Truth Of Sapphire
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異変に気付いたのはそれから少したってからの事
正さんとの別れから何年か経過しても、
私は彼のことを忘れられないでいた。
気分転換に、と誘われた友人との食事会
その友人は私をみて、何気なしにぽつりとつぶやいた
「あんたは本当に老けないわね」
その時は純粋に褒められたのだと思った。
こんな精神状態で食事もまともに取ってない上に
ここしばらくは睡眠すらとれていない
そんな私が健康なままのはずがない。
友人なりに気をつかってくれたのだと思っていた。
それからさらに5年ほどたった時、
それが勘違いでもお世辞でもなかったことに気付く。
私の年齢はすでに30を超えていた。
同い年の友人も入籍して、何人もの子供を育てている。
たまに彼女たちと会うと、違うのだ。
明らかに、私の時間だけ止まっている。
ありえないと思った。
でも、そうとしか考えられない。
あの日粉々に砕け散ったはずの宝石。
その宝石がまるで夢だったかのように元の形で枕元にあったのは、
その月の満月の夜。
(それは持ち主の願いをかなえてくれる魔法の石だ)
懐かしい声を思い出す。
たしかに、あの日願った。
あなたともう一度結ばれますようにと
もう一度、出会えますように、と
「だからって、まさか」
まさか、こんなことになるなんて
誰が予想できただろうか。
こうして私はこのときから
歳をとらない化け物へと生まれ変わったのだ。
正さんとの別れから何年か経過しても、
私は彼のことを忘れられないでいた。
気分転換に、と誘われた友人との食事会
その友人は私をみて、何気なしにぽつりとつぶやいた
「あんたは本当に老けないわね」
その時は純粋に褒められたのだと思った。
こんな精神状態で食事もまともに取ってない上に
ここしばらくは睡眠すらとれていない
そんな私が健康なままのはずがない。
友人なりに気をつかってくれたのだと思っていた。
それからさらに5年ほどたった時、
それが勘違いでもお世辞でもなかったことに気付く。
私の年齢はすでに30を超えていた。
同い年の友人も入籍して、何人もの子供を育てている。
たまに彼女たちと会うと、違うのだ。
明らかに、私の時間だけ止まっている。
ありえないと思った。
でも、そうとしか考えられない。
あの日粉々に砕け散ったはずの宝石。
その宝石がまるで夢だったかのように元の形で枕元にあったのは、
その月の満月の夜。
(それは持ち主の願いをかなえてくれる魔法の石だ)
懐かしい声を思い出す。
たしかに、あの日願った。
あなたともう一度結ばれますようにと
もう一度、出会えますように、と
「だからって、まさか」
まさか、こんなことになるなんて
誰が予想できただろうか。
こうして私はこのときから
歳をとらない化け物へと生まれ変わったのだ。