雨と猫
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周囲に、夏油の術式"呪霊操術"によって呼び出されたおぞましい呪霊達が群れをなす。
それらはカチカチと威嚇するように牙を鳴らし、僕に敵意を向けていた。
身の毛もよだつ光景に僕は思わず後ずさる。
「"呪霊操術 "____取り込んだ呪霊を意のままに操るのが私の術式でね。
まずは小手調べといこう」
「ッ……!」
単体の等級だと恐らく三級以下の集まり。
だけど、毒蟲に似た呪霊な大群となって襲いかかってくる様には鳥肌が立つ。
そのおぞましい群れは殺気を放ちながら僕に向かって突進してきた。
「集中しろ……飼い猫と何度も練習したんだから。____"崩壊 "!」
一丸となって飛びかかってきた低級呪霊の群れを"崩壊"で一気に消し飛ばす。
特に抵抗もされずサラサラと灰になって消えゆく呪霊。
自身の呪いを消されたにもかかわらず、その光景を見て夏油は笑みを深めた。
「クックク、ハハハハッ……!!素晴らしい……!!
君の術式は猿どもを抹消するのに都合が良さそうだ。どうかな?やっぱり私と手を組まないかい?」
「僕が、貴方に協力することはないよっ……!」
「そうか、残念だよ。君のような才能ある若い呪術師を殺さないといけないなんて」
湧いて出てくる呪霊達をその都度消していく。
数が多い分、呪力消費に気をつけないと直ぐに呪力切れをおこしてしまいそうだった。
まだ低級呪霊だから少ない呪力で祓えるけど、一級以上の呪霊で押されたらこの状況も簡単にひっくり返ってしまう。
「思ったより耐えてくれるね。数が多くても低級ではこんなものか。
……では、これならどうかな?」
途端に重苦しくなる周囲の気配。
夏油の背後からは一級相当にみえる牛型の呪霊が三体も現れた。
赤黒く隆起した筋肉の装甲によって並の攻撃は通らないように見える。
こちらも、もう少し"崩壊"の出力を上げていかないといけないかもしれない。
「グオオォォッ……!!」
「(くっ……!夏油が自分の呪力で呪霊を強化しているんだろうけど、それよりも統率のとれた動きが厄介すぎる……!)」
牛型呪霊がその巨体を揺らしながら突進してくる。
突き出した角による突進を紙一重でかわしながら、"崩壊"を発動させて呪霊の体を構成する呪力を削りとった。
呪力で強化されているのはもちろんだけど。
知能の低い野良の低級呪霊とは違い、夏油が操っているのが祓うことをより一層難しくさせていた。
「ほらほら、早く倒さないと君のお友達にも被害が出るよ?私にとっては猿の命なんて屑同然なんだから」
「っ!!皆んなから離れろ……!____"崩壊"!!」
「オオォォッ……!?」
夏油は相変わらず余裕そうに笑みを浮かべながら、僕の同級生達の近くに佇んでいる。
その気になれば気絶した一般人を屠ることなんて赤子の手をひねるより容易いことだろう。
その表情に焦りが出た僕は呪力消費を抑えるのを忘れて呪霊達を一気に消し飛ばしてしまった。
牛型呪霊は苦しそうな呻き声を上げ灰へと変わる。
『しまった』と思った時には既に遅く、ゴリゴリと自身の呪力が減っていくのを感じた。
「ハハッ!一級相当でも複数同時に祓ってしまえるのか!
