Third Week
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GINTOKIside
ある日の昼下がり。
その日は特に依頼もなく昼飯の片づけを終えてから、
神楽と2人でテレビドラマを見ていたときだった。
ピンポーン
「あ、銀時さんごめんなさい、出てもらってもいいですか
今手が離せなくって!」
インターホンの音にいち早く反応したはるが、
台所からそう俺に声をかける。
晩飯の仕込みなのかよくわからないが、さっきからはるは台所で何かを作っていた。
「あいよー、って……」
「よう」
玄関を開けた先には、見慣れてしまった黒服の男。
「大串くんじゃん、なんの用?」
「土方だ。
非常に不本意だがお前たちに江戸にいるはずのある人を探してほしい」
目の前の男は煙草をふかしながら俺にそう言ってきた。
コイツ、人にモノを頼む時の態度か。
「江戸って、範囲広すぎない?」
「俺たちも死ぬ気で探してるんだが見つからなくてな」
目の下に隈を作ったこの男。顔色も悪く、見るからにやつれている。恐らく数日は寝ていないようだ。
まあ、元々顔色のいい男ではないのだが。
「……報酬は弾む」
苦々しくそう呟いたのを確認してからにやりと笑う。
「ま、立ち話もなんだから入れよ」
土方をリビングに通して、テーブル越しに対面する。
どこからか甘い香りが漂ってくる。
はるが作っていたのは菓子の類だったのだろうか、なんてぼんやり考えつつ目の前の男に話の続きを促す。
「それで?探せって、誰を探せばいい」
「この人だよ」
そう言って土方は懐から1枚の紙を取り出した。
「ん~?なんか、どっかで見たことあるような」
テーブルの上に置かれた人相書きを見て、首を捻る。
滑らかな長い黒髪の、おしとやかそうな女性。
「ほ、本当か!?どこで見た!」
俺の言葉に土方が食いつく。
コイツからしてみれば数日間寝ずに追い続けた探し人の
唯一の手掛かり、なのだろう。だが、
「う~~~ん、最近見た気がするんだけど思い出せねえな」
「……そうか」
「で、このお嬢さん何モンなんだよ」
ただの家出娘をこの幕府の狗が血眼になって探すわけがねえ。
きっと幕府関係のお姫さんかなんかだろうと思いつつ目の前の男に問う。
俺の質問に、土方が口を開いた瞬間だった。
「銀時さん?お客様ですか?今お茶とクッキーお持ちしますね?」
台所からはるが顔を出した。
おう、頼むわ、そう返事をしようとした瞬間。
目の前の男がすごい勢いで立ち上がった。
「え、何」
「おい、今の女何者だ」
「……え」
土方はドシドシと足音を立てながら台所に向かっていく。
「おいちょっと待て」
俺の静止も聞かずに、台所でお茶の準備をしていたはるの背後に近付くと、そのままはるの右腕を捻り上げた。
「っ!?」
「探しましたよ、華月姫」
土方はそう言ってはるの身柄をとらえ始めた。
「おいちょっと待てって」
「いくら探しても見つからねえと思ったらこんなとこに隠れてやがった」
訳が分からないという俺の目の前に、
土方はもう一度テーブルのの上の人相書きを出した。
「この方が、真選組が血眼になって探し続けていた水戸家の華月姫様だよ」
「は、」
ある日の昼下がり。
その日は特に依頼もなく昼飯の片づけを終えてから、
神楽と2人でテレビドラマを見ていたときだった。
ピンポーン
「あ、銀時さんごめんなさい、出てもらってもいいですか
今手が離せなくって!」
インターホンの音にいち早く反応したはるが、
台所からそう俺に声をかける。
晩飯の仕込みなのかよくわからないが、さっきからはるは台所で何かを作っていた。
「あいよー、って……」
「よう」
玄関を開けた先には、見慣れてしまった黒服の男。
「大串くんじゃん、なんの用?」
「土方だ。
非常に不本意だがお前たちに江戸にいるはずのある人を探してほしい」
目の前の男は煙草をふかしながら俺にそう言ってきた。
コイツ、人にモノを頼む時の態度か。
「江戸って、範囲広すぎない?」
「俺たちも死ぬ気で探してるんだが見つからなくてな」
目の下に隈を作ったこの男。顔色も悪く、見るからにやつれている。恐らく数日は寝ていないようだ。
まあ、元々顔色のいい男ではないのだが。
「……報酬は弾む」
苦々しくそう呟いたのを確認してからにやりと笑う。
「ま、立ち話もなんだから入れよ」
土方をリビングに通して、テーブル越しに対面する。
どこからか甘い香りが漂ってくる。
はるが作っていたのは菓子の類だったのだろうか、なんてぼんやり考えつつ目の前の男に話の続きを促す。
「それで?探せって、誰を探せばいい」
「この人だよ」
そう言って土方は懐から1枚の紙を取り出した。
「ん~?なんか、どっかで見たことあるような」
テーブルの上に置かれた人相書きを見て、首を捻る。
滑らかな長い黒髪の、おしとやかそうな女性。
「ほ、本当か!?どこで見た!」
俺の言葉に土方が食いつく。
コイツからしてみれば数日間寝ずに追い続けた探し人の
唯一の手掛かり、なのだろう。だが、
「う~~~ん、最近見た気がするんだけど思い出せねえな」
「……そうか」
「で、このお嬢さん何モンなんだよ」
ただの家出娘をこの幕府の狗が血眼になって探すわけがねえ。
きっと幕府関係のお姫さんかなんかだろうと思いつつ目の前の男に問う。
俺の質問に、土方が口を開いた瞬間だった。
「銀時さん?お客様ですか?今お茶とクッキーお持ちしますね?」
台所からはるが顔を出した。
おう、頼むわ、そう返事をしようとした瞬間。
目の前の男がすごい勢いで立ち上がった。
「え、何」
「おい、今の女何者だ」
「……え」
土方はドシドシと足音を立てながら台所に向かっていく。
「おいちょっと待て」
俺の静止も聞かずに、台所でお茶の準備をしていたはるの背後に近付くと、そのままはるの右腕を捻り上げた。
「っ!?」
「探しましたよ、華月姫」
土方はそう言ってはるの身柄をとらえ始めた。
「おいちょっと待てって」
「いくら探しても見つからねえと思ったらこんなとこに隠れてやがった」
訳が分からないという俺の目の前に、
土方はもう一度テーブルのの上の人相書きを出した。
「この方が、真選組が血眼になって探し続けていた水戸家の華月姫様だよ」
「は、」