晴れと猫
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桜が舞い散る四月上旬。
カバンに荷物を詰め込み玄関の前に立つ。
おろしたての靴を履いていると、リビングから愛しい猫が駆け寄ってきた。
その足音を聞いて僕は別れの挨拶を告げた。
「__真人、時間だからもう行くね」
「ほんとに行っちゃうんだ……ねぇ、寂しくないようハグしてよ」
「まったく甘えん坊な猫だなぁ」
いつものように猫耳としっぽを生やした姿で甘えられる。
最後にお別れのハグをすると、真人の首元で青い雫が煌めいた。
まだ何か言いたげな真人に僕は微笑んでその先を言うよう促す。
「……行ってきますのキスもして欲しいな」
「もう、いいよ。……ん、」
「……!ふふ、やっぱり行かせたくなくなっちゃった」
「だ、ダメだって……!これ以上は電車に乗り遅れる、からぁ……!」
軽いキスをしたら舌をねじ込まれそうになったので慌てて唇を離す。
その代わりに、真人は僕の首筋に顔を近づけてきて、ちゅと軽く噛み付いてきた。
「残念、最後にもっと味わいたかったけど……」
「昨日もたくさんしたでしょ……次に会う時まで我慢してね」
「うん。また紫苑に会えるのを楽しみに待ってるよ」
青と灰の瞳で愛おしげに見つめられれば、僕の決心も揺らぐ。
そうなる前に僕はドアを開けた。
「いってきます、真人。漏瑚たちにもよろしくね!」
「いってらっしゃい、紫苑!」
真人に見送られながら自宅を出る。
エレベーターを降り、外に出れば暖かな春の日差しが僕を照らした。
周りの桜並木からは薄いピンクの花弁が舞っていて、まるで、新しい場所に行く僕を祝福してくれているかのようだ。
その光に手をかざしながら、僕は東京都立呪術高等専門学校へと向かった。
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カバンに荷物を詰め込み玄関の前に立つ。
おろしたての靴を履いていると、リビングから愛しい猫が駆け寄ってきた。
その足音を聞いて僕は別れの挨拶を告げた。
「__真人、時間だからもう行くね」
「ほんとに行っちゃうんだ……ねぇ、寂しくないようハグしてよ」
「まったく甘えん坊な猫だなぁ」
いつものように猫耳としっぽを生やした姿で甘えられる。
最後にお別れのハグをすると、真人の首元で青い雫が煌めいた。
まだ何か言いたげな真人に僕は微笑んでその先を言うよう促す。
「……行ってきますのキスもして欲しいな」
「もう、いいよ。……ん、」
「……!ふふ、やっぱり行かせたくなくなっちゃった」
「だ、ダメだって……!これ以上は電車に乗り遅れる、からぁ……!」
軽いキスをしたら舌をねじ込まれそうになったので慌てて唇を離す。
その代わりに、真人は僕の首筋に顔を近づけてきて、ちゅと軽く噛み付いてきた。
「残念、最後にもっと味わいたかったけど……」
「昨日もたくさんしたでしょ……次に会う時まで我慢してね」
「うん。また紫苑に会えるのを楽しみに待ってるよ」
青と灰の瞳で愛おしげに見つめられれば、僕の決心も揺らぐ。
そうなる前に僕はドアを開けた。
「いってきます、真人。漏瑚たちにもよろしくね!」
「いってらっしゃい、紫苑!」
真人に見送られながら自宅を出る。
エレベーターを降り、外に出れば暖かな春の日差しが僕を照らした。
周りの桜並木からは薄いピンクの花弁が舞っていて、まるで、新しい場所に行く僕を祝福してくれているかのようだ。
その光に手をかざしながら、僕は東京都立呪術高等専門学校へと向かった。
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