だって好きだもん!/エース
だって好きだもん!:エース
「え!!エース隊長と付き合ってるんですか!!」
「うん、そーだよ」
何番隊所属か。食堂でみんなでご飯を食べていたら割と新しい家族が叫んだ。何となく2番隊に入ったばかりの人かな。目をこれでもかってぐらい見開いて驚かれて、別にいいけどそこまでいい反応しなくてもと笑ってしまう。まあ、そんな反応させてしまうのは私たちがあんまり恋人らしいことをしないからかもだけど。
エースと私は付き合ってる。まあ、付き合うまでに右往左往あったんだけどそこは省かせてもらおう。私たちは付き合うまでにいろいろありすぎで、付き合ったら逆に落ち着いてしまった。と私は思っているんだけど、他の隊長たちから「付き合う前『も』見てて面白かったぞ」と含みを持たせたことを言われる。解せないし、いい大人たちが若者の恋路を楽しむんじゃないと思う。そう言うとまたにやにやされるから言わないけど。
「なんの話してんだ」
「エース隊長!」
どんなふうに付き合ったんですか、とかエース隊長のどこに惚れたんですか、とか定番すぎる話をのらりくらりと交わしていれば、ずしりと肩に重み。熱いほどの体温が首筋を撫で、そのままたくましい腕が肩に引っかかっている。見上げれば映りこむのはオレンジのテンガロンハット。
「私とエースが付き合ってるって話だよ」
「ふうん。付き合ってるけど、それがなんか面白ェのか?」
平然と答えるエースに隊員がぽかんと口を空けた。私はくすくす笑ってしまう。うん、そうだよね。平然とYesって答えるエースってあんまりイメージ湧かないよね。私もはじめはびっくりした。だって付き合う前にあんなにもだもだしていたというのに、いざ付き合いだして家族に冷やかされたら照れるわけでも怒るわけでもなく、平然と、または笑顔で「おう、俺の女だ」とか言ってしまうんだから。
私でも意外すぎたからなんで、と聞いたら「俺のカノジョだろ?」と逆に何を言ってるんだときょとりと目を瞬かせて言われてしまい面を食らったのを覚えている。まあ、つまり関係性に明確な名前がついたから照れるも何も事実じゃん、と言うことらしく。
「どっちから告白したんですか!?」
「俺」
「どこを好きになったんすか!」
「かわいいし、優しいだろ。あと強ェ。飯もうまい。あ、あと目も好きだな」
「どこまでいきました!?」
「どこまでってそりゃァ……」
「ちょっと待ったーーーー!!?」
何を言うつもりか分からないエースの口を勢いよく塞いだ。もがっとかなんとか聞こえたが知ったことか。
「ちょっとどこまで話す気よ!?」
「んがっ……なんだ聞かれたから答えてるだけだろ?」
「聞かれたからって全部話さなくたっていいでしょう……!!」
「ははっ!顔真っ赤だな!」
「私で!!からかうな!!」
付き合い始めたエースはちょっと意地悪だ。事実は事実で嘘は言わないけど、事実ならなんでも言っていいってわけじゃない!
付き合う前はあんなにも挙動不審ですぐに顔を真っ赤にさせてかわいかったと言うのに今は全然かわ……いくないわけじゃないけど!!
「エースの馬鹿!」
「その馬鹿と付き合ってるのは誰だよ」
「私だよ!!」
だろ?と笑うエースが全く反省する気が見えないのは癪だけれど、エースが言うようにそんなエースが好きなのは私なので何も言えない。
いつも意地悪なわけじゃない。部屋で二人きりの時はわが物顔で私の膝に転がり、すやすやと眠る姿は子どものようだし、何でもないときに犬のようにスキンシップを取ってくるのはくすぐったいけど嬉しいし。目をギラギラさせて、男くさい笑みを浮かべて敵船に突っこんでいく姿はかっこいい。
好きなのは私だ。だから何も言えない。
言えないけど、言われっぱなしなのはむかつくから。
ばっと顔を上げて後ろからこちらをのぞき込んでいるエースのテンガロンハットの淵を両手でつかんだ。うおっとかなんとか驚いている間に思いっきり引いて、ぶつかるようにキスをした。思いっきり歯がぶつかっていたかったけど知ったことか。
「エースのばぁーーーーーか!!」
至近距離で叫んで、後は脱兎のごとく食堂から逃げ出した。後ろから聞こえた「……なんつーかごちそうさまです……」と言う声と「可愛いだろ」と言うデレデレの声は聞こえないふりをした。
リクエスト:ヒロインと付き合っている話・エース
海賊のエースさんは付き合い始めてからは大分落ち着く人なのではないかと思います。付き合う前はたくさんもだもだして、付き合ったあとは余裕を見せて欲しいです(願望)。学パロだと、付き合ってからもどぎまぎラブコメしてそうな人ナンバー1ですよね、エースさん。魅力があって大好きです!
