雨と猫
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お互い思いを伝えあったクリスマス。
その後は甘く怠惰なお正月を飼い猫兼、恋人である真人と過ごしていた。
親もいない長い休みというのはより一層孤独を感じる期間だけど。
今回の冬休みは真人がいるおかげで寂しいどころか、幸せな休日を送れた。
冬休み明けの一月、久しぶりの雪の積もった高専にて。
白い石畳の道を五条先生と話しながら歩く。
"百鬼夜行"で起こったことやその後の対応について聞かされていれば、唐突に話題を変えられた。
「もしかして紫苑……恋人でも出来た?」
「えっと……?急に何ですか?」
「いやー、話してて思ったんだけど。紫苑ってばたまに幸せそうに微笑んでるからさ。クリスマスも用事があるみたいだったし?」
隣を歩く先生にそんなことを聞かれ、思わず立ち止まってしまう。
五条先生にからかっているような意図はなく、純粋に疑問に思ったようで。
どう返すべきか悩んでいると背中に手を当てられる。
「ん?どうしたの、急に立ち止まったりなんかして。皆んな待ってるから早く行こう?」
「その……内緒です」
「えっ!?まさか本当に付き合ってる人がいるの……!?」
まさか本当に僕に恋人がいるとは思わなかったらしい。
自分から話を振っておいて驚く五条先生を今度は僕が置いていく。
少し先に進めば高専のグラウンドが見えてきた。
「あ!紫苑君!おはよう〜!冬休み以来だね」
「ツナ!」
「やっと来たか、待ちくたびれたぜ」
「あのバカ目隠しはどこだ?紫苑を迎えに行くって言ってたのに、何でお前だけなんだよ」
グラウンドには既に高専の一年生達が集まっており、それぞれ声をかけて出迎えてくれた。
夏油の起こした"百鬼夜行"から二週間。
皆んなの元気そうな姿を見れてほっとした。
本当は呪術師である僕も参加するべきだったのに、真人のお願いで断っちゃったから。
ほんの少し、胸の奥に罪悪感を感じながらも僕も微笑み返す。
「皆んなおはよう。五条先生もすぐに来ると思うよ。
それより憂太、先生から聞いたんだけど……里香ちゃんの解呪おめでとう!」
僕は憂太のそばに行き里香ちゃん解呪のお祝いを言う。
憂太は少し寂しげな表情をした後、『うん……ありがとう!』と言ってはにかんでみせた。
里香ちゃんも憂太も、本気でお互いを愛し合っていたから離れ離れになるのはやっぱり少し寂しかったのかもしれない。
「里香ちゃんが……僕から解放されたのは寂しいけど。
もう、僕は一人じゃないって気づいたんだ。五条先生や高専の皆んな、それにこれからは紫苑君だっている。
だから、僕も前を向いて進むよ」
それでも、未来に向かって歩いていくことを決めた憂太の決意は眩しかった。
僕にも大好きな呪霊がいるけど、離れ離れになるのはきっと悲しい。
もし原作通りにこの世界が進むのなら僕と真人の関係もいつかは終わってしまうんだろう。
それでも今は愛しい飼い猫と一緒にいたい。
「憂太は強いね。これからどんな事があってもきっと大丈夫だよ」
かけた言葉はまるで自分にも言い聞かせているような言葉だった。
これから起こる未来が破滅的なものだと知っているくせに。
大丈夫だなんて言うのは無責任かもしれない、でも今は平和な未来を信じていたかった。
「紫苑にも憂太の勇姿を見せてやりたかったぜ!」
「しゃけ!」
「私らは夏油にやられてダウンしてたけどな」
百鬼夜行であったことや冬休み何してたかを皆んな口々に教えてくれる。
そんな風に話していると、遅れて五条先生もやってきた。
「ごめーん!ちょっとビックリするようなこと聞いちゃって。紫苑もなかなかやるんだね」
「ちょ、ちょっと……その話はしないでくださいよ」
「え〜?どうしよっかなぁ」
まだ恋人がいるとかは高専の人達に知られたくない。
普通の人間の恋人ならまだしも、僕の相手は特級呪霊なんだから。
余計な詮索はされたくないのに何で口が軽そうな五条先生に言っちゃったんだろう。
後悔先に立たずで、五条先生は皆んなに言いたそうにしていた。
「紫苑君が?僕にも教えてくださいよ」
「憂太まで……!もう、先生絶対に言わないでくださいよ」
「こりゃまた授業始まるの遅くなりそうだな〜」
「しゃけ……」
憂太まで何の話か聞いてくる始末。
皆んなが命懸けで戦っていた間、僕だけ恋人とクリスマスを過ごしていたなんて言えないし。
五条先生には絶対言わないよう目で訴えかけた。
