雨と猫
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皆んなに着替えを手伝ってもらったり、荷物を纏めてもらったりしながら高専を出る。
ありがたいことに、五条先生と補助監督の人が車で自宅まで送ってくれると言ってくれた。
五条先生は特級術師だから暇じゃないだろうに、夏油を警戒して付いてきてくれたらしい。
送ってもらっている車の中、隣で長い足を器用に組んだ先生が僕に質問してくる。
「念の為に聞くけど、夏油とは他に何か話したかい?例えば……今後の計画に協力しろとか」
「いえ。ただ大義の為に自分たちの一派に加わるよう言われただけです。ずっと断ってたんですがしつこくて……」
出来るだけ真人の存在に気づかれないよう嘘の供述をする。
僕にとって真人は大事な飼い猫だから、まだ高専側にその存在を知られるわけにはいかなかった。
この嘘の証言も筋が通っているように思う。
夏油が真人の存在を仄めかしているという可能性もあったけど、医務室での五条先生の話から推測するに、夏油は僕を襲った理由を話していないだろうと確信していた。
「ご自宅はこの辺りですかね?エントランスの前に停めますがいいですか?」
「あっ、はい!ここで間違いないです」
五条先生と話しているうちに、いつの間にか自宅マンション付近までやって来ていた。
補助監督の人に車をエントランスの側まで寄せてもらい車から降りる。
先生も僕に続いて後ろから降りてきた。
「へぇ、ここが紫苑の家か。一人暮らしにしてはずいぶんと大きなマンションだね?」
「元々は家族三人で住んでたので。今は海外出張で居ないんですけど。
それでは、送ってくれてありがとうございました」
ぺこりと頭を下げて、まだ何か言いたげな五条先生を残してさっさとエントランスに入ろうとしたら。
急に先生に腕を掴まれた。
びっくりして思わず僕はその手を振り払おうとしたけど、相手はあの"最強"の術師である五条 悟で。
僕の力で振り払えるわけがなかった。
「待ちなよ。そう急いで帰ることはないんじゃない?
家に夏油一派が待ち構えてないとも限らないし、僕もついて行きたいな」
「っ!すみませんが、家にいる飼い猫が心配だし……その、うちの子は人嫌いなので」
「あぁそっか、猫がいるんだったね。それじゃあ気をつけて帰るんだよ」
五条先生はそう言って掴んでいた腕を離してくれる。
何か不審に思われたかもしれないけど、僕は今度こそエントランスに入った。
エレベーターに乗る時も先生がついてきてないか確認する。
もしついてこられて部屋を見られたら、真人の存在がバレるかも知れないから。
一応、そうやって警戒はしながらも自宅のドア前までやって来た。
__________
ありがたいことに、五条先生と補助監督の人が車で自宅まで送ってくれると言ってくれた。
五条先生は特級術師だから暇じゃないだろうに、夏油を警戒して付いてきてくれたらしい。
送ってもらっている車の中、隣で長い足を器用に組んだ先生が僕に質問してくる。
「念の為に聞くけど、夏油とは他に何か話したかい?例えば……今後の計画に協力しろとか」
「いえ。ただ大義の為に自分たちの一派に加わるよう言われただけです。ずっと断ってたんですがしつこくて……」
出来るだけ真人の存在に気づかれないよう嘘の供述をする。
僕にとって真人は大事な飼い猫だから、まだ高専側にその存在を知られるわけにはいかなかった。
この嘘の証言も筋が通っているように思う。
夏油が真人の存在を仄めかしているという可能性もあったけど、医務室での五条先生の話から推測するに、夏油は僕を襲った理由を話していないだろうと確信していた。
「ご自宅はこの辺りですかね?エントランスの前に停めますがいいですか?」
「あっ、はい!ここで間違いないです」
五条先生と話しているうちに、いつの間にか自宅マンション付近までやって来ていた。
補助監督の人に車をエントランスの側まで寄せてもらい車から降りる。
先生も僕に続いて後ろから降りてきた。
「へぇ、ここが紫苑の家か。一人暮らしにしてはずいぶんと大きなマンションだね?」
「元々は家族三人で住んでたので。今は海外出張で居ないんですけど。
それでは、送ってくれてありがとうございました」
ぺこりと頭を下げて、まだ何か言いたげな五条先生を残してさっさとエントランスに入ろうとしたら。
急に先生に腕を掴まれた。
びっくりして思わず僕はその手を振り払おうとしたけど、相手はあの"最強"の術師である五条 悟で。
僕の力で振り払えるわけがなかった。
「待ちなよ。そう急いで帰ることはないんじゃない?
家に夏油一派が待ち構えてないとも限らないし、僕もついて行きたいな」
「っ!すみませんが、家にいる飼い猫が心配だし……その、うちの子は人嫌いなので」
「あぁそっか、猫がいるんだったね。それじゃあ気をつけて帰るんだよ」
五条先生はそう言って掴んでいた腕を離してくれる。
何か不審に思われたかもしれないけど、僕は今度こそエントランスに入った。
エレベーターに乗る時も先生がついてきてないか確認する。
もしついてこられて部屋を見られたら、真人の存在がバレるかも知れないから。
一応、そうやって警戒はしながらも自宅のドア前までやって来た。
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