Reunion of sapphire
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「もう!ゆきちゃんってばほんと最高だった!!」
日本を離れてからすでに数か月。
私は何年ぶりかにパリを訪れていた。
夏に入る少し前に、
パリにいる親友から電話がかかってきたのだ。
「秋の新作コレクションに参加してくれないか」と
親友_ケビンとは、パリでデザインの修行をしていたころの
下積み仲間である。
自分で好きなように服を作ることが多いので
トレンドを意識した今風なもの、というのに
かなり苦戦して、何度も断りの連絡をしたのだが、
このケビンと言うやつは「ゆきちゃんならきっといいものできるから!」
の一点張りで、何とか完成したものの、
数週間徹夜状態もいいとこである。
「ありがとう、私も貴重な体験ができてよかったわ」
なんとか張り付けた笑顔でそう返した。
ああ、早く日本に帰ろう。
「和食が食べたい……」
海外生活には慣れているはずなのに、
やはり極限状態の疲れには勝てないのか故郷の味が恋しくなった私は
疲れている体に鞭を打ちながら、
その日のうちに成田行きの飛行機に乗り込んだ。
日本に到着すると、
もうすっかり秋も終わりを迎えていた。
「通りで寒いはずね」
飛行機の中で死んだように寝続けたおかげか、
体力はかなり回復したが、それでもまだまだ疲労状態の体に、
この肌寒さはかなり厳しい。
早急にタクシーを拾ってさっさと家で寝ることにした。
なんとか久しぶりに見る我が店の前までやってくる。
「ほんとに、疲れた……ごはん……」
白米が食べたくて飛行機に飛び乗ったわけだが
あいにくそんな元気はない。
回復するまで数日間睡眠だけに時間を使おう。
そう誓いながら店の鍵を出したときだった
「あの、」
見知らぬ男の声が聞こえたのは。
「ごめんなさい、まだしばらく店は閉めたままなんです」
少々口早にそう言いながら振り向くと、
そこには赤みがかかった茶髪に眼鏡をかけた見知らぬ青年がいた。
「そうなんですか、それは失礼しました。
次はいつ頃なら開いてますかね?」
「いや、それは、」
考えてもないしはやく寝させてくれ、
そう言おうとしたのに、身体が全く動かなかった。
__あぁ、倒れる___
そう思ったときには、もう私の意識はなかった。
日本を離れてからすでに数か月。
私は何年ぶりかにパリを訪れていた。
夏に入る少し前に、
パリにいる親友から電話がかかってきたのだ。
「秋の新作コレクションに参加してくれないか」と
親友_ケビンとは、パリでデザインの修行をしていたころの
下積み仲間である。
自分で好きなように服を作ることが多いので
トレンドを意識した今風なもの、というのに
かなり苦戦して、何度も断りの連絡をしたのだが、
このケビンと言うやつは「ゆきちゃんならきっといいものできるから!」
の一点張りで、何とか完成したものの、
数週間徹夜状態もいいとこである。
「ありがとう、私も貴重な体験ができてよかったわ」
なんとか張り付けた笑顔でそう返した。
ああ、早く日本に帰ろう。
「和食が食べたい……」
海外生活には慣れているはずなのに、
やはり極限状態の疲れには勝てないのか故郷の味が恋しくなった私は
疲れている体に鞭を打ちながら、
その日のうちに成田行きの飛行機に乗り込んだ。
日本に到着すると、
もうすっかり秋も終わりを迎えていた。
「通りで寒いはずね」
飛行機の中で死んだように寝続けたおかげか、
体力はかなり回復したが、それでもまだまだ疲労状態の体に、
この肌寒さはかなり厳しい。
早急にタクシーを拾ってさっさと家で寝ることにした。
なんとか久しぶりに見る我が店の前までやってくる。
「ほんとに、疲れた……ごはん……」
白米が食べたくて飛行機に飛び乗ったわけだが
あいにくそんな元気はない。
回復するまで数日間睡眠だけに時間を使おう。
そう誓いながら店の鍵を出したときだった
「あの、」
見知らぬ男の声が聞こえたのは。
「ごめんなさい、まだしばらく店は閉めたままなんです」
少々口早にそう言いながら振り向くと、
そこには赤みがかかった茶髪に眼鏡をかけた見知らぬ青年がいた。
「そうなんですか、それは失礼しました。
次はいつ頃なら開いてますかね?」
「いや、それは、」
考えてもないしはやく寝させてくれ、
そう言おうとしたのに、身体が全く動かなかった。
__あぁ、倒れる___
そう思ったときには、もう私の意識はなかった。