雨と猫
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ある日の夕方____
紫苑の帰りを家で待っていれば、思いつめた表情の紫苑が学校から帰ってきた。
「紫苑、顔が真っ青だよ!?大丈夫……?」
何だか顔色が悪いし、体調不良なのかと心配する。
だけど、いつものように優しく声をかけても帰ってくるのは拒絶の言葉で、訝しむ俺をスルーして紫苑は自分の部屋に閉じこもってしまった。
「朝に出ていった時は大丈夫そうだったし……学校で何かあったのかな?
……となると、アイツか」
飼い主の不調の原因を探るべく俺は考える。
紫苑の学校には一人、俺のことが見えているであろう女子生徒がいた。
そいつに俺の事で何か言われたんだろう。
「大丈夫だよ、紫苑。君の悩みは俺が消してあげる」
たまには飼い主の為に働くのもいいかもしない。
そいつの呪力を覚えている俺は外に飛び出していった。
__________
夕焼けと宵闇が混じり合う逢魔が時。
人気がない路地裏を選び、改造人間を使って獲物を追い込んでいく。
「はぁ、はぁっ……!」
獲物も捕まればどうなるか分かっているのか、必死に逃げる。
俺はその様子を愉しみながらゆっくりと袋小路に追い詰めていった。
「あーあ、残念。もう逃げられないね」
目の前は壁で行き止まり。
俺が後ろから声をかければ、少女は未だ光を失わない瞳で俺を睨んできた。
「……貴方が、猫宮君にとり憑いている呪霊?まさか、意思疎通も可能な特級呪霊だったとはね」
「とり憑いてるなんて言い方はやめてほしいなぁ。一緒に仲良く暮らしてるだけだよ」
とり憑いてるなんて物騒な言い方をされたので俺は訂正しておいた。
今のところ紫苑をどうこうする気はないし、一緒に暮らしてるだけだという事実をそのまま伝える。
だが、少女は信じられないというように顔を歪めた。
「そんなわけないじゃない……!呪霊は人間の敵よ!」
そいつの言葉に俺は不機嫌になる。
確かに、最初は紫苑をどういたぶってやろうかと思っていた。
____でも、今はその辺の人間とは違う特別な存在。
「俺は紫苑を気に入ってるんだ。だから、殺さず手元に置いておく。紫苑だって俺のことを受け入れてるよ」
「いいえ、いつか絶対手にかけるわ!例え今はそのつもりがなくてもね!
それが嫌なら……早く猫宮君を解放してあげてっ__!」
少女は耳障りな金切り声で叫んだ。
それ以上、その声を聞きたくなかった俺は無理やりソイツの首を掴む。
「はぁ?お前……もういいから、黙れよ。
____"無為転変"」
__________
紫苑の帰りを家で待っていれば、思いつめた表情の紫苑が学校から帰ってきた。
「紫苑、顔が真っ青だよ!?大丈夫……?」
何だか顔色が悪いし、体調不良なのかと心配する。
だけど、いつものように優しく声をかけても帰ってくるのは拒絶の言葉で、訝しむ俺をスルーして紫苑は自分の部屋に閉じこもってしまった。
「朝に出ていった時は大丈夫そうだったし……学校で何かあったのかな?
……となると、アイツか」
飼い主の不調の原因を探るべく俺は考える。
紫苑の学校には一人、俺のことが見えているであろう女子生徒がいた。
そいつに俺の事で何か言われたんだろう。
「大丈夫だよ、紫苑。君の悩みは俺が消してあげる」
たまには飼い主の為に働くのもいいかもしない。
そいつの呪力を覚えている俺は外に飛び出していった。
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夕焼けと宵闇が混じり合う逢魔が時。
人気がない路地裏を選び、改造人間を使って獲物を追い込んでいく。
「はぁ、はぁっ……!」
獲物も捕まればどうなるか分かっているのか、必死に逃げる。
俺はその様子を愉しみながらゆっくりと袋小路に追い詰めていった。
「あーあ、残念。もう逃げられないね」
目の前は壁で行き止まり。
俺が後ろから声をかければ、少女は未だ光を失わない瞳で俺を睨んできた。
「……貴方が、猫宮君にとり憑いている呪霊?まさか、意思疎通も可能な特級呪霊だったとはね」
「とり憑いてるなんて言い方はやめてほしいなぁ。一緒に仲良く暮らしてるだけだよ」
とり憑いてるなんて物騒な言い方をされたので俺は訂正しておいた。
今のところ紫苑をどうこうする気はないし、一緒に暮らしてるだけだという事実をそのまま伝える。
だが、少女は信じられないというように顔を歪めた。
「そんなわけないじゃない……!呪霊は人間の敵よ!」
そいつの言葉に俺は不機嫌になる。
確かに、最初は紫苑をどういたぶってやろうかと思っていた。
____でも、今はその辺の人間とは違う特別な存在。
「俺は紫苑を気に入ってるんだ。だから、殺さず手元に置いておく。紫苑だって俺のことを受け入れてるよ」
「いいえ、いつか絶対手にかけるわ!例え今はそのつもりがなくてもね!
それが嫌なら……早く猫宮君を解放してあげてっ__!」
少女は耳障りな金切り声で叫んだ。
それ以上、その声を聞きたくなかった俺は無理やりソイツの首を掴む。
「はぁ?お前……もういいから、黙れよ。
____"無為転変"」
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