晴れと猫
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
久しぶりの我が家____
あれから僕は大事をとって休暇を申請した。
世間的には少し早めの夏休みってとこかな、もちろん真人も家に呼んでのんびり過ごす。
最近は陀艮の領域にお邪魔しても誰かしらがいるし。
なかなか二人きりになれなかったから、こうした時間は貴重だった。
「紫苑、大丈夫?だいぶお疲れのようだけど」
「うん、ちょっと高専で色々あってね。今は癒しが欲しいな……」
「それなら俺に任せて____にゃん?」
リビングで机に突っ伏していれば真人が話しかけてくる。
五条先生や宿儺に言い寄られていることを考えれば頭が痛くなってきた。
真人はそんな僕を心配してか、くるりと回ると灰色のふわふわな猫に変わり__
「……猫!!ふふ、可愛いね……」
「うにゃ……紫苑ってばほんと猫が好きだよね。そんなに吸われると俺も変な気分になっちゃうよ」
猫に変わった真人を抱き寄せ、そのふわふわな毛並みを堪能する。
そのまま顔を近づけ、お腹を吸っていると__
「……ねぇ、紫苑から俺以外の呪力の匂いがするんだけど」
「な、何のこと……?」
「誤魔化したってダメだよ。俺、鼻はいい方なんだから」
猫の姿もそこそこに、急に人型に戻って僕の首元に顔を近づけてきた。
そして、ペロリと僕の喉を舐め上げ__
「__ここ、誰かの痕がついてる。
魂からも知らない奴の匂いがするし……紫苑、俺以外の男がいるの?」
「いないよ!僕が真人以外の人を好きになるわけない。
……でも、実は……五条先生と宿儺に言い寄られてて……」
真人に嘘はつきたくないから高専であったことを正直に話す。
新しい同級生が宿儺の器で、宿儺に言い寄られたことや、五条先生から告白されたことなど。
僕の話を黙って聞いていた真人はすっと目を細めて__
「……へぇ、紫苑ってば他の男も誘惑してたんだ?
それなら、紫苑が俺のものだって分かるようマーキングしておかないとね」
真人は黒い笑みを浮かべ、するりと僕の腰に手を回してくる。
この後何をされるかなんて容易に想像ができた。
僕の飼い猫がこんなに嫉妬深いとは思わなかったけど、想像したら頬が熱くなってくる。
このまま寝室に連れてかれると思えば。
机の上に置いてあったスマホから通知音がし__
「あ、待って真人……これって?」
逸る真人を制止しつつ、スマホを確認したらそこには。
《助けて、紫苑君____》
と、短いメッセージがスマホの画面に映し出されていた。
__________
「__っ、ごめん!ちょっと出かけてくる!!」
届いたメールを見て嫌な予感がした僕は、スマホを持って家から飛び出した。
真人は急に顔色を変えた僕に驚いたのかついてくるとは言わなかったけど。
今の僕には真人を気にかける余裕もなかった。
焦る気持ちを抑え、走りながらメッセージを送ってきた人物に電話をかける。
《ねぇ、今どこにいるの……うん、分かった。
すぐ迎えに行くから……待ってて》
電話の相手は嗚咽混じりの震える声で返答してきた。
そんな彼の様子に僕は不安でたまらなくなる。
早くつけと願いながら教えてもらった場所、初めて彼と話した河原へ走れば。
「____順平ッ!!
はぁ、はぁ……大丈夫……?」
「紫苑君……?来てくれたんだ……ぐすっ、うん……」
土手の上からは死角になっている近くの橋の下。
小さくうずくまり、目の周りを真っ赤に腫らしながら泣いている順平を見つけた。
__________
あれから僕は大事をとって休暇を申請した。
世間的には少し早めの夏休みってとこかな、もちろん真人も家に呼んでのんびり過ごす。
最近は陀艮の領域にお邪魔しても誰かしらがいるし。
なかなか二人きりになれなかったから、こうした時間は貴重だった。
「紫苑、大丈夫?だいぶお疲れのようだけど」
「うん、ちょっと高専で色々あってね。今は癒しが欲しいな……」
「それなら俺に任せて____にゃん?」
リビングで机に突っ伏していれば真人が話しかけてくる。
五条先生や宿儺に言い寄られていることを考えれば頭が痛くなってきた。
真人はそんな僕を心配してか、くるりと回ると灰色のふわふわな猫に変わり__
「……猫!!ふふ、可愛いね……」
「うにゃ……紫苑ってばほんと猫が好きだよね。そんなに吸われると俺も変な気分になっちゃうよ」
猫に変わった真人を抱き寄せ、そのふわふわな毛並みを堪能する。
そのまま顔を近づけ、お腹を吸っていると__
「……ねぇ、紫苑から俺以外の呪力の匂いがするんだけど」
「な、何のこと……?」
「誤魔化したってダメだよ。俺、鼻はいい方なんだから」
猫の姿もそこそこに、急に人型に戻って僕の首元に顔を近づけてきた。
そして、ペロリと僕の喉を舐め上げ__
「__ここ、誰かの痕がついてる。
魂からも知らない奴の匂いがするし……紫苑、俺以外の男がいるの?」
「いないよ!僕が真人以外の人を好きになるわけない。
……でも、実は……五条先生と宿儺に言い寄られてて……」
真人に嘘はつきたくないから高専であったことを正直に話す。
新しい同級生が宿儺の器で、宿儺に言い寄られたことや、五条先生から告白されたことなど。
僕の話を黙って聞いていた真人はすっと目を細めて__
「……へぇ、紫苑ってば他の男も誘惑してたんだ?
それなら、紫苑が俺のものだって分かるようマーキングしておかないとね」
真人は黒い笑みを浮かべ、するりと僕の腰に手を回してくる。
この後何をされるかなんて容易に想像ができた。
僕の飼い猫がこんなに嫉妬深いとは思わなかったけど、想像したら頬が熱くなってくる。
このまま寝室に連れてかれると思えば。
机の上に置いてあったスマホから通知音がし__
「あ、待って真人……これって?」
逸る真人を制止しつつ、スマホを確認したらそこには。
《助けて、紫苑君____》
と、短いメッセージがスマホの画面に映し出されていた。
__________
「__っ、ごめん!ちょっと出かけてくる!!」
届いたメールを見て嫌な予感がした僕は、スマホを持って家から飛び出した。
真人は急に顔色を変えた僕に驚いたのかついてくるとは言わなかったけど。
今の僕には真人を気にかける余裕もなかった。
焦る気持ちを抑え、走りながらメッセージを送ってきた人物に電話をかける。
《ねぇ、今どこにいるの……うん、分かった。
すぐ迎えに行くから……待ってて》
電話の相手は嗚咽混じりの震える声で返答してきた。
そんな彼の様子に僕は不安でたまらなくなる。
早くつけと願いながら教えてもらった場所、初めて彼と話した河原へ走れば。
「____順平ッ!!
はぁ、はぁ……大丈夫……?」
「紫苑君……?来てくれたんだ……ぐすっ、うん……」
土手の上からは死角になっている近くの橋の下。
小さくうずくまり、目の周りを真っ赤に腫らしながら泣いている順平を見つけた。
__________