この前会った時は呪術なんて全く使えなかっただろうに……いったい誰に習ったのかな?」
「……独学だよ」
「嘘は良くないね。元の才能もあるにせよ、特別な目でも持ちえない限り独学じゃ短期間でこのレベルには達しないさ。
……あぁ、でもこれなら話す気になるかな?」
そういうや否や、夏油は足元に倒れ伏した同級生達に向かって呪いを放った。
何の呪霊か分からないけど、地面に横たわるクラスメイト達の表情が苦しげなものに変わっていく。
『やめて』と叫びたいのを我慢して、人の心なんてとっくの昔に捨て去った目の前の呪詛師を睨みつけた。
__________
それらはカチカチと威嚇するように牙を鳴らし、僕に敵意を向けていた。
身の毛もよだつ光景に僕は思わず後ずさる。
「"
まずは小手調べといこう」
「ッ……!」
単体の等級だと恐らく三級以下の集まり。
だけど、毒蟲に似た呪霊な大群となって襲いかかってくる様には鳥肌が立つ。
そのおぞましい群れは殺気を放ちながら僕に向かって突進してきた。
「集中しろ……飼い猫と何度も練習したんだから。____"
一丸となって飛びかかってきた低級呪霊の群れを"崩壊"で一気に消し飛ばす。
特に抵抗もされずサラサラと灰になって消えゆく呪霊。
自身の呪いを消されたにもかかわらず、その光景を見て夏油は笑みを深めた。
「クックク、ハハハハッ……!!素晴らしい……!!
君の術式は猿どもを抹消するのに都合が良さそうだ。どうかな?やっぱり私と手を組まないかい?」
「僕が、貴方に協力することはないよっ……!」
「そうか、残念だよ。君のような才能ある若い呪術師を殺さないといけないなんて」
湧いて出てくる呪霊達をその都度消していく。
数が多い分、呪力消費に気をつけないと直ぐに呪力切れをおこしてしまいそうだった。
まだ低級呪霊だから少ない呪力で祓えるけど、一級以上の呪霊で押されたらこの状況も簡単にひっくり返ってしまう。
「思ったより耐えてくれるね。数が多くても低級ではこんなものか。
……では、これならどうかな?」
途端に重苦しくなる周囲の気配。
夏油の背後からは一級相当にみえる牛型の呪霊が三体も現れた。
赤黒く隆起した筋肉の装甲によって並の攻撃は通らないように見える。
こちらも、もう少し"崩壊"の出力を上げていかないといけないかもしれない。
「グオオォォッ……!!」
「(くっ……!夏油が自分の呪力で呪霊を強化しているんだろうけど、それよりも統率のとれた動きが厄介すぎる……!)」
牛型呪霊がその巨体を揺らしながら突進してくる。
突き出した角による突進を紙一重でかわしながら、"崩壊"を発動させて呪霊の体を構成する呪力を削りとった。
呪力で強化されているのはもちろんだけど。
知能の低い野良の低級呪霊とは違い、夏油が操っているのが祓うことをより一層難しくさせていた。
「ほらほら、早く倒さないと君のお友達にも被害が出るよ?私にとっては猿の命なんて屑同然なんだから」
「っ!!皆んなから離れろ……!____"崩壊"!!」
「オオォォッ……!?」
夏油は相変わらず余裕そうに笑みを浮かべながら、僕の同級生達の近くに佇んでいる。
その気になれば気絶した一般人を屠ることなんて赤子の手をひねるより容易いことだろう。
その表情に焦りが出た僕は呪力消費を抑えるのを忘れて呪霊達を一気に消し飛ばしてしまった。
牛型呪霊は苦しそうな呻き声を上げ灰へと変わる。
『しまった』と思った時には既に遅く、ゴリゴリと自身の呪力が減っていくのを感じた。
「ハハッ!一級相当でも複数同時に祓ってしまえるのか!
この前会った時は呪術なんて全く使えなかっただろうに……いったい誰に習ったのかな?」
「……独学だよ」
「嘘は良くないね。元の才能もあるにせよ、特別な目でも持ちえない限り独学じゃ短期間でこのレベルには達しないさ。
……あぁ、でもこれなら話す気になるかな?」
そういうや否や、夏油は足元に倒れ伏した同級生達に向かって呪いを放った。
何の呪霊か分からないけど、地面に横たわるクラスメイト達の表情が苦しげなものに変わっていく。
『やめて』と叫びたいのを我慢して、人の心なんてとっくの昔に捨て去った目の前の呪詛師を睨みつけた。
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