雨と猫
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学校をサボり始めてから数日後____
「あれ、紫苑今日は学校に行くの?」
「うん。あまり休むと留年しちゃうし……変な噂が立っても困るから」
「そっか。俺もついていってあげたいけど……。無理しないでね、俺は家で待ってるから」
心配そうな飼い猫に見送られながら玄関を出る。
真人もついてきたそうだったけど、まだ他にも視える人間がいるかもしれないとのことで当分は学校に来るのを控えるよう言ってあった。
最近は真人に呪術を教えてもらう為、学校を休みがちになっている。
愛園さんの件があってから行きずらくなったというのも本音なのだけれど、その事が余計にいらぬ噂を生んでいた。
「愛園さんはもう戻ってこないし……。休んだせいで余計噂が立っちゃってるよね」
今日こそは久々に学校に行こうと外に出たものの、クラスメイト達からの疑う様な視線を思い出した僕は足が竦んでしまった。
やっぱり行く気になれなかった僕はわざと違う電車に乗る。
気分転換も兼ねてそのまま揺られて見知らぬ土地に行ってみる。
馴染みのない見知らぬ駅を出て、その辺を適当に歩いていると他校の高校が見えてきた。
「里桜高校……?どこかで聞いたような気がするけど。どこだったかな……」
正門には『里桜高校』と書かれており、どこか聞いた名だなと思いつつ周辺の歩道を歩く。
校庭の外周をぐるっと回れば柵越しに体育館の裏が見えてきた。
たまたま通りがかった他校の校庭。
その裏側ともいえる体育館の方から罵声や何かを蹴るような鈍い音が聞こえてきた。
「ははっ!こいつほんとに弱ぇなぁ!」
「こんなんでオレらに逆らってくんだからマジ笑えるわ!」
「うぅ……」
嫌な予感がしつつも見に行くと、同い年くらいの気弱そうな男子生徒が一方的にボコられていた。
その生徒は反抗する余裕もなさげに呻いている。
他校のことだし本当は関わるべきじゃないんだろうけど。
何故だか見過ごせなかった僕は気がついたら校庭の柵を乗り越えていた。
「ちょっと。寄ってたかって暴力とか恥ずかしくないの?」
「あぁ!?……誰だこいつ?こんなヤツ、うちの高校にいたか?」
「その制服は……他校か?おいおい、サボりが口を挟んでくんなよッ!!」
あまりの惨状に思わず注意したら、明らかに不良っぽい生徒が殴りかかってくる。
『ここの学校治安悪すぎ』という感想はさておき、人に暴力を振るう奴はどこにでもいるもので。
僕はため息をつきその不良に忠告する。
「言っておくけど、正当防衛だから」
「何を……ゴホッ!?」
「テメェ!何しやがんだオラァ!……カハッ!?」
殴りかかってきた不良の攻撃を避け、みぞおちに蹴りを入れる。
そのまま重心を移動させ、後ろから襲ってきていた不良の顔面にも拳を食らわせた。
相手は全く喧嘩慣れしておらず、これまで抵抗できないような弱者ばかりを虐めてきたんだろうと推測できる。
そういう不良達にますます怒りが湧いた。
「ふざけやがって!……グハッ!?」
「はぁ……思ってたよりも弱かったな。一応、手加減したけど死んでないよね?」
一番図体がデカい不良には脳天からのかかと落としを食らわせる。
だけど、思ったよりも綺麗に技が入り3人とも動かなくなった。
呪力強化は安全を考えて一切してないし、父から教わった技だけを使ったんだけど。
とりあえず不良達が生きてるのを確認し、殴られていた男子生徒へと振り返る。
「君、大丈夫?……立てる?」
「あ、あの……!助けてくれてありがとうございます……」
座り込んだボロボロの姿を見兼ねて手を差し出せば、遠慮がちに掴んできた。
そのまま手を引き男子生徒を立たせる。
その生徒が俯いていた顔をおずおずと上げれば、僕は思わず息を呑んだ。
そこには"呪術廻戦"で見ていたキャラクターがいた。
「あの、僕……吉野 順平って言います。僕のせいで迷惑かけてごめんなさい……」
「っ!……いや、大丈夫だよ。こっちこそ勝手に手を……というか、足?を出してごめん……?」
右目を隠した前髪にうつむきがちな表情。
気弱ながらも言いたいことはハッキリ言ってしまう、世渡りが下手な性格。
そして、彼こそ作中での真人による最初の犠牲者だった。
