかってよ。…パパのこと大好きだけどでも、それでもやっぱり、焦凍に接してる時のパパは、焦凍のことを物みたいに言うパパのことは、大っ嫌いだ。
◇
焦凍とパパにばれないように、こっそりとその場を後にした。2人には多分気がつかれていないと思う。…なんか観客席行くの嫌だなぁ。どうしよう。
「あれ、轟妹じゃねぇか。こんなとこでどした?」
俯いていると声を掛けられた。顔を上げてみるとそこには、
「あっ…切島…」
切島が立っていた。
「ちょっとね。そっちこそどうしたの?出番あるんじゃない?こんなとこにいて大丈夫なの?」
「おう、だから初戦に向けて便所行っとこうと思ってよ。今済まして会場戻るとこだ。そっちはどした?リカバリーガールの手伝いするっつってたけど…」
「あ、うん。後はもう個人戦であんま怪我人とか沢山来ないだろうからもういいよって言われて。だから今から私も会場戻ろうかなって思ってて…」
そう答えると「そうなのかー…?」と、なんだか腑に落ちないと言いたげな反応をされた。
「…何?私なんか変なこと言った?」
少しイラッとしてしまいなんだか感じの悪い聞き方をしてしまった気がする。
「いや…変とかじゃねェけど…その…おめぇ、元気なさそうに見えてよ。なんかあったのかなって。ってあっ…勘違いだったら悪ぃ!!」
「えっ…あ、ごめん…」
顔と態度に出ちゃってたんだ。
「いや別に、謝るようなことじゃねぇだろ?えっと…なんかあったのか?」
俺でよけりゃ、相談とかのろうか?と、心配そうに聞いてきた。
「ありがとう。ちょっと考え事してただけだから、大丈夫」
「そうか?なら良いけど…」
そう呟いたかと思うと、急に何かを思い出したかのように「って!あっ!!」と声をあげて
「なぁ!今轟…おめぇの兄貴試合してるとこじゃねェのか?応援!してやらなくていいのか?!」
と、焦った様に言う。
焦凍の試合…確かに応援はしたい、けど。でもなんか、やっぱあんまり見たくない、かな。
俯き「うん…」と呟く私に切島が心配そうに
「轟妹…?おめぇほんとに大丈夫か…?悩みとか、マジでないのか…?」
聞いてくる。…親切な人なんだなぁ…。
「あの…ちょっと、パパ…お父さんのことで、悩んでるっていうか、なんていうか、なんだ…」
「親父さん?あー…そっか、家族間のことじゃ俺みてぇな対して付き合いもねぇ奴には言い辛いよな…ごめんな、詮索っぽい事しちまって…」
眉を下げて申し訳なさそうに謝ってくる切島に慌てて
「えっ!そんな謝んないでよ!私の方こそ、変に気遣わせちゃってごめんね。あとさっき、ちょっと感じ悪かったよね。イライラしててつい、当たっちゃった。ごめん」
頭を下げて謝罪すると、
「えっ?!いやいやいや、感じ悪くなんかなかったっての!俺の方こそ悪かったって!」
そう謝り返された。土下座するんじゃないかって勢いで頭下げてる。そんな切島見てたら、思わず吹き出してしまった。
そして笑いが止まらなくなってしまった。笑ってる私のことを、ぽかんとしながら切島が見てる。その顔を見たらまた笑ってしまって。私のそんな態度に釣られたらしく、切島も一緒に笑ってきた。
◇
「切島、ありがと。お陰でなんか少し元気出た」
お礼を言うと切島はきょとんとしつつも、
「おう、よくわかんねぇけど力になれたなら良かったぜ!」
と、初めて会ったあの時と同じ笑顔で言ってくれた。
…なんだろ。なんか今、ちょっと変な感じした気がする。
「邪魔だ」
低く冷たい声が、耳に入って来た。この声は…
「醜態ばかりだな、焦凍」
あぁ、やっぱりそっか。
「左の力を使えば障害物競走も騎馬戦も圧倒出来たはずだろう。いい加減子どもじみた反抗は辞めろ。お前にはオールマイトを超えるという義務があるんだぞ?わかっているのか?兄さんらとは違う、お前は最高傑作なんだぞ」
