お友達大作戦!
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「海だ!!」
キャンプ場についてからは昴さんが持ってきてくれた野菜をつかって
お手軽ピザを作って皆で食べた。
その後時間もあるし、ということでテントを立ててから、
歩いて10分ほどのところにある海岸へと向かった。
水着もってきてよかった!
元太くんと歩美ちゃんと一緒に海に向かって砂浜を駆け抜ける。
「おーい海に入るなら準備体操せんと危ないぞー」
なんて博士の忠告も無視して三人で海にダイブする。
「博士はトシだからンなこと言ってんだよな」
「ねー!」
「ねー!準備体操って…」
ふふふと笑いながら三人で海を満喫する。
砂浜では呆れながら眺めるコナンくんと
興味なさそうにパラソルの下でジュースを飲む哀ちゃんと
哀ちゃんに付きっきりの光彦くんがいた。
「あれ、博士と昴さんは?」
歩美ちゃんの声にどこに周囲を見渡してみても
二人とも見当たらなかった。
「どこにいったんだろう」
あの二人のことだから、迷子とかではないと思うけど
「歩美、ちょっと探してくるね!」
「おれもいく!」
「あ、じゃあ私も」
三人で砂浜まで戻ろうか、そう思ったときだった。
先に動いていた歩美ちゃんと元太くん二人と私の間に波が襲ってきた。
「えっ、」
浮輪にぷかぷかと浮いていた私は
二人とかなり距離が出来てしまった。
これじゃあ追いかけるのは難しい。
歩美ちゃんはくすくす笑いながら
「私たちが見てくるから
お姉さんはゆっくりしててよ!」
なんて言って、元太くんと勢いよく砂浜まで泳いでいった。
「あ、やばい」
一人で海に浮かんでる女子高生ってなんだそれ悲しすぎる。
そんなことを思いながらお言葉に甘えてのんびりしていると
気が付いたら結構沖の方まで流されてしまった。
「一人で戻れるかな」
とは言っても戻るしかないし、と
ちびちびと足を動かして砂浜の方に移動しようとした瞬間、
ぐらりとバランスが崩れて浮輪から落ちてしまった。
「え、」
タイミング、というものを私はこのとき人生で一番呪ったかもしれない。
浮輪から落ちて海に投げ出されたのとほぼ同時
私の背後からは、さっきの何倍も大きな波が襲ってきた。
波の力で浜まで戻ればいいんじゃないか、なんて一瞬考えたけど
体はさらに沖の方へと流され、浮輪だけが浜へと戻っていく。
なんて薄情な浮輪なんだ!
波の力に必死に抵抗しながら足をばたつかせる。
が、しかし、正直に言ってしまえば私はあまり泳げない。
だって海でそんなに泳ぐことなくない?
泳がなくても楽しめることない?
完全に足のつかない深さに焦りながら、
なんとか進もうと必死で足を動かすが、体はどんどん沈んでいく。
一瞬、コナンくんの焦ったような叫び声と同時に
昴さんが海に飛び込んでいくのが見えた。
昴さん海にまで来てハイネックなんだ、
なんてどうでもいいことを考えながら水に飲み込まれる。
息が出来ないし体が動かない
やばい、しぬかも
漠然とした死を感じた瞬間、誰かの強い力で腕を引かれた。
「佐倉さん、大丈夫ですか!?」
たくましい腕に支えられながら珍しく焦った様子の昴さんを見て、
やっぱり好きだなあ、なんてのんきに思いながら
私は意識を失った