リクエストありがとうございました!
「え!!エース隊長と付き合ってるんですか!!」
「うん、そーだよ」
何番隊所属か。食堂でみんなでご飯を食べていたら割と新しい家族が叫んだ。何となく2番隊に入ったばかりの人かな。目をこれでもかってぐらい見開いて驚かれて、別にいいけどそこまでいい反応しなくてもと笑ってしまう。まあ、そんな反応させてしまうのは私たちがあんまり恋人らしいことをしないからかもだけど。
エースと私は付き合ってる。まあ、付き合うまでに右往左往あったんだけどそこは省かせてもらおう。私たちは付き合うまでにいろいろありすぎで、付き合ったら逆に落ち着いてしまった。と私は思っているんだけど、他の隊長たちから「付き合う前『も』見てて面白かったぞ」と含みを持たせたことを言われる。解せないし、いい大人たちが若者の恋路を楽しむんじゃないと思う。そう言うとまたにやにやされるから言わないけど。
「なんの話してんだ」
「エース隊長!」
どんなふうに付き合ったんですか、とかエース隊長のどこに惚れたんですか、とか定番すぎる話をのらりくらりと交わしていれば、ずしりと肩に重み。熱いほどの体温が首筋を撫で、そのままたくましい腕が肩に引っかかっている。見上げれば映りこむのはオレンジのテンガロンハット。
「私とエースが付き合ってるって話だよ」
「ふうん。付き合ってるけど、それがなんか面白ェのか?」
平然と答えるエースに隊員がぽかんと口を空けた。私はくすくす笑ってしまう。うん、そうだよね。平然とYesって答えるエースってあんまりイメージ湧かないよね。私もはじめはびっくりした。だって付き合う前にあんなにもだもだしていたというのに、いざ付き合いだして家族に冷やかされたら照れるわけでも怒るわけでもなく、平然と、または笑顔で「おう、俺の女だ」とか言ってしまうんだから。
私でも意外すぎたからなんで、と聞いたら「俺のカノジョだろ?」と逆に何を言ってるんだときょとりと目を瞬かせて言われてしまい面を食らったのを覚えている。まあ、つまり関係性に明確な名前がついたから照れるも何も事実じゃん、と言うことらしく。
「どっちから告白したんですか!?」
「俺」
「どこを好きになったんすか!」
「かわいいし、優しいだろ。あと強ェ。飯もうまい。あ、あと目も好きだな」
「どこまでいきました!?」
「どこまでってそりゃァ……」
「ちょっと待ったーーーー!!?」
何を言うつもりか分からないエースの口を勢いよく塞いだ。もがっとかなんとか聞こえたが知ったことか。
「ちょっとどこまで話す気よ!?」
「んがっ……なんだ聞かれたから答えてるだけだろ?」
「聞かれたからって全部話さなくたっていいでしょう……!!」
「ははっ!顔真っ赤だな!」
「私で!!からかうな!!」
付き合い始めたエースはちょっと意地悪だ。事実は事実で嘘は言わないけど、事実ならなんでも言っていいってわけじゃない!
付き合う前はあんなにも挙動不審ですぐに顔を真っ赤にさせてかわいかったと言うのに今は全然かわ……いくないわけじゃないけど!!
「エースの馬鹿!」
「その馬鹿と付き合ってるのは誰だよ」
「私だよ!!」
だろ?と笑うエースが全く反省する気が見えないのは癪だけれど、エースが言うようにそんなエースが好きなのは私なので何も言えない。
いつも意地悪なわけじゃない。部屋で二人きりの時はわが物顔で私の膝に転がり、すやすやと眠る姿は子どものようだし、何でもないときに犬のようにスキンシップを取ってくるのはくすぐったいけど嬉しいし。目をギラギラさせて、男くさい笑みを浮かべて敵船に突っこんでいく姿はかっこいい。
好きなのは私だ。だから何も言えない。
言えないけど、言われっぱなしなのはむかつくから。
ばっと顔を上げて後ろからこちらをのぞき込んでいるエースのテンガロンハットの淵を両手でつかんだ。うおっとかなんとか驚いている間に思いっきり引いて、ぶつかるようにキスをした。思いっきり歯がぶつかっていたかったけど知ったことか。
「エースのばぁーーーーーか!!」
至近距離で叫んで、後は脱兎のごとく食堂から逃げ出した。後ろから聞こえた「……なんつーかごちそうさまです……」と言う声と「可愛いだろ」と言うデレデレの声は聞こえないふりをした。
リクエスト:ヒロインと付き合っている話・エース
海賊のエースさんは付き合い始めてからは大分落ち着く人なのではないかと思います。付き合う前はたくさんもだもだして、付き合ったあとは余裕を見せて欲しいです(願望)。学パロだと、付き合ってからもどぎまぎラブコメしてそうな人ナンバー1ですよね、エースさん。魅力があって大好きです!
リクエストありがとうございました!
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