まただ。パパはまた、焦凍のことを物みたいに言ってる。やめてよ、焦凍は焦凍だよ。パパの道具じゃないって、そろそろわかってよ。…パパのこと大好きだけどでも、それでもやっぱり、焦凍に接してる時のパパは、焦凍のことを物みたいに言うパパのことは、大っ嫌いだ。
◇
焦凍とパパにばれないように、こっそりとその場を後にした。2人には多分気がつかれていないと思う。…なんか観客席行くの嫌だなぁ。どうしよう。
「あれ、轟妹じゃねぇか。こんなとこでどした?」
俯いていると声を掛けられた。顔を上げてみるとそこには、
「あっ…切島…」
切島が立っていた。
「ちょっとね。そっちこそどうしたの?出番あるんじゃない?こんなとこにいて大丈夫なの?」
「おう、だから初戦に向けて便所行っとこうと思ってよ。今済まして会場戻るとこだ。そっちはどした?リカバリーガールの手伝いするっつってたけど…」
「あ、うん。後はもう個人戦であんま怪我人とか沢山来ないだろうからもういいよって言われて。だから今から私も会場戻ろうかなって思ってて…」
そう答えると「そうなのかー…?」と、なんだか腑に落ちないと言いたげな反応をされた。
「…何?私なんか変なこと言った?」
少しイラッとしてしまいなんだか感じの悪い聞き方をしてしまった気がする。
「いや…変とかじゃねェけど…その…おめぇ、元気なさそうに見えてよ。なんかあったのかなって。ってあっ…勘違いだったら悪ぃ!!」
「えっ…あ、ごめん…」
顔と態度に出ちゃってたんだ。
「いや別に、謝るようなことじゃねぇだろ?えっと…なんかあったのか?」
俺でよけりゃ、相談とかのろうか?と、心配そうに聞いてきた。
「ありがとう。ちょっと考え事してただけだから、大丈夫」
「そうか?なら良いけど…」
そう呟いたかと思うと、急に何かを思い出したかのように「って!あっ!!」と声をあげて
「なぁ!今轟…おめぇの兄貴試合してるとこじゃねェのか?応援!してやらなくていいのか?!」
と、焦った様に言う。
焦凍の試合…確かに応援はしたい、けど。でもなんか、やっぱあんまり見たくない、かな。
俯き「うん…」と呟く私に切島が心配そうに
「轟妹…?おめぇほんとに大丈夫か…?悩みとか、マジでないのか…?」
聞いてくる。…親切な人なんだなぁ…。
「あの…ちょっと、パパ…お父さんのことで、悩んでるっていうか、なんていうか、なんだ…」
「親父さん?あー…そっか、家族間のことじゃ俺みてぇな対して付き合いもねぇ奴には言い辛いよな…ごめんな、詮索っぽい事しちまって…」
眉を下げて申し訳なさそうに謝ってくる切島に慌てて
「えっ!そんな謝んないでよ!私の方こそ、変に気遣わせちゃってごめんね。あとさっき、ちょっと感じ悪かったよね。イライラしててつい、当たっちゃった。ごめん」
頭を下げて謝罪すると、
「えっ?!いやいやいや、感じ悪くなんかなかったっての!俺の方こそ悪かったって!」
そう謝り返された。土下座するんじゃないかって勢いで頭下げてる。そんな切島見てたら、思わず吹き出してしまった。
そして笑いが止まらなくなってしまった。笑ってる私のことを、ぽかんとしながら切島が見てる。その顔を見たらまた笑ってしまって。私のそんな態度に釣られたらしく、切島も一緒に笑ってきた。
◇
「切島、ありがと。お陰でなんか少し元気出た」
お礼を言うと切島はきょとんとしつつも、
「おう、よくわかんねぇけど力になれたなら良かったぜ!」
と、初めて会ったあの時と同じ笑顔で言ってくれた。
…なんだろ。なんか今、ちょっと変な感じした気がする。