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緋色の騎士
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「ちょっとジョディ!!シュウ見なかった?」
眉を吊り上げて鬼の形相のままこちらを向いた彼女はセンナ。
現在のシュウのパートナーだ。
「さあ、一服してくるってすれ違ったきりね」
「それ何分前!?」
「……90分くらい前かしら」
「あーもう!報告書の確認と別件の調査依頼の件どうなってるの!!!!」
私がそう言うと、彼女はまた一層眉を吊り上げて休憩室の方へ駆けていった。
「なんだか、センナのパートナーになってから赤井さんルーズになってません?色々と」
センナの怒声を聞きつけて、別室からキャメルが顔を覗かせる。
「まあ、彼なりの気遣いだろうとは思うけどね」
「気遣い?」
私の言葉にキャメルがはて、と首を傾げる。
「ほら、ああでもしないとセンナってば全く休まないでしょ?」
「なるほど、ワーカーホリックの赤井さんが気遣うなんて」
「シュウも変わったってことじゃないの?」
「赤井さん、最近丸くなりましたもんね」
「シュウのほうがよっぽどワーカーホリックだったのに、ねえ」
そう言いながらキャメルとくすくすと笑いあっていると、廊下からまだ怒号が飛び交う。
「ちょっとシュウ!!いつまで休んでるつもり?
ホリデーはとっくに終わったでしょ」
「君こそ休息が足りないんじゃないか?
いつまでも怒っているとシワが増えるぞ」
「誰のせいだ誰の!!」
「はあ……」
「何ため息ついてんの?ため息つきたいのはこっちなんだけど!」
「今朝頼まれたものなら、君の机に置いたはずだが?」
「えっ」
「自分の机ぐらい確認してくれ」
「……ゴメンナサイ」
「目を通してないようだが、明後日から調査で一週間ほど出るぞ。準備しておけ」
「はあ!?」
「なんだ。君が調査依頼を出した件だろう」
「急すぎるでしょ馬鹿じゃないの」
「調査に早すぎるなんてあるもんか、本当なら明日動きたかった」
「気遣いのできない男はモテないわよ」
「生憎、本命に想ってもらえれば充分なので」
「……ウッザ」
「はぁ、君はもう少し言葉遣いに気を付けた方がいいと
いつも言っているだろう」
「シュウに気を遣っても仕方ないし」
「口が悪い女はモテないぞ」
「おあいにく様、そんな女が好きな物好きがいるので間に合ってます」
「ほぅ、見てみたいものだな、そんな物好きがいるのであれば」
「丸く、なってます?」
「さあ?どうかしら」
いつも通りのやり取りを一通り見え終えてから、私もキャメルも仕事に戻る。
あの二人の口喧嘩は今に始まったことではない。いつものことである。
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