晴れと猫
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「初めまして、真人さん。僕は紫苑君の友達の吉野 順平です……。
__えっ!?紫苑君、この人と付き合ってるの……!?」
真人はニヤリと不敵な笑みで順平に自己紹介をする。
それを聞いた順平は目を見開き、驚いたように僕と真人を見比べた。
やっぱりというか、順平はまだ呪術について無知だからか、真人が呪霊だとは気づいていない様子だった。
この二人が出会ってしまったのは完全に想定外だけど、何とかやり過ごさなくては。
「う、うん。ちょっと真人、そういうことは言わない方が……」
「どうして?俺と紫苑が恋人同士なのは事実だろ?……それじゃ、俺達デートの最中だから」
「あっ……その、邪魔してごめんなさい……」
僕たちが恋人同士なのはあまり仲間以外に言わない方がいいと思うんだけど。
邪魔が入って拗ねたのか、真人は僕の手を引いてさっさと行こうとする。
真人は特に順平に興味を持っているわけでも無さそうだから、このまま別れたら多分順平に手を出されることはないんじゃないかな。
だけど、去り際の順平の悲しそうな顔が僕はどうも気になって、気がついたら足を止めていた。
「待って。……少し順平と話させてくれない?」
「うーん……紫苑の頼みなら、まぁいいか。だけど俺も近くにいるから」
順平と話したいことを伝えれば、曇った表情の真人とは反対に順平の表情が明るくなった。
友達と話すくらいなら真人も許してくれるよね?
__________
暗闇の中をライトアップされたクラゲが舞う、幻想的な空間____
順平は水槽のガラスに手を当て、その先にいるクラゲを見つめる。
「まさか、紫苑君に恋人がいたなんて。ごめんね、デートの最中なのに」
「僕も久々に順平と話したかったからさ、いいよ」
僕たちのすぐ近くでは真人が腕を組み壁に寄りかかりながら、順平をジト目で睨んでいる。
その視線に気づいてか気づいていないのか、順平は遠慮がちに話しかけてきた。
「えっと、その……新しい学校はどう?紫苑君、転学したんでしょ?」
「高専の先生も同級生も良くしてくれてるよ。まぁ、同級生は僕以外に一人しかいないんだけどさ。
順平はまたイジメられたりしてない……?」
「そっか、良かった。僕は……今のところは大丈夫だよ」
何か言いかけたところで順平は口をつぐんでしまう。
呪力探知でこっそり順平の体を調べた所、殴られた痕や怪我とかもなさそうだった。
順平が今不登校なのかは分からないけど、イジメのこととか不登校のこととか無理に聞かない方がいいのかな。
あまり問いただすのも悪いしとりあえず世間話からすることにした。
「順平はクラゲを見に来たの?」
「うん。何だかクラゲを見てると落ち着くんだ。ふわふわ泳いでて……何にも縛られていない、自由な感じがする」
「あー……何となく分かるかも。不思議な生き物だよね、クラゲって」
半透明なのに確かにここに存在して気ままに泳いでいる。
それはまるで、見えないのに存在している呪霊のようで、僕はちらりと真人の方を見やった。
真人は僕と目が合うと微笑んでヒラヒラと手を振ってくれる。
「そうそう。前に紫苑君にオススメした映画見てくれた?」
「あぁ、あの映画?僕も見たからネタバレ気にしなくていいよ。確か、サメが出てくる映画だったよね……?」
「うん。紫苑君、グロいのとか苦手だって言ってたからなるべく優しめなのを選んだつもりなんだけどさ。……どうだった?」
「大丈夫だったよ。それより、主人公とサメの駆け引きが凄くてずっとハラハラしっぱなしだったよ。あと____」
真人が見ているというのに、話しているうちにだんだんと話が盛り上がってきてそっちのけで話してしまう。
だけど、順平も楽しそうだった。
ふわふわ漂うクラゲの前で僕達はひと時の語り合いを楽しんだ。
__えっ!?紫苑君、この人と付き合ってるの……!?」
真人はニヤリと不敵な笑みで順平に自己紹介をする。
それを聞いた順平は目を見開き、驚いたように僕と真人を見比べた。
やっぱりというか、順平はまだ呪術について無知だからか、真人が呪霊だとは気づいていない様子だった。
この二人が出会ってしまったのは完全に想定外だけど、何とかやり過ごさなくては。
「う、うん。ちょっと真人、そういうことは言わない方が……」
「どうして?俺と紫苑が恋人同士なのは事実だろ?……それじゃ、俺達デートの最中だから」
「あっ……その、邪魔してごめんなさい……」
僕たちが恋人同士なのはあまり仲間以外に言わない方がいいと思うんだけど。
邪魔が入って拗ねたのか、真人は僕の手を引いてさっさと行こうとする。
真人は特に順平に興味を持っているわけでも無さそうだから、このまま別れたら多分順平に手を出されることはないんじゃないかな。
だけど、去り際の順平の悲しそうな顔が僕はどうも気になって、気がついたら足を止めていた。
「待って。……少し順平と話させてくれない?」
「うーん……紫苑の頼みなら、まぁいいか。だけど俺も近くにいるから」
順平と話したいことを伝えれば、曇った表情の真人とは反対に順平の表情が明るくなった。
友達と話すくらいなら真人も許してくれるよね?
__________
暗闇の中をライトアップされたクラゲが舞う、幻想的な空間____
順平は水槽のガラスに手を当て、その先にいるクラゲを見つめる。
「まさか、紫苑君に恋人がいたなんて。ごめんね、デートの最中なのに」
「僕も久々に順平と話したかったからさ、いいよ」
僕たちのすぐ近くでは真人が腕を組み壁に寄りかかりながら、順平をジト目で睨んでいる。
その視線に気づいてか気づいていないのか、順平は遠慮がちに話しかけてきた。
「えっと、その……新しい学校はどう?紫苑君、転学したんでしょ?」
「高専の先生も同級生も良くしてくれてるよ。まぁ、同級生は僕以外に一人しかいないんだけどさ。
順平はまたイジメられたりしてない……?」
「そっか、良かった。僕は……今のところは大丈夫だよ」
何か言いかけたところで順平は口をつぐんでしまう。
呪力探知でこっそり順平の体を調べた所、殴られた痕や怪我とかもなさそうだった。
順平が今不登校なのかは分からないけど、イジメのこととか不登校のこととか無理に聞かない方がいいのかな。
あまり問いただすのも悪いしとりあえず世間話からすることにした。
「順平はクラゲを見に来たの?」
「うん。何だかクラゲを見てると落ち着くんだ。ふわふわ泳いでて……何にも縛られていない、自由な感じがする」
「あー……何となく分かるかも。不思議な生き物だよね、クラゲって」
半透明なのに確かにここに存在して気ままに泳いでいる。
それはまるで、見えないのに存在している呪霊のようで、僕はちらりと真人の方を見やった。
真人は僕と目が合うと微笑んでヒラヒラと手を振ってくれる。
「そうそう。前に紫苑君にオススメした映画見てくれた?」
「あぁ、あの映画?僕も見たからネタバレ気にしなくていいよ。確か、サメが出てくる映画だったよね……?」
「うん。紫苑君、グロいのとか苦手だって言ってたからなるべく優しめなのを選んだつもりなんだけどさ。……どうだった?」
「大丈夫だったよ。それより、主人公とサメの駆け引きが凄くてずっとハラハラしっぱなしだったよ。あと____」
真人が見ているというのに、話しているうちにだんだんと話が盛り上がってきてそっちのけで話してしまう。
だけど、順平も楽しそうだった。
ふわふわ漂うクラゲの前で僕達はひと時の語り合いを楽しんだ。