雨と猫
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夏油によって放たれた黒い呪いがじわじわと同級生達を侵食していく。
気絶していても呪いに耐性のない同級生達は苦しそうに呻き声をあげる。
その様子を夏油はさも愉しそうに嘲笑った。
「 私に従わないからこうなるんだ。
さぁ、この猿共の命が惜しいなら早く君に憑いてる呪霊を呼びなさい」
『私が取り込んであげよう』と夏油は続けた。
急にクラスメイトの命と真人を天秤にかけられ僕は焦る。
でも、ここで真人を引き渡すわけにはいかない。
もし夏油が真人を手に入れてしまったら未来が大きく変わってしまうかもしれないから。
何より、大切な飼い猫を渡したくはなかった。
もうなりふり構っていられないと、僕は一か八かである賭けに出ることにした。
「闇より出でて闇より黒く、その穢れを禊ぎ祓え____」
「ッ……!?なぜ帳を……?」
アニメや夏油の見よう見まねだけど、ある効果を持った帷を夏油の帷の上に降ろす。
帳を降ろす時のセリフを覚えておいて良かった。
夏油は僕の行動を不審に思ったのか、初めて笑みを崩し怪訝な表情をしてみせた。
「僕の帷には"呪霊は入れない"制限をつけた。……例え死んでも貴方に僕の猫は渡さない」
「なるほど。死んでも呪霊を渡さないつもりか。ならば仕方あるまい……諦めよう。
____とでも言うと思ったか?」
そう言うや否や、夏油はまた不敵な笑みを浮かべる。
そして、声を張り上げ恐ろしく巨大な怪物を呼び出した。
「顕現、特級仮想怨霊____"八岐大蛇 "!!」
夏油の呪力が大幅に膨れ上がったかと思えば。
山のような巨体に八つの首と龍のように長い尾、神話に登場する恐ろしい大蛇の呪霊がここに顕現する。
八岐大蛇と呼ばれた呪霊は咆哮を轟かせ、血のように赤い瞳で僕を睨みつけた。
真人とは違う、強い殺意とあまりの迫力に思わず足が震えだす。
「(勝てるのかな……こんな怪物に……?いや、やるしかないんだ……!!)」
「さぁ……本物の地獄を味あわせてあげよう」
__________
「グラァァアッ____!!」
雷のような咆哮が辺りに響きわたる。
耳を劈くほどの咆哮に耳を覆ってしまいたくなるけど、何とか耐えて八岐大蛇と呼ばれた呪霊を睨んだ。
鋭い牙を剥き出しにしながら襲いくる数多の首をかわす。
隙を見て"崩壊"で頭の1つを吹き飛ばしてみせれば、少し動きが鈍くなった。
「いくら破壊しても、キリがないッ……!再生が早すぎる!」
保有する呪力が桁違いなんだろう。
吹き飛ばされた八岐大蛇の首はすぐに再生を始め、直ぐに元通りの八本首になった。
首の再生を確認したらまた僕の方へとにじり寄ってくる。
「(コイツを倒しきるには僕の呪力なんかじゃ全然足りない……。夏油もそれが分かってるから持久戦に持ち込むつもりなんだ)」
この特級仮想怨霊を倒すには再生する間もないほどの攻撃を与えるしかない。
だけど、僕の術式"崩壊"は特級呪霊でさえ傷つけられるとはいえ、呪力消費が激しい。
ここまでの戦闘で呪力を削られているし、どう考えても八岐大蛇を倒すには決定打が足りなかった。
文字通りの八方塞がりな状況に絶望だけが積み重なる。
「体制を整えて、もう一回……うぐッ……!?」
距離を取ってもう一度術式を発動させようとしたら、八岐大蛇はその長い尾を鞭のようにしならせた。
そして、そのまま僕は薙ぎ払われ山の斜面に叩きつけられる。
背中を強く打ったせいで呼吸が上手く出来ず、浅い息を吐き出す。
間一髪、呪力での防御は間に合ったけれどこれ以上戦闘を続けるのはもはや難しかった。
「……君が死んでも、私は呪霊を手に入れるよ。
君に執着している呪霊は君の血でも使っておびき出せばいいからね」
____耳鳴りが酷く夏油の声が遠くに聞こえる。
頭から流れ出た血が額をつたい視界を赤く染めあげる。
それでも僕は痛む体を抑えながら、再度立ち上がった。