少しの間そんな風に押し問答しつつも、その後はいつも通りの授業が始まった。
その後は甘く怠惰なお正月を飼い猫兼、恋人である真人と過ごしていた。
親もいない長い休みというのはより一層孤独を感じる期間だけど。
今回の冬休みは真人がいるおかげで寂しいどころか、幸せな休日を送れた。
冬休み明けの一月、久しぶりの雪の積もった高専にて。
白い石畳の道を五条先生と話しながら歩く。
"百鬼夜行"で起こったことやその後の対応について聞かされていれば、唐突に話題を変えられた。
「もしかして紫苑……恋人でも出来た?」
「えっと……?急に何ですか?」
「いやー、話してて思ったんだけど。紫苑ってばたまに幸せそうに微笑んでるからさ。クリスマスも用事があるみたいだったし?」
隣を歩く先生にそんなことを聞かれ、思わず立ち止まってしまう。
五条先生にからかっているような意図はなく、純粋に疑問に思ったようで。
どう返すべきか悩んでいると背中に手を当てられる。
「ん?どうしたの、急に立ち止まったりなんかして。皆んな待ってるから早く行こう?」
「その……内緒です」
「えっ!?まさか本当に付き合ってる人がいるの……!?」
まさか本当に僕に恋人がいるとは思わなかったらしい。
自分から話を振っておいて驚く五条先生を今度は僕が置いていく。
少し先に進めば高専のグラウンドが見えてきた。
「あ!紫苑君!おはよう〜!冬休み以来だね」
「ツナ!」
「やっと来たか、待ちくたびれたぜ」
「あのバカ目隠しはどこだ?紫苑を迎えに行くって言ってたのに、何でお前だけなんだよ」
グラウンドには既に高専の一年生達が集まっており、それぞれ声をかけて出迎えてくれた。
夏油の起こした"百鬼夜行"から二週間。
皆んなの元気そうな姿を見れてほっとした。
本当は呪術師である僕も参加するべきだったのに、真人のお願いで断っちゃったから。
ほんの少し、胸の奥に罪悪感を感じながらも僕も微笑み返す。
「皆んなおはよう。五条先生もすぐに来ると思うよ。
それより憂太、先生から聞いたんだけど……里香ちゃんの解呪おめでとう!」
僕は憂太のそばに行き里香ちゃん解呪のお祝いを言う。
憂太は少し寂しげな表情をした後、『うん……ありがとう!』と言ってはにかんでみせた。
里香ちゃんも憂太も、本気でお互いを愛し合っていたから離れ離れになるのはやっぱり少し寂しかったのかもしれない。
「里香ちゃんが……僕から解放されたのは寂しいけど。
もう、僕は一人じゃないって気づいたんだ。五条先生や高専の皆んな、それにこれからは紫苑君だっている。
だから、僕も前を向いて進むよ」
それでも、未来に向かって歩いていくことを決めた憂太の決意は眩しかった。
僕にも大好きな呪霊がいるけど、離れ離れになるのはきっと悲しい。
もし原作通りにこの世界が進むのなら僕と真人の関係もいつかは終わってしまうんだろう。
それでも今は愛しい飼い猫と一緒にいたい。
「憂太は強いね。これからどんな事があってもきっと大丈夫だよ」
かけた言葉はまるで自分にも言い聞かせているような言葉だった。
これから起こる未来が破滅的なものだと知っているくせに。
大丈夫だなんて言うのは無責任かもしれない、でも今は平和な未来を信じていたかった。
「紫苑にも憂太の勇姿を見せてやりたかったぜ!」
「しゃけ!」
「私らは夏油にやられてダウンしてたけどな」
百鬼夜行であったことや冬休み何してたかを皆んな口々に教えてくれる。
そんな風に話していると、遅れて五条先生もやってきた。
「ごめーん!ちょっとビックリするようなこと聞いちゃって。紫苑もなかなかやるんだね」
「ちょ、ちょっと……その話はしないでくださいよ」
「え〜?どうしよっかなぁ」
まだ恋人がいるとかは高専の人達に知られたくない。
普通の人間の恋人ならまだしも、僕の相手は特級呪霊なんだから。
余計な詮索はされたくないのに何で口が軽そうな五条先生に言っちゃったんだろう。
後悔先に立たずで、五条先生は皆んなに言いたそうにしていた。
「紫苑君が?僕にも教えてくださいよ」
「憂太まで……!もう、先生絶対に言わないでくださいよ」
「こりゃまた授業始まるの遅くなりそうだな〜」
「しゃけ……」
憂太まで何の話か聞いてくる始末。
皆んなが命懸けで戦っていた間、僕だけ恋人とクリスマスを過ごしていたなんて言えないし。
五条先生には絶対言わないよう目で訴えかけた。
少しの間そんな風に押し問答しつつも、その後はいつも通りの授業が始まった。
