雨と猫
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未確認の帳、及び特級呪詛師"夏油傑"の呪力による残穢を確認。
そう報告を受け無下限で現場に飛ぶ。
するとそこには高校生くらいだろうか、都内の学校の制服を着た少年が夏油と対峙していた。
「____輪廻世界 !!」
少年の膨れ上がった呪力が領域を展開する。
見たところ少年も呪術師のようだけど、呪術の極致である"領域展開"をあの若さで会得しているとは。
こんな逸材いったいどこに埋もれていたんだか。
「……へぇ、やるね。だけどまだ大人の力添えが必要なようだ」
領域が解けるまでしばらく待っていると、ガラスのような音を立てて少年の領域が崩れだした。
その中から、呪力を使い果たし意識を失った少年が投げ出される。
僕は宙に投げ出された少年の体をそっと優しく抱きかかえた。
見た目どおりの華奢な体格をしており羽のように軽い。
「これなら、抱いたままでも十分戦えるな」
「やぁ、悟。そろそろ来ると思ってたよ」
地上ではかつての親友、夏油がこちらに気づき手を振っていた。
意識がない少年を守りながら夏油とやり合うのは少し骨が折れる。
まぁ、"最強"である僕にとっちゃ難しいことではない。
でも、早く高専に帰って硝子にこの少年を診てもらうべきだと判断した。
「今回の騒ぎといい……高専に宣戦布告しておいて何が目的だ?」
「何ってただの勧誘だよ。
その子にはこちら側に来てもらいたかったが……ハハッ、見ての通り振られてしまってね」
『特級呪霊まで使ったのに』と、夏油は肩をすくめる。
少年を僕に取られたというのに胡散臭そうな笑みも崩さない。
「まぁいいさ。……おっと、私を捕らえようとしても無駄だよ。そこの猿共の命が惜しいならね」
「逃げる準備も万端ってわけか。別にいいよ、僕も早くこの子を高専に連れて帰りたいし」
夏油は高専に対して、十二月二十四日に"百鬼夜行"を行うと宣戦布告をしている。
そんな相手をやすやすと見逃すわけには行かないのだけれど。
今回は僕がここに来るまで孤軍奮闘だった少年を優先するべきだろう。
去っていった夏油を見送り、僕も急いで高専へと飛んだ。
__________
高専に到着するなり医務室へと直行する。
医務室の扉を開ければ運良く硝子が待機しており、そのまま少年の治療を硝子に任せた。
その間、僕は少年の情報を確認する。
「猫宮 紫苑っていうのか。それにしても面白い術式を持ってるね?
僕に並ぶ逸材になりそうだ」
医務室のベッドですやすやと眠る少年の頬を撫でる。
六眼は少年の術式を見破り、最強に並びうる存在になる可能性を示していた。
「早く目覚めなよ。最強な僕が色々教えてあげるよ?」
だけど、少年が目を覚ませば____
「ごめんなさい……無理です」
小さく愛らしい唇が拒絶の言葉を紡ぐ。
思っていた反応と違い、大人なのにみっともなくすがれば生徒達に諭された。
「それならさ、たまに通うのはどう?」
「それくらいなら……いいかな」
何とか妥協案を飲んでもらい、また高専に来ることを約束させる。
その後、紫苑を自宅に送り届ければ逃げるように帰ってしまった。
「ま、おいおい外堀を埋めてこっちに来させるけどね。
紫苑……君にはまだまだ聞きたいことがあるからさ」
紫苑を保護した時に手に持っていた剣。
あれは特級仮想怨霊"八岐大蛇 "の呪力で出来ていた。
僕が触ろうとすれば煙のように消えてしまったけれど。
そして、猫を飼っているという発言____
「……猫、ねぇ。本当に飼ってるのかな?」
__________
そう報告を受け無下限で現場に飛ぶ。
するとそこには高校生くらいだろうか、都内の学校の制服を着た少年が夏油と対峙していた。
「____
少年の膨れ上がった呪力が領域を展開する。
見たところ少年も呪術師のようだけど、呪術の極致である"領域展開"をあの若さで会得しているとは。
こんな逸材いったいどこに埋もれていたんだか。
「……へぇ、やるね。だけどまだ大人の力添えが必要なようだ」
領域が解けるまでしばらく待っていると、ガラスのような音を立てて少年の領域が崩れだした。
その中から、呪力を使い果たし意識を失った少年が投げ出される。
僕は宙に投げ出された少年の体をそっと優しく抱きかかえた。
見た目どおりの華奢な体格をしており羽のように軽い。
「これなら、抱いたままでも十分戦えるな」
「やぁ、悟。そろそろ来ると思ってたよ」
地上ではかつての親友、夏油がこちらに気づき手を振っていた。
意識がない少年を守りながら夏油とやり合うのは少し骨が折れる。
まぁ、"最強"である僕にとっちゃ難しいことではない。
でも、早く高専に帰って硝子にこの少年を診てもらうべきだと判断した。
「今回の騒ぎといい……高専に宣戦布告しておいて何が目的だ?」
「何ってただの勧誘だよ。
その子にはこちら側に来てもらいたかったが……ハハッ、見ての通り振られてしまってね」
『特級呪霊まで使ったのに』と、夏油は肩をすくめる。
少年を僕に取られたというのに胡散臭そうな笑みも崩さない。
「まぁいいさ。……おっと、私を捕らえようとしても無駄だよ。そこの猿共の命が惜しいならね」
「逃げる準備も万端ってわけか。別にいいよ、僕も早くこの子を高専に連れて帰りたいし」
夏油は高専に対して、十二月二十四日に"百鬼夜行"を行うと宣戦布告をしている。
そんな相手をやすやすと見逃すわけには行かないのだけれど。
今回は僕がここに来るまで孤軍奮闘だった少年を優先するべきだろう。
去っていった夏油を見送り、僕も急いで高専へと飛んだ。
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高専に到着するなり医務室へと直行する。
医務室の扉を開ければ運良く硝子が待機しており、そのまま少年の治療を硝子に任せた。
その間、僕は少年の情報を確認する。
「猫宮 紫苑っていうのか。それにしても面白い術式を持ってるね?
僕に並ぶ逸材になりそうだ」
医務室のベッドですやすやと眠る少年の頬を撫でる。
六眼は少年の術式を見破り、最強に並びうる存在になる可能性を示していた。
「早く目覚めなよ。最強な僕が色々教えてあげるよ?」
だけど、少年が目を覚ませば____
「ごめんなさい……無理です」
小さく愛らしい唇が拒絶の言葉を紡ぐ。
思っていた反応と違い、大人なのにみっともなくすがれば生徒達に諭された。
「それならさ、たまに通うのはどう?」
「それくらいなら……いいかな」
何とか妥協案を飲んでもらい、また高専に来ることを約束させる。
その後、紫苑を自宅に送り届ければ逃げるように帰ってしまった。
「ま、おいおい外堀を埋めてこっちに来させるけどね。
紫苑……君にはまだまだ聞きたいことがあるからさ」
紫苑を保護した時に手に持っていた剣。
あれは特級仮想怨霊"
僕が触ろうとすれば煙のように消えてしまったけれど。
そして、猫を飼っているという発言____
「……猫、ねぇ。本当に飼ってるのかな?」
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