思ってもいなかったキャラの登場に動揺した僕は、自分でもよく分からない返事をしてしまった。
「あれ、紫苑今日は学校に行くの?」
「うん。あまり休むと留年しちゃうし……変な噂が立っても困るから」
「そっか。俺もついていってあげたいけど……。無理しないでね、俺は家で待ってるから」
心配そうな飼い猫に見送られながら玄関を出る。
真人もついてきたそうだったけど、まだ他にも視える人間がいるかもしれないとのことで当分は学校に来るのを控えるよう言ってあった。
最近は真人に呪術を教えてもらう為、学校を休みがちになっている。
愛園さんの件があってから行きずらくなったというのも本音なのだけれど、その事が余計にいらぬ噂を生んでいた。
「愛園さんはもう戻ってこないし……。休んだせいで余計噂が立っちゃってるよね」
今日こそは久々に学校に行こうと外に出たものの、クラスメイト達からの疑う様な視線を思い出した僕は足が竦んでしまった。
やっぱり行く気になれなかった僕はわざと違う電車に乗る。
気分転換も兼ねてそのまま揺られて見知らぬ土地に行ってみる。
馴染みのない見知らぬ駅を出て、その辺を適当に歩いていると他校の高校が見えてきた。
「里桜高校……?どこかで聞いたような気がするけど。どこだったかな……」
正門には『里桜高校』と書かれており、どこか聞いた名だなと思いつつ周辺の歩道を歩く。
校庭の外周をぐるっと回れば柵越しに体育館の裏が見えてきた。
たまたま通りがかった他校の校庭。
その裏側ともいえる体育館の方から罵声や何かを蹴るような鈍い音が聞こえてきた。
「ははっ!こいつほんとに弱ぇなぁ!」
「こんなんでオレらに逆らってくんだからマジ笑えるわ!」
「うぅ……」
嫌な予感がしつつも見に行くと、同い年くらいの気弱そうな男子生徒が一方的にボコられていた。
その生徒は反抗する余裕もなさげに呻いている。
他校のことだし本当は関わるべきじゃないんだろうけど。
何故だか見過ごせなかった僕は気がついたら校庭の柵を乗り越えていた。
「ちょっと。寄ってたかって暴力とか恥ずかしくないの?」
「あぁ!?……誰だこいつ?こんなヤツ、うちの高校にいたか?」
「その制服は……他校か?おいおい、サボりが口を挟んでくんなよッ!!」
あまりの惨状に思わず注意したら、明らかに不良っぽい生徒が殴りかかってくる。
『ここの学校治安悪すぎ』という感想はさておき、人に暴力を振るう奴はどこにでもいるもので。
僕はため息をつきその不良に忠告する。
「言っておくけど、正当防衛だから」
「何を……ゴホッ!?」
「テメェ!何しやがんだオラァ!……カハッ!?」
殴りかかってきた不良の攻撃を避け、みぞおちに蹴りを入れる。
そのまま重心を移動させ、後ろから襲ってきていた不良の顔面にも拳を食らわせた。
相手は全く喧嘩慣れしておらず、これまで抵抗できないような弱者ばかりを虐めてきたんだろうと推測できる。
そういう不良達にますます怒りが湧いた。
「ふざけやがって!……グハッ!?」
「はぁ……思ってたよりも弱かったな。一応、手加減したけど死んでないよね?」
一番図体がデカい不良には脳天からのかかと落としを食らわせる。
だけど、思ったよりも綺麗に技が入り3人とも動かなくなった。
呪力強化は安全を考えて一切してないし、父から教わった技だけを使ったんだけど。
とりあえず不良達が生きてるのを確認し、殴られていた男子生徒へと振り返る。
「君、大丈夫?……立てる?」
「あ、あの……!助けてくれてありがとうございます……」
座り込んだボロボロの姿を見兼ねて手を差し出せば、遠慮がちに掴んできた。
そのまま手を引き男子生徒を立たせる。
その生徒が俯いていた顔をおずおずと上げれば、僕は思わず息を呑んだ。
そこには"呪術廻戦"で見ていたキャラクターがいた。
「あの、僕……吉野 順平って言います。僕のせいで迷惑かけてごめんなさい……」
「っ!……いや、大丈夫だよ。こっちこそ勝手に手を……というか、足?を出してごめん……?」
右目を隠した前髪にうつむきがちな表情。
気弱ながらも言いたいことはハッキリ言ってしまう、世渡りが下手な性格。
そして、彼こそ作中での真人による最初の犠牲者だった。
思ってもいなかったキャラの登場に動揺した僕は、自分でもよく分からない返事をしてしまった。
