雨と猫
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鮮やかな紅葉に囲まれた風情ある神社____
今日は学校の課外授業で有名な三猿の神社に来ていた。
ここは都心から離れている為、雄大な自然と景色が楽しめるらしい。
僕たち高校生の他にも、外国人や観光客が写真を撮ったり散策をしたりして楽しんでいる。
「紫苑、もう平気なのか?」
「学校も休みがちだったし無理しないでね?」
「うん。色々あったけど……僕はもう大丈夫だよ」
いつもの友人達に心配されるけど大丈夫だと返す。
最近は真人とも打ち解けてきたし、呪術を会得してからは少し自信がついた。
先生による説明もそこそこに僕は辺りを見回す。
「(それにしても……すごく広いし歴史を感じる場所だなぁ)」
引率の先生に連れられ、大きく立派な門をくぐり境内に入る。
思ったより観光客は少ないんだなと思っていると、どこからともなく呪文を唱えるような声が聞こえてきた。
「闇より出でて闇より黒く、その穢れを禊ぎ祓え____」
聞き覚えのある声とともに突如、空が暗闇に覆われていく。
いったい何が起こっているのかと焦れば、周囲にいた人達が糸の切れた人形のようにバタバタと倒れていった。
「空が夜になっていってる!?いったい何が……」
「やぁ、久しぶりだね。____猫宮 紫苑君」
突然の異常事態に戸惑っていると、袈裟を着た男が門の上からひらりと降り立った。
その男は以前にも会った夏油 傑で僕は思わず睨みつける。
「夏油ッ!皆んなに何をしたの……それに、どうして僕の名前を……」
「あぁ、安心して欲しい。この猿どもはまだ死んじゃあいない」
汚らわしいといった風に冷酷な視線で倒れている同級生達を見下ろす。
それとは対照的に、僕にはにこやかな笑みを向けてきた。
「君のことは調べさせてもらったよ。猫宮というのは母方の姓だろう?
呪術師界では有名な家柄だよ……悪い意味でね」
「……何のこと?」
「ふぅん?親からは何も聞かされてないのか。まぁいい。
それは置いといて……前にした話、考えてくれたかい?」
気がついたら夏油に距離を詰められていた。
僕は咄嗟に、呪力で強化した足で後ろに飛び退き距離をとる。
それを見ても余裕気な夏油に僕は返事をした。
「……渡さないと言ったら?」
「ふむ。なぜそこまでして呪霊を庇うのか分からないが……。
それなら仕方ない、無理やり奪い取るまでだ」
一気に増大する夏油の呪力。
呪術を覚えたての僕とは違う、圧倒的な実力差に冷や汗が流れる。
だけど、『絶対に夏油なんかに真人は渡さない!』と自分を強く奮い立たせた。
__________
今日は学校の課外授業で有名な三猿の神社に来ていた。
ここは都心から離れている為、雄大な自然と景色が楽しめるらしい。
僕たち高校生の他にも、外国人や観光客が写真を撮ったり散策をしたりして楽しんでいる。
「紫苑、もう平気なのか?」
「学校も休みがちだったし無理しないでね?」
「うん。色々あったけど……僕はもう大丈夫だよ」
いつもの友人達に心配されるけど大丈夫だと返す。
最近は真人とも打ち解けてきたし、呪術を会得してからは少し自信がついた。
先生による説明もそこそこに僕は辺りを見回す。
「(それにしても……すごく広いし歴史を感じる場所だなぁ)」
引率の先生に連れられ、大きく立派な門をくぐり境内に入る。
思ったより観光客は少ないんだなと思っていると、どこからともなく呪文を唱えるような声が聞こえてきた。
「闇より出でて闇より黒く、その穢れを禊ぎ祓え____」
聞き覚えのある声とともに突如、空が暗闇に覆われていく。
いったい何が起こっているのかと焦れば、周囲にいた人達が糸の切れた人形のようにバタバタと倒れていった。
「空が夜になっていってる!?いったい何が……」
「やぁ、久しぶりだね。____猫宮 紫苑君」
突然の異常事態に戸惑っていると、袈裟を着た男が門の上からひらりと降り立った。
その男は以前にも会った夏油 傑で僕は思わず睨みつける。
「夏油ッ!皆んなに何をしたの……それに、どうして僕の名前を……」
「あぁ、安心して欲しい。この猿どもはまだ死んじゃあいない」
汚らわしいといった風に冷酷な視線で倒れている同級生達を見下ろす。
それとは対照的に、僕にはにこやかな笑みを向けてきた。
「君のことは調べさせてもらったよ。猫宮というのは母方の姓だろう?
呪術師界では有名な家柄だよ……悪い意味でね」
「……何のこと?」
「ふぅん?親からは何も聞かされてないのか。まぁいい。
それは置いといて……前にした話、考えてくれたかい?」
気がついたら夏油に距離を詰められていた。
僕は咄嗟に、呪力で強化した足で後ろに飛び退き距離をとる。
それを見ても余裕気な夏油に僕は返事をした。
「……渡さないと言ったら?」
「ふむ。なぜそこまでして呪霊を庇うのか分からないが……。
それなら仕方ない、無理やり奪い取るまでだ」
一気に増大する夏油の呪力。
呪術を覚えたての僕とは違う、圧倒的な実力差に冷や汗が流れる。
だけど、『絶対に夏油なんかに真人は渡さない!』と自分を強く奮い立たせた。
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