__________
気絶していても呪いに耐性のない同級生達は苦しそうに呻き声をあげる。
その様子を夏油はさも愉しそうに嘲笑った。
「 私に従わないからこうなるんだ。
さぁ、この猿共の命が惜しいなら早く君に憑いてる呪霊を呼びなさい」
『私が取り込んであげよう』と夏油は続けた。
急にクラスメイトの命と真人を天秤にかけられ僕は焦る。
でも、ここで真人を引き渡すわけにはいかない。
もし夏油が真人を手に入れてしまったら未来が大きく変わってしまうかもしれないから。
何より、大切な飼い猫を渡したくはなかった。
もうなりふり構っていられないと、僕は一か八かである賭けに出ることにした。
「闇より出でて闇より黒く、その穢れを禊ぎ祓え____」
「ッ……!?なぜ帳を……?」
アニメや夏油の見よう見まねだけど、ある効果を持った帷を夏油の帷の上に降ろす。
帳を降ろす時のセリフを覚えておいて良かった。
夏油は僕の行動を不審に思ったのか、初めて笑みを崩し怪訝な表情をしてみせた。
「僕の帷には"呪霊は入れない"制限をつけた。……例え死んでも貴方に僕の猫は渡さない」
「なるほど。死んでも呪霊を渡さないつもりか。ならば仕方あるまい……諦めよう。
____とでも言うと思ったか?」
そう言うや否や、夏油はまた不敵な笑みを浮かべる。
そして、声を張り上げ恐ろしく巨大な怪物を呼び出した。
「顕現、特級仮想怨霊____"
夏油の呪力が大幅に膨れ上がったかと思えば。
山のような巨体に八つの首と龍のように長い尾、神話に登場する恐ろしい大蛇の呪霊がここに顕現する。
八岐大蛇と呼ばれた呪霊は咆哮を轟かせ、血のように赤い瞳で僕を睨みつけた。
真人とは違う、強い殺意とあまりの迫力に思わず足が震えだす。
「(勝てるのかな……こんな怪物に……?いや、やるしかないんだ……!!)」
「さぁ……本物の地獄を味あわせてあげよう」
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「グラァァアッ____!!」
雷のような咆哮が辺りに響きわたる。
耳を劈くほどの咆哮に耳を覆ってしまいたくなるけど、何とか耐えて八岐大蛇と呼ばれた呪霊を睨んだ。
鋭い牙を剥き出しにしながら襲いくる数多の首をかわす。
隙を見て"崩壊"で頭の1つを吹き飛ばしてみせれば、少し動きが鈍くなった。
「いくら破壊しても、キリがないッ……!再生が早すぎる!」
保有する呪力が桁違いなんだろう。
吹き飛ばされた八岐大蛇の首はすぐに再生を始め、直ぐに元通りの八本首になった。
首の再生を確認したらまた僕の方へとにじり寄ってくる。
「(コイツを倒しきるには僕の呪力なんかじゃ全然足りない……。夏油もそれが分かってるから持久戦に持ち込むつもりなんだ)」
この特級仮想怨霊を倒すには再生する間もないほどの攻撃を与えるしかない。
だけど、僕の術式"崩壊"は特級呪霊でさえ傷つけられるとはいえ、呪力消費が激しい。
ここまでの戦闘で呪力を削られているし、どう考えても八岐大蛇を倒すには決定打が足りなかった。
文字通りの八方塞がりな状況に絶望だけが積み重なる。
「体制を整えて、もう一回……うぐッ……!?」
距離を取ってもう一度術式を発動させようとしたら、八岐大蛇はその長い尾を鞭のようにしならせた。
そして、そのまま僕は薙ぎ払われ山の斜面に叩きつけられる。
背中を強く打ったせいで呼吸が上手く出来ず、浅い息を吐き出す。
間一髪、呪力での防御は間に合ったけれどこれ以上戦闘を続けるのはもはや難しかった。
「……君が死んでも、私は呪霊を手に入れるよ。
君に執着している呪霊は君の血でも使っておびき出せばいいからね」
____耳鳴りが酷く夏油の声が遠くに聞こえる。
頭から流れ出た血が額をつたい視界を赤く染めあげる。
それでも僕は痛む体を抑えながら、再度立ち上